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「急に胃や腸が痛くなった…原因は?|初期は下痢がなくても“胃腸炎”のことがあります」

[2025.10.21]

突然、胃や腸がキリキリと痛み出し、「何か悪いものを食べたかな?」と思ったことはありませんか?

実は、胃腸炎の初期には下痢を伴わないケースも多く、単なる胃痛と見過ごされてしまうことがあります。

適切な検査と治療を行わないと、炎症が長引いたり、のちに過敏性腸症候群(IBS)へ移行することも。

今回は、当院で診断した「急な腹痛を伴う胃腸炎」の実例をもとに、早期診断と治療の重要性を解説します。

池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

症例|30代女性 昨晩から急に胃と腸が痛くなった

【症状】

昨晩から急に胃と腸が痛くなったとのことで来院されました。

食後しばらくしてお腹の張りと鈍い痛みがおこり、断続的に続いている状態でした。

下痢や発熱はありませんでした。

 
【診察】

診察では腹部全体に軽い圧痛があり、とくにみぞおちから下腹部にかけて違和感がみられました。

症状と合わせて

  • ウイルス性や細菌性の胃腸炎(食あたり)、
  • ストレスによる機能性腹痛
  • 大腸憩室炎
  • 虚血性腸炎

などを疑い、原因を特定するため腹部エコー血液検査を行いました。

 

【検査・診断】

・血液検査:白血球とCRPの軽度上昇

・腹部エコー:下部小腸の炎症による浮腫み

を認め、これらの所見から軽度の急性胃腸炎と診断しました。

■実際のエコー画像■

下部小腸(黄色部分)が炎症によって浮腫んで壁が肥厚しています(青線)

 

【胃腸炎とは?】

胃腸炎とは、ウイルスや細菌、ストレスなどにより胃や腸に炎症が起こる状態です。

代表的な原因としては、

  • ノロウイルス・ロタウイルスなどの感染

  • 食中毒菌(カンピロバクター・サルモネラなど)

  • 暴飲暴食・ストレス・薬剤性などの非感染性要因
    があります。

初期には下痢を伴わずに「お腹の痛み」「張り」「吐き気」だけのこともあり、

下痢や発熱が出てから受診される方も多いのですが、痛みが他の虫垂炎や憩室炎などの他の病気だった場合は重篤化してしまうこともあります。

また、胃腸炎自体も早期に診断し早期に治療を開始すれば、治るまでの時間が短縮され、胃腸炎後の過敏性腸症候群といった合併症のリスクも軽減されます。

痛みがある時は我慢せずに早めに受診し、診断と治療を行うことが重要です。

 
【治療】

今回は前々日に貝の刺身を食べたとのことで、おそらく2枚貝によるウイルス性の小腸炎が原因と考えられました。

腸の炎症を抑える整腸薬と漢方・粘膜を保護する薬を処方。

食事は消化の良いものを少量ずつ摂るよう指導しました。

 

【経過】

3日後の再診時には腹痛・張りともに改善し、食欲も回復。

症状の早期改善につながりました。

初期の段階で正しく診断し治療できたことが、長引かずに済んだポイントでした。

まとめ

胃腸炎は軽症であっても、放置すると長引いたり、腸内細菌叢の変化や腸の過敏化によって過敏性腸症候群(IBS)に移行することがあります。

急に胃や腸が痛くなった場合は、我慢せず、早めに専門医の診察を受けることが大切です。

池袋上田胃腸クリニックでは腹部エコーや血液検査を即日で行い、正確な診断と適切な治療を行っています。

お腹の痛みや違和感がある方は、お気軽にご相談ください。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 胃腸炎は下痢がなくても起こるのですか?

A1. はい。初期段階の炎症が軽い時期には、下痢を伴わないこともあります【1】。

Q2. 胃腸炎と過敏性腸症候群(IBS)の違いは?

A2. 胃腸炎は一過性の炎症で、原因が明確です。IBSは炎症が治まった後も腸が敏感な状態が続く慢性疾患です【2】。

Q3. 胃腸炎のときに胃カメラは必要ですか?

A3. 長引く場合や繰り返す場合、胃潰瘍・慢性胃炎などを除外するために胃カメラを行うことがあります。

Q4. 胃腸炎は人にうつりますか?

A4. ウイルス性の場合は感染することがあります。家族内ではタオルの共有を避け、手洗い・消毒が重要です【3】。

Q5. 胃腸炎になったときの食事は?

A5. 脂っこいものや生ものを避け、粥・うどん・スープなど消化の良い食事を少量ずつ摂るのが理想です。

 

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。

アクセス

1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
  • 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
  • その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903

▶お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

▶WEB予約は【こちら

参考文献

  1. 厚生労働省「感染性胃腸炎について」

  2. 日本消化器病学会『過敏性腸症候群診療ガイドライン2020』

  3. 国立感染症研究所「ノロウイルス感染症の基礎知識」

関連リンク

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

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