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毎年春に胃もたれ…「胃カメラで異常なし」でもつらい理由|機能性ディスペプシア(FD)を2週間で改善した50代女性の実例

[2026.02.20]

「春になると、毎年決まって胃が重い…」

「以前、胃カメラは“異常なし”と言われたのに、今年もつらい」

こうした季節性の胃もたれは珍しくありません。

そして、検査で大きな病気が見つからない場合でも、症状が“気のせい”というわけではなく、機能性ディスペプシア(FD)という病気(機能の不調)が背景にあることがあります【1】【2】

 

本記事では胃もたれ・機能性ディスペプシアと関係する可能性のある疾患や、受診のタイミングについて、消化器専門医の東海林院長がわかりやすくお伝えします。

 

慢性的な胃もたれでお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

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実際の治療例|50代女性「数年前から毎年春の時期になると胃もたれに悩まされている。」

症状

  • 数年前から、毎年春になると胃もたれが出る

  • 以前の胃カメラは「異常なし」

  • 「今年もつらいので、当院で再度しっかり検査して治したい」と来院

 

診察

胃もたれは胃の機能の不調でも起こりますが、まずは見逃してはいけない病気を除外するのが大切です。

考えるべき病気

  • 胃・十二指腸潰瘍、胃炎

  • 逆流性食道炎

  • 胃がんなど器質的疾患(年齢・症状経過で判断)

  • 胆石・胆のう炎、胆のうポリープ

  • 膵臓の病気

  • 薬剤(痛み止め、鉄剤、一部のアレルギー薬など)

  • 甲状腺異常、貧血 など

 

検査(今回行ったこと)

実際に患者さんに本当に異常がないのかを確認するため、以下の検査を行いました。

  • 血液検査:貧血・炎症・肝胆膵系など

  • 腹部エコー:胆石や胆のう、膵臓周囲のチェック

  • 胃カメラ(上部内視鏡):潰瘍・腫瘍・強い炎症などの除外

結果:いずれも異常なし

症状と合わせて、機能性ディスペプシア(FD) と診断しました【1】【2】。

実際の内視鏡画像

ピロリ菌や胃炎などなく正常な状態でした。

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💡当院では胃もたれ・機能性ディスペプシアに対して最短で当日中に検査・診断できる体制を整えています。是非ご相談ください。

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※来院時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

 

機能性ディスペプシア(FD)とは

FDは、内視鏡などで説明できる病気が見つからないのに、胃もたれ・早期満腹感・みぞおちの痛み/灼熱感などが続く状態です【2】。

なぜ起こる?

FDは色々な要因が重なります発症します【1】。

  • 胃の動き(排出・適応性弛緩)の乱れ

  • 胃の知覚過敏(少しの刺激を“つらく”感じる)

  • ストレスや自律神経、睡眠

  • 体質・生活習慣
    -(人によっては)ピロリ菌など

(FDの診療は、こうした多面的要因を前提に、薬・生活・心理面も含めて組み立てるのがガイドラインの基本です【1】【3】。)

 

「春に悪化」しやすい人がいるのはなぜ?

春は、生活リズムの変化・睡眠不足・ストレス増加などが重なりやすい季節です。

FDは脳腸相関(ストレスと胃腸の相互作用)の影響も受けるため、毎年同じ時期に出るというパターンも起こりえます【1】【3】

治療は?

FDの治療は、症状タイプに合わせて

  • 胃酸を抑える薬(PPIなど)

  • 胃の動きを整える薬(プロキネティクス:例としてアコチアミド等)

  • 漢方(六君子湯など)

  • 必要に応じて神経調整薬 などを組み合わせます【1】【3】。

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機能性ディスペプシアについて専門医の院長によるより詳しい説明はこちら

 

今回の治療と経過

今回の患者さんは胃もたれがメインのFDであり、胃の動きの低下が考えれました。

  • 機能改善薬(胃の動きを整えるタイプ)
  • 消化管の動きを改善する漢方 を併用して治療を開始し、約2週間で胃もたれが明確に改善。

以後は、症状が気になる時に頓用で内服する方針とし、現在も安定した状態を維持しています。

 

機能性ディスペプシア(FD)セルフチェック

次のような症状がある場合、機能性ディスペプシア(FD)の可能性があります。

以下の項目をチェックしてみてください。

FDセルフチェック

□ 食後に胃がもたれることが多い
□ 少し食べただけでお腹がいっぱいになる
□ みぞおちの痛みや不快感がある
□ 胃カメラでは「異常なし」と言われた
□ 胃薬(PPI)を飲んでも症状が改善しない
□ ストレスや疲れで胃症状が悪化する
□ 春や秋など季節の変わり目に症状が出やすい
□ 胃の張りや不快感が数週間以上続く
□ 検査では異常がないのに症状がつらい
□ 胃痛や胃もたれが繰り返し起こる

チェックが3つ以上ある方は機能性ディスペプシア(FD)の可能性があります。

以下のような症状がある場合はFDではなく他の病気のリスクもあるため、早めの検査が必要です。

  • 体重減少

  • 吐血

  • 黒色便(タール便)

  • 強い貧血

  • 飲み込みにくい

  • 繰り返す嘔吐

  • 急激に悪化する胃痛

 

院長からのコメント

「胃カメラで異常なし」と言われると、かえって不安になる方が少なくありません。

でもFDは、“病気がない”ではなく、“機能の不調がある”状態です【1】【2】。

今回のように、検査で状態を確認した上で、症状に合う薬・漢方・生活調整を行うと、短期間でラクになるケースがあります。

毎年くり返す胃もたれこそ、我慢せずに一度ご相談ください。

 

💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

Q. 春だけ胃もたれが出るのは、機能性ディスペプシアですか?

A. 体質や生活リズムの変化、ストレスなどが重なり、機能性ディスペプシア(FD)が季節性に悪化することがあります【1】【3】。ただし毎年くり返す場合は、一度「今の状態」を評価すると安心です。

 

Q. 以前の胃カメラが「異常なし」なら、もう検査は不要ですか?

A. 症状が同じでも、年齢・経過・危険サインの有無で判断が変わります。くり返す胃もたれでも、必要に応じて再検査で安全確認を行い、その上でFDとして治療を進めます【3】。

 

Q. FDは「ストレスのせい」と言われるのが納得できません…

A. FDは診断基準に基づく“機能の病気”です【2】。ストレスだけではなく、胃の動きや知覚過敏など複数要因が関与します【1】。

 

Q. FDと胃炎・逆流性食道炎はどう違うのですか?

A. 胃炎や逆流性食道炎は、内視鏡で炎症などの所見が見つかることがあります。一方FDは、適切な検査で大きな異常が見つからないのに、胃もたれ等の症状が続く状態です【2】。

 

Q. 血液検査や腹部エコーは、何のためにやるのですか?

A. 貧血・炎症・肝胆膵系の異常など、胃以外の原因を含めて安全に評価するためです。胃もたれは胆石や膵臓などが関係することもあるため、必要に応じて組み合わせます【3】。

 

Q. FDの薬はどれくらいで効きますか?ずっと飲み続けますか?

A. 合う治療が見つかると、数日〜2週間程度でラクになる方もいます(個人差あり)。症状が落ち着いた後は、頓用(気になる時だけ)に切り替えるなど、状態に合わせて調整します【1】。

 

Q. 漢方は本当に効くのですか?

A. 六君子湯など、FDに対して有効性が示唆された研究(メタ解析)があります【5】。ただし体質や症状タイプで合う・合わないがあるため、医師と相談して選ぶのがおすすめです。

 

Q. 食事で気をつけることはありますか?

A. 早食い・食べ過ぎ・脂っこい食事・夜遅い食事は悪化要因になりやすいです。まずは「少量をゆっくり」「夕食を軽め」「アルコールや刺激物を控えめ」から始めるのが現実的です【1】【3】。

 

Q. 市販の胃薬で様子見していいラインは?

A. 軽くて短期間(数日)で改善するなら様子見も選択肢ですが、「毎年くり返す」「2週間以上続く」「悪化する」場合は受診が安全です【3】。検査で安心を確保してからFD治療に進むと、結果的に早く改善することもあります。

 

Q. すぐ受診すべき危険サインはありますか?

A. 体重減少、吐血・黒色便、強い貧血、嚥下困難、持続する嘔吐、急速な増悪などがある場合は早めの受診が推奨されます【3】。

まとめ

  • 毎年春の胃もたれは、FD(機能性ディスペプシア)が背景のことがあります【1】【2】。

  • ただし、まずは潰瘍・胆石・膵臓などの鑑別が重要。血液検査・腹部エコー・胃カメラで安全に評価します。

  • FDは、胃の動きや知覚過敏、ストレスなどが関与する“機能の病気”。診断基準に基づき考えます【2】。

  • 治療は「症状タイプに合わせた薬+生活調整」。漢方が合う方もいます【1】【4】【5】。

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関連ページ

参考文献(本文【番号】と対応)

【1】日本消化器病学会(JSGE). 機能性消化管疾患診療ガイドライン2021―機能性ディスペプシア(FD)改訂第2版.
【2】Rome Foundation. Rome IV Criteria: Functional Dyspepsia.
【3】Black CJ, et al. British Society of Gastroenterology guidelines on the management of functional dyspepsia. Gut. 2022.
【4】Sinha S, et al. Efficacy and Safety of Acotiamide Versus Mosapride in Functional Dyspepsia-PDS. 2021.
【5】Ko SJ, et al. Effects of Rikkunshito for functional dyspepsia: systematic review and meta-analysis. 2021.

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

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