実際の治療例【長引く咳の原因、実は食道?|逆流性食道炎による咳の実際と治療】
「風邪でもないのに、咳が3か月も続いている」
そんなお悩みで当院を受診された方の中には、原因が食道にあったというケースがあります。
今回は、呼吸器科で異常なしと言われた後に見つかった逆流性食道炎による咳の実例をご紹介します。
池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
症例紹介|40代男性「咳が続く」
【症状】
3か月前から咳が続いており、呼吸器科を受診。
胸部レントゲンや呼吸機能検査に異常はなく、咳止めで様子をみていましたが改善しませんでした。
セカンドオピニオンで受診した呼吸器で「逆流性食道炎でも咳が出ることがあるので消化器内科を受診してみては」と言われ当院に紹介受診となりました。
【診察】
咳は1日のうちに不定期に出続けるとのことでしたが、食後は必ず出るとのことで、逆流性食道炎の可能性は考えられ、胃カメラ(内視鏡検査)を行いました。
【胃カメラ】
胃カメラ検査を行ったところ、下部食道に炎症を認め逆流性食道炎と診断しました。
■実際の胃カメラの画像■
【治療】
胃酸の逆流を抑える薬と、粘膜を保護する薬・胃の動きを改善して逆流を防ぐ漢方を併用。
治療開始から2週間ほどで咳が軽快し、1か月でほぼ消失しました。
医師コメント
逆流性食道炎は「胸やけ」の病気と思われがちですが、実際には胸やけ以外の症状で見つかることも少なくありません。
特に、咳や喉の違和感、痰がらみなど上気道症状として現れるタイプ(咽喉頭逆流症:LPRD)もあります【1】。
逆流性食道炎でみられる症状一覧
胸やけ以外にも、以下のような多彩な症状がみられます。
| 症状の部位 | 主な症状 |
|---|---|
| 胸・みぞおち | 胸やけ、胸の痛み、胃の不快感 |
| のど・口 | のどの違和感、声のかすれ、咳、痰がらみ |
| 呼吸器系 | 慢性咳嗽(長引く咳)、夜間の咳、喘息様症状 |
| 消化器系 | 吐き気、げっぷ、食後の胃もたれ |
| 睡眠時 | 寝ているときの咳、逆流感による目覚め |
胸やけがないからといって逆流性食道炎を除外することはできません。
長引く咳が続く場合、胃カメラ検査で食道や胃の状態を確認することが大切です。
院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 胸やけがなくても逆流性食道炎の可能性はありますか?
A1. あります。咳や喉の違和感だけが症状として現れる「咽喉頭逆流症(LPRD)」のタイプもあります【1】。
Q2. 逆流性食道炎の咳はどんな特徴がありますか?
A2. 食後や夜間・横になったときに強く出ることが多く、風邪薬や咳止めが効きにくいのが特徴です【2】。
Q3. 咳が長引いたら何科を受診すべき?
A3. 呼吸器内科で異常がない場合は、胃腸内科で逆流の有無を調べるとよいでしょう。
Q4. 胃カメラは痛くないですか?
A4. 当院では鎮静剤を使用した無痛胃カメラに対応しており、眠っている間に検査が終わります。
Q5. 逆流性食道炎は再発しますか?
A5. 再発しやすい病気ですが、薬の調整や生活習慣の見直しでコントロール可能です【3】。
まとめ
-
咳が長引く場合、呼吸器以外の原因(逆流性食道炎など)も考えられる
-
胸やけがなくても逆流性食道炎のことがある
-
胃カメラで食道の炎症を確認することが診断の第一歩
-
薬による治療で改善が期待できる
当院の胃カメラの特徴
-
ご自身に合わせた鎮静剤やスコープ調整で苦しくない無痛内視鏡検査
-
高解像度スコープで小さな病変も発見
-
土日対応、事前診察は原則不要
- 池袋駅徒歩5分でアクセス良好
当院ではWEB予約・電話予約を受け付けています。池袋周辺での検査をご希望の方はぜひご相談ください。
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医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)
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- 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
- その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903)
▶お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903
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参考文献
-
Koufman JA, et al. Laryngopharyngeal reflux: consensus conference report. Otolaryngol Head Neck Surg. 2002.
-
日本消化器病学会. 逆流性食道炎診療ガイドライン2021.
-
Vakil N, et al. The Montreal definition and classification of GERD. Am J Gastroenterol. 2006.
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
