授業中にお腹が鳴って困っている…原因は?|17歳男性の実例で過敏性腸症候群(IBS)を解説
「静かな授業の時間に限ってお腹が鳴ってしまう」
「緊張すると必ず音が出てしまう」
こうしたご相談は10代でも非常に多く、恥ずかしさから誰にも相談できず1人で悩んでしまうこともあります。
今回ご紹介するのは、授業中の腹鳴がつらくて受診された17歳男性の実例です。
原因をしっかり調べることで、治療後は授業中も落ちついて過ごせるようになりました。
静かになる場面でお腹が鳴ってしまう方は、ぜひ参考になさってください。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
実際の治療例:17歳 男性「授業中にお腹が鳴って困っている」
【症状:緊張すると悪化する“腹鳴(ふくめい)”】
数年前から緊張や不安が強い場面で腹鳴が出ることがあったそうです。
最近になり、
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授業中の静かな時間に「グ〜」「ゴロゴロ」と鳴る
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周りに聞こえていないか気になって集中できない
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不安が強く、悪循環でさらに腹鳴が増える
という状態で来院されました。
【診察】
腹鳴にはさまざまな原因が考えられます。
代表的な鑑別疾患は以下の通りです:
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過敏性腸症候群(IBS)
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便秘症
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食物不耐症(乳糖不耐症・小麦関連など)
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腸内細菌バランスの乱れ
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大腸炎・感染性腸炎
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炎症性腸疾患(IBD:潰瘍性大腸炎・クローン病)【1】
- 甲状腺機能異常などの代謝疾患
-
消化管の運動異常
これらを除外しないと「ただの緊張」で済ませてはいけないケースもあるため、保護者の方と相談のうえ、精査を行いました。
【検査】
腹鳴の背景に器質的な病気がないか調べるため、以下を行いました。
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血液検査:炎症反応・貧血・甲状腺機能
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腹部エコー:腸管の炎症・腫大・ガスの状態
-
大腸内視鏡検査:炎症性腸疾患や腫瘍の除外
いずれも異常なし。
➡ 「過敏性腸症候群(IBS)」と診断しました。
■実際の内視鏡画像■
【 過敏性腸症候群(IBS)とは?】
過敏性腸症候群は、腸に明らかな異常がないにも関わらず、腸の動きや知覚が過敏になり、
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腹鳴
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腹痛
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下痢/便秘
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ガスが多い
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お腹が張る
などが起こる病気です。【2】。
特に10代〜20代の若い世代にも多く、緊張・不安で悪化するという特徴があります。【3】
原因としては、
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自律神経の乱れ
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ストレス
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腸内細菌バランスの偏り
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食事の影響(FODMAP)
などが関係しています。
▶関連ページ:
【治療:薬+漢方+低FODMAP食で改善】
治療は以下の3本柱で行いました。
① 腸の動きを整える薬(消化管運動改善薬)
腸の過敏な動きを落ち着かせ、ガスや腹鳴を改善。
② 漢方薬
特に緊張やストレスで症状が悪化する方に有効。腸の働きを改善します。
③食事療法(低FODMAP療法)【4】
ガスを出しやすい食品FODMAP(フォドマップ)を減らすことで、腹鳴を大きく減少させることが出来ます。
治療後開始後2週間ほど経過すると、腹鳴は低下し、授業中もほとんど腹鳴が気にならなくなり、現在は漢方と食事療法で良い状態を維持しています。
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院長からのコメント
10代の患者さんでも「授業中のお腹の音」の悩みは非常に多く、場合によっては不登校につながるほど深刻になることもあります。
腹鳴は恥ずかしい症状ですが、原因を調べ、治療を行うと改善できるケースがほとんどです。
同じ悩みを抱えている方は、遠慮なくご相談ください。
💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
よくある質問(FAQ)
Q1. お腹の音が鳴るのは病気ですか?
A1. 空腹だけでなくIBSや腸炎などでも起こります【2】。
Q2. 腹鳴はストレスで悪化しますか?
A2. はい。自律神経が乱れると腸が過敏になり音が出やすくなります【3】。
Q3. 授業中だけお腹が鳴るのはなぜ?
A3. “静かな空間+緊張”で腸の運動が活発になりやすいためです。
Q4. IBSは10代でも多いですか?
A4. はい。中高生〜大学生に特に多い病気です。
Q5. 検査は必要ですか?
A5. IBD(潰瘍性大腸炎など)を除外するため、初診では推奨します。
Q6. 低FODMAP食は効果がありますか?
A6. 腹鳴・ガス・お腹の張りに有効とされています【4】。
Q7. 漢方薬でも治りますか?
A7. 体質に合えば非常に効果が高いです。
Q8. どれくらいで良くなりますか?
A8. 早い方では1〜2週間で変化が見られます。
Q9. IBSは完治しますか?
A9. 再発しやすいですが、生活調整で安定が期待できます。
Q10. 病院に行く目安は?
A10. 生活に支障が出ている、授業に集中できない場合は受診をおすすめします。
まとめ
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授業中にお腹が鳴る悩みは10代でも多い
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腹鳴にはIBSや腸の炎症など複数の原因がある
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血液検査・エコー・大腸内視鏡でしっかり除外診断
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IBSは薬・漢方・低FODMAPで改善できる
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恥ずかしい症状でも治療すればコントロール可能
授業中の腹鳴で悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。
お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903
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医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
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東京都豊島区池袋2丁目66-10
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参考文献
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Chey WD et al. Irritable bowel syndrome diagnosis and treatment. JAMA.
-
Longstreth GF et al. Functional Bowel Disorders. Gastroenterology.
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Ford AC et al. Anxiety and IBS correlation. Clin Gastroenterol Hepatol.
-
Staudacher HM et al. Low FODMAP diet effective for IBS. Gastroenterology.
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
