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実際の治療例 “1週間前から胸やけがする”

[2025.02.05]

当院や本院を受診された患者さんの実際の治療経過です。

 

20代  男性 1週間前から胸やけがする

 

【症状】

1週間ほど前から食後に胸やけを感じるようになり、そのうちよくなるだろうと様子を見ていましたが改善なく、

昨晩寝ているときに胸やけで目が覚めてしまったとのことで当院を受診されました。

 

【診察・検査】

症状からは「逆流性食道炎」が考えられ、ご本人も胃カメラで状態を見てもらいたいとの希望もあり、胃カメラを行いました。

胃カメラでは中等度の逆流性食道炎の所見を認め症状の原因と考えました。

実際の胃カメラの画像です。胃と食道のつなぎ目部分に胃酸の逆流によって発赤調の炎症が起こっており(黄色矢印)、中等度の逆流性食道炎と診断しました。

 

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【治療】

逆流性食道炎の治療は

①胃酸分泌過多を抑える制酸剤

②胃の動きを改善させ逆流しないようにする運動機能改善薬

などを用いて行います。

 

今回は炎症が強いためPPIという制酸剤と機能改善薬を合わせて処方することとしました。

薬を服用開始すると胸やけはすぐに改善し、2日後には消失しました。

逆流性食道炎の炎症自体もPPIを2週間ほど服用することで一旦は消失しますが、そもそも逆流性食道炎が起こる原因には生活習慣が大きく関わっており、その点の改善をしないとまたぶり返してしまうため、今回は生活習慣の改善も行いました。

 

特に今回問題となる習慣は

  • 夕食を食べてからすぐ寝る
  • 毎日の飲酒

の2点でした。

食べてすぐ横になってしまうと、食事内容が胃の中に滞ってしまい逆流し易くなります。

また飲酒は胃酸の分泌過多につながりこちらも逆流性食道炎を引き起こしやすくなってしまいます。

今回は

  1. 寝る前2時間は食事をとらないような生活習慣を形成すること
  2. 休肝日を作ること

などにも取り組んでいただきました。

 

【経過】

その後も胸やけはなく、本人も改善した生活習慣の維持を続けておられることもあり、薬を一旦やめたあともぶり返しもなく安定した状態が続いています。

 

逆流性食道炎は、①内視鏡で状態を把握し、②適切な薬を選択し、③原因となる生活習慣を改善すること、でスムーズな治療と再発防止を行うことが出来ます。

症状でお困りの方は当院へご相談ください!

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文責:神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

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