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実際の治療例【黒い便が出たら要注意!痛みがなくても見つかった十二指腸潰瘍】

[2025.10.21]

「黒い便が出ていて心配…」

そんな症状が続いて受診される方が少なくありません。

黒色便は、胃や十二指腸など上部消化管からの出血が原因で起こることが多く、放置すると命に関わることもあります。

今回は、痛みがなくても十二指腸潰瘍が見つかった実際の症例をもとに、診断の流れと注意点を解説します。

池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

実際の治療例|50代男性「黒い便が続いている」

【症状】

数日前から黒い便が続いており、一向に改善しないため心配になって当院を受診された

 

【診察】

診察では腹痛などの自覚症状はなく、体調も普段通りでしたが、黒色便(タール便)が続いているとのことで、

食道・胃・十二指腸や小腸などの上部消化管からの出血の可能性があり、血液検査と胃カメラ(内視鏡検査)を行いました。

 
【検査・診断】

血液検査:軽度の貧血(Hb低下

胃カメラを実施したところ、ピロリ菌による萎縮性胃炎十二指腸球部に浅い潰瘍性病変を確認。

潰瘍には出血を来したと思われる血液の付着も認め、黒色便の原因と考えました。

■実際の胃カメラの画像■

黄色部分が潰瘍です。粘膜の表面が炎症によってえぐれて白く見えます。一部に出血の形跡が見られます(矢印部分)

▶関連ページ:十二指腸潰瘍とは?

 

【そもそもなぜ便が黒くなるの?】

黒い便(タール便)は、胃や十二指腸など上部消化管で出血が起きているときに見られます。

黒くなる理由

出血した血液が腸を通る途中で胃酸や腸液によって化学反応を起こし、ヘモグロビン(血の成分)が酸化して黒く変化するため、黒色便となります。

黒い便を起こす主な原因
  • 十二指腸潰瘍・胃潰瘍

  • 胃がん

  • 食道静脈瘤や食道潰瘍

  • 薬剤性胃炎(痛み止め・ステロイドなど)

  • 小腸潰瘍 など

食事や薬で黒くなることも

イカ墨・レバー・鉄剤などを摂取した場合も便が黒くなることがありますが、タールのようにベタっとして臭いが強い黒便の場合は、出血が疑われます。

このような症状がある場合は、自己判断せず、早めに胃カメラ検査を受けることが大切です。

 

【治療】

プロトンポンプ阻害薬(PPI)を使用し、胃酸の分泌を抑えて潰瘍の治癒を促進

内服開始後2週間で黒色便は消失し、1か月後の再検で潰瘍はほぼ治癒していました。

その後、潰瘍の再発予防のためピロリ菌の除菌を行い診療終了となりました。

院長からのコメント

十二指腸潰瘍は痛みを伴わないこともあり、黒色便や貧血で初めて気づくケースもあります。

黒い便が続く場合、上部消化管出血のサインである可能性が高いため、早めの胃カメラ検査が大切です。

当院では鎮静剤を使用した苦しくない胃カメラで、短時間で正確な診断が可能です。

気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

当院の胃カメラの特徴
  • ご自身に合わせた鎮静剤やスコープ調整で苦しくない無痛内視鏡検査

  • 高解像度スコープで小さな病変も発見

  • 土日対応、事前診察は原則不要

  • 池袋駅徒歩5分でアクセス良好

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

まとめ

  • 黒い便は上部消化管からの出血のサインであることが多い

  • 十二指腸潰瘍は痛みが出ないケースもあり注意が必要

  • 胃カメラ検査で早期発見・治療が可能

  • 放置すると大量出血や穿孔につながることもある

池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。

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📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

よくある質問(FAQ)

Q1. 黒い便が出たら必ず病気ですか?

A1. 食事(レバー・イカ墨・鉄剤など)で一時的に黒くなることもありますが、タール状で続く場合は消化管出血の可能性があります【1】。

Q2. 十二指腸潰瘍はどんな症状がありますか?

A2. 胃痛や胸やけ、背中の痛みなどがありますが、出血していても無症状のことがあります【2】。

Q3. 潰瘍は自然に治りますか?

A3. 一時的に落ち着いても再発することが多く、PPIなどの治療と原因除去(ピロリ菌など)が必要です【3】。

Q4. 胃カメラはどれくらい時間がかかりますか?

A4. 当院では鎮静剤使用で5〜10分程度で検査が終了します。

Q5. 十二指腸潰瘍はピロリ菌と関係がありますか?

A5. はい。ピロリ菌感染が潰瘍の主要な原因の一つで、除菌で再発予防が可能です【3】。

 

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラ” を心がけています。

初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。

アクセス

1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
  • 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
  • その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903

▶お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

▶WEB予約は【こちら

関連ページ

参考文献

  1. 日本消化器病学会『消化管出血の診断と治療ガイドライン』2020年版

  2. 厚生労働省 e-ヘルスネット「胃・十二指腸潰瘍」

  3. 日本ヘリコバクター学会ガイドライン 2023

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

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