血便が出たり止まったり…大腸カメラを受けるべきサイン?|アメーバ腸炎の実例
「血便が出たけど、しばらくすると止まるから様子を見ている」
このような方は少なくありません。
しかし、“出たり止まったり”を繰り返す血便は、痔だけでなく、炎症性腸疾患・感染症・大腸がんなどが隠れていることもあります。
今回は、数年前から断続的な血便が続いていた50代男性が、当院での大腸内視鏡検査によりアメーバ腸炎と診断された実例を消化器専門医の東海林院長がわかりやすくお伝えします。
血便が気になっている方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。ぜひご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
実際の治療例|50代男性「数年前から血便が続いている」
症状
-
数年前から時々血便が出る
-
数日〜数週間で自然に止まる
-
最近になり頻度が増えてきて心配になり来院。
診察
血便をきたす疾患は幅広く、以下を想定します。
-
内痔核(いぼ痔)
-
潰瘍性大腸炎
-
大腸ポリープ・大腸がん
-
虚血性腸炎
-
感染性腸炎(細菌・寄生虫など)
特に今回のように慢性的に断続する血便では、炎症性疾患や感染症の可能性も考えます。
正しく状態を把握し、治療方針を立てるため大腸カメラ(内視鏡検査)を行いました。
大腸カメラ

直腸〜深部大腸に浅い潰瘍・びらんといった炎症所見(黄色部分)を認めました。
その場で生検を行い、顕微鏡検査で赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)を確認。
アメーバ腸炎と診断しました【1】【2】。
当院では鎮静剤による無痛大腸カメラにも対応しております。お気軽にお問い合わせください。
▶ WEB予約/▶ 電話相談:03-5953-5903
関連ページ:無痛大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます
※来院時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります
アメーバ腸炎とは
アメーバ腸炎は、赤痢アメーバが大腸に感染して起こる寄生虫感染症です【1】。
感染経路
-
汚染された水・食物(途上国渡航時など)
-
手指を介した経口感染
-
性的接触(口腔–肛門接触など)
特徴的な経過
-
血便が出たり止まったり
-
軽い腹痛や粘液便
-
年単位で慢性化することもある【2】
潰瘍性大腸炎と似た内視鏡所見をとるため、生検による確定診断が重要です【3】。
治療
アメーバ腸炎の標準治療は、
-
メトロニダゾール等の内服【1】
-
必要に応じ腸管内嚢子除去薬の追加
本症例でも内服開始後、速やかに血便は消失しました。
ただし、再燃することがあるため、経過観察が重要です。
院長からのコメント
血便が出たり止まったすると「どうせ痔だろう」と自己判断されがちです。
しかし、
-
繰り返す
-
量が増えてきた
-
下痢や腹痛を伴う
このような場合は、病気が潜んでいる可能性もあるため、一度大腸カメラで原因を確認することが重要です。
💡池袋上田胃腸クリニックでは最短当日に検査がお受けいただけます。お悩みの方はぜひご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
※来院時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります
よくある質問(FAQ)
Q. 血便が一度だけ出て、その後止まった場合も受診した方がいいですか?
A. 少量で一時的でも、原因は痔だけとは限りません。繰り返す・量が増える・下痢や腹痛を伴う場合は、大腸内視鏡などで原因確認が推奨されます。
Q. 「出たり止まったり」の血便は、痔の特徴ですか?
A. 痔でも波はありますが、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)や感染性腸炎、腫瘍でも同様の経過をとることがあります。断続的に続く場合は自己判断せず検査で確認するのが安全です。
Q. アメーバ腸炎は、どんな感染経路が多いですか?
A. 汚染された水・食物による経口感染や、口腔—肛門接触などの性的接触を介した感染が知られています【1】【2】。
Q. 下痢がない血便でも、アメーバ腸炎の可能性はありますか?
A. あります。アメーバ腸炎は症状の出方に幅があり、血便が目立つ一方で下痢が強くないケースもあります【2】【4】。
Q. 大腸カメラでアメーバ腸炎は分かりますか?
A. 炎症や潰瘍などの所見から疑うことができ、確定には生検(顕微鏡検査)や便検査が有用です。潰瘍性大腸炎に似ることもあるため、確定検査が重要です【2】【5】。
Q. アメーバ腸炎の治療は何を使いますか?
A. 一般にメトロニダゾール(またはチニダゾール等)が中心で、必要に応じて腸管内に残る嚢子を除去する薬(例:パロモマイシン)を追加し再燃を防ぎます【1】【3】。
Q. 治療で症状が良くなったら、通院は不要ですか?
A. 症状が改善しても再燃することがあるため、医師の指示に従い、必要に応じて便検査などで陰性化確認を行います【1】【3】。
Q. 家族にうつることはありますか?
A. アメーバは便を介して感染するため、手洗い・トイレ後の衛生管理が大切です。家庭内ではタオル共用を避けるなど基本的な対策が有効です【2】。
Q. 血便があるとき、すぐ救急受診が必要なサインは?
A. 大量出血でふらつく、冷汗・動悸、強い腹痛、38℃以上の発熱、意識がぼんやりする場合は、早急な受診(救急を含む)が必要です。
Q. 再発を防ぐために日常で気をつけることは?
A. 渡航時の生水・生野菜などを避ける、手洗いの徹底、リスクのある性的接触を避けるなどが重要です【1】【2】。
まとめ
-
血便が断続的に続く場合は要注意
-
痔以外に感染症の可能性も
-
大腸カメラ+生検で確定診断
-
適切な内服治療で改善可能【1】
💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
関連ページ
参考文献
【1】日本感染症学会 赤痢アメーバ症
【2】CDC Amebiasis
【3】Open Forum Infect Dis. 2018;5(7):ofy161
医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラ” を心がけています。
初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)
- JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
- 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
- その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903)
▶お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903
▶WEB予約は【こちら】
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
