実際の診療例 “腫瘍マーカー(CEA)の上昇で発見された大腸がん”
当院や本院を受診された患者さんの実際の治療経過です。
50代男性 人間ドックの腫瘍マーカーの上昇
【症状】
特に自覚症状はありませんでしたが、人間ドックで腫瘍マーカー(CEA)の上昇を指摘されて来院されました。
【診察】
CEAは腺癌と呼ばれるガンで上昇することがある腫瘍マーカーで、陽性の方には胃ガン・肺がん・大腸がんのなどリスクがあることをご説明しました。
人間ドック時には肺のCTと胃内視鏡(胃カメラ)はすでに受けておられ問題なかったとのことで、大腸カメラ(大腸内視鏡)を受けていただくことにしました。
【内視鏡検査】
大腸内視鏡ではS状結腸に腫瘍を認め、生検で大腸ガンとの診断結果でした。
【治療】
残念ながら進行がんのため内視鏡治療はできない状態でしたが、幸いにも転移はなく手術にて完治しました。
腫瘍マーカーはガン以外にも炎症や喫煙・糖尿病などでも上昇することがあり、数値が高値だからと言って必ずしもガンと言うわけではありませんが、実際に今回のようにガンが見つかるケースもあるため、リスクがある臓器の精密検査は受けることが重要と考えます。
文責:神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
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