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患者さんからの質問【便潜血陽性の時は大腸カメラは必要ですか?】

[2024.12.07]

「便潜血検査で陽性だったけれど、痔からの出血だから気にしないで大丈夫だろう」

そんな風に考えていませんか?

実は、便潜血陽性の方が大腸カメラを受けない場合、受けた方と比べて 大腸がん・直腸がんの死亡率が2倍以上になる という報告もあります(※1)。

この記事では便潜血陽性と大腸カメラの必要性について、専門医が実例とともに詳しく解説します。

当院では鎮静剤を用いた“無痛大腸カメラ”に対応しており、安心して検査を受けていただけます。

WEB予約・電話予約も可能ですので、お気軽にご相談ください。

📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

1. 便潜血陽性とは?

便潜血検査は、大腸がん検診として最も広く行われている方法で、便の中にわずかな血液が混じっていないかを調べます。

  • 大腸がんの存在により、腫瘍表面からの出血が便に混ざることがあります。

  • 実際、便潜血陽性の方の約3%に大腸がん が見つかっています【※1】。

2. 大腸カメラが必要な理由

「痔の出血だろう」と自己判断して放置するのは危険です。

  • 実はがんが隠れていたケースもあります。

  • 便潜血陽性後に大腸カメラを受けなかった方は、死亡率が2倍以上 というデータもあります【※1】。

  • 大腸がん以外にも20-30%程度の方に大腸ポリープが見つかることがあります。

  • ポリープは将来がん化するリスクがあるため、切除することで 大腸がん予防 に直結します。

3. 実際の治療例

便潜血陽性で当院を受診された2名

症例①:50代男性

  • 【検査】大腸がんやポリープは認めず、便潜血陽性の原因は「内痔核」でした。
  • ▶内痔核とは「直腸の出口にある静脈叢がうっ血して浮腫んだ状態」です。

写真の黄色で囲まれた青黒い部分が内痔核です。 いきんだり、硬い便でこすれたりすると出血し下血したり、便に血が付着して便潜血検査の陽性反応が出ることがあります。

  • 【治療】うっ血しないように「排便時にいきまない」などの生活習慣指導で経過観察

症例②:60代女性

  • 【検査】直腸がんを認め、便潜血陽性の原因と診断。

  • 黄色で囲まれた隆起がガンです。

  • 【治療】進行ではありましたが、I期と早い段階だったため転移の心配もなく、手術にて根治。

院長からのコメント

便潜血の原因は①の方のように単なる「痔」のこともありますが、実際に②方のようにがんが見つかるケースもあります。

「がん」なのか「それ以外」なのかは検査しないと判別がつかず、ガンだった場合には進行すると命にかかわることとなり、便潜血陽性の方は自覚症状がなくてもやはり大腸内視鏡を受けることが大切だと考えます。

4. 便潜血陰性でも安心できない?

便潜血検査は万能ではなく、早期大腸がんは出血を伴わないことが多い ため、陰性でもがんが存在する可能性があります。

そのため35歳以上の方は、一度大腸カメラで確認することをおすすめします。

また大腸カメラで状態を評価しておけば、「次の大腸カメラは○年後」という目安もお伝えすることができます。

5. 当院の無痛大腸カメラについて

大腸カメラに「つらい・痛い」というイメージをお持ちの方も多いですが、当院では以下の工夫を行っています。

  • 鎮静剤や独自の低痛挿入法による苦しくない内視鏡検査

  • 高解像度スコープで小さな病変も発見

  • 土日対応、事前診察は原則不要

👉 大腸カメラについて詳しくはこちら

6. まとめ

  • 便潜血陽性=大腸カメラが必要です。

  • 陽性者の約3%に大腸がんが見つかります。

  • 大腸カメラを受けないと死亡率が2倍以上になるという報告があります。

  • 陰性でも安心せず、35歳を超えたら一度は大腸カメラを受けましょう。

WEB予約はこちら 03-5953-5903(タップで発信)

7. よくある質問(FAQ)

Q:痔があるので便潜血陽性は痔のせいではないですか?

A:痔の出血でも陽性になりますが、がんが隠れている場合もあります。検査を受けない限り区別はできません。

Q:大腸カメラの痛みが怖いのですが…

A:当院では低痛挿入法に加え鎮静剤を使用し、ほぼ眠っている無痛状態で検査が可能です。

Q:大腸カメラは何歳から受けるべきですか?

A:大腸がんやポリープのリスクが増える35歳を過ぎたら一度は大腸カメラを受けておくことを推奨します。

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラ” を心がけています。

初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。

アクセス

1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
  • 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
  • その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903

▶お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

▶WEB予約は【こちら

参考文献

  1. Zorzi M, et al. Gut. 2022;71(3):561-567.

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文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

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