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実際の治療例 【食道に食べ物がつかえる感じがする(食道アカラシア)】

[2025.04.18]

「食事をすると食道に詰まる感じがある」「飲み込みにくいのに胃カメラでは異常なしと言われた」

このような食道に食べ物がつかえる感じは、逆流性食道炎や食道の炎症だけでなく、まれに食道アカラシアという病気が原因になっていることがあります。

食道アカラシアは、食道と胃のつなぎ目がうまく開かず、食べ物や水分が胃に流れにくくなる病気です。比較的まれな病気のため、通常の胃カメラで見逃されてしまうこともあります。

今回は、近隣クリニックで「異常なし」と診断されつつも症状が改善せず、当院で 食道アカラシア と診断された30代男性の実際の治療例をご紹介します。

食べ物のつかえ感・食道のつまり感でお悩みの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

 

💡本記事でお伝えしたいポイント

✅ 食道に食べ物がつかえる感じは、ストレスだけが原因とは限りません。

✅ 逆流性食道炎、食道がん、好酸球性食道炎、食道カンジダ症、食道アカラシアなどの鑑別が必要です。

✅ 胃カメラで異常なしと言われても、アカラシアが見逃されることがあります。

✅ 食道アカラシアは、内視鏡、造影検査、食道内圧検査などで診断します。

✅ 症状が続く場合は、消化器内科・内視鏡専門医への相談が大切です。

 

上田胃腸クリニックでは、池袋で胃カメラ検査や胃腸症状の診療を行っています。

「食べ物が胸で止まる」「飲み込みにくい」「胃カメラで異常なしと言われたが症状が続く」などのお悩みがある方は、一度ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

 

食道のつかえを起こす主な原因

食道に食べ物がつかえる感じがある場合、原因は一つではありません。代表的には以下のような病気が考えられます。

原因 特徴
逆流性食道炎 胸やけ、酸っぱいものが上がる、のどの違和感を伴うことがあります。
食道がん 徐々に飲み込みにくさが悪化する、体重減少、胸の違和感を伴うことがあります。
好酸球性食道炎 アレルギー体質の方に多く、食べ物のつまり感や飲み込みにくさを起こします。
食道カンジダ症 免疫低下、糖尿病、ステロイド使用などを背景に起こることがあります。
食道アカラシア 食道と胃のつなぎ目が開きにくくなり、食べ物や水分が胃へ流れにくくなります。

胸やけや酸っぱいものが上がる症状が強い方は、逆流性食道炎・胸やけのページも参考になります。

食道アカラシアとは?

今回の患者さんでは、食道に食べ物がつかえる原因として食道アカラシアが見つかりました。

食道アカラシアとは、食道と胃のつなぎ目にある筋肉がうまくゆるまず、食べ物が胃へ流れにくくなる病気です。

通常、食べ物を飲み込むと食道が動き、胃の入り口が開いて食べ物が胃へ送られます。しかし、アカラシアでは胃の入り口が開きにくくなり、食道内に食べ物や水分がたまってしまいます。

この病気は比較的まれであり、実際に経験した医師が少ないため内視鏡を受けても診断が出来ず、症状があっても「ストレス」「気のせい」「異常なし」と説明されてしまうことがあります。

▶関連ページ:

・食道アカラシア:アカラシアの詳細はこちらでご確認いただけます

実際の治療例|30代男性「食道に食べ物がつかえる感じがする」

【症状】

1年程前から食事をすると食道に詰まるような感じがあり、近所の消化器内科クリニックを受診。

同院で胃カメラ(胃内視鏡検査)を受けましたが異常なしとの診断で、精神的なものではないかと言われ、薬を出されましたが一向に改善しないとのことで当院を受診されました。

 

【問診】

詰まるような感じは食事の時に感じるものの、特に思い当たる精神的なストレスなどもないとのことで、

症状と合わせて食道の通過障害などが疑われ、ご本人と相談し再度胃内視鏡(胃カメラ)を行い状態を見てみることとしました。

 

【検査】

内視鏡を行うと、上部~下部食道に拡張を認め食道内に水分が貯留している状態で、胃と食道のつなぎ目に狭窄を認め、食道アカラシアという病気を強く疑いました。

食道アカラシアで食道の拡張と食道胃接合部の狭窄を認める胃カメラ画像

食道の括約筋の収縮異常により胃と食道のつなぎ目が狭窄して食事の通り道が非常に細くなっています(黄色矢印)。 また筋肉の強い収縮により、筋肉が盛り上がり隆起している部分もあります(青色矢印)

▶関連ページ

 

【治療】【経過】

軽度~中等度のアカラシアに対しては異常に収縮した括約筋を内視鏡で切開するという治療があり、アカラシアを根本的に改善してくれます。

造影検査や食道の内圧測定などでアカラシアの確定診断を行った上で治療を行っていきますが、外来での対応が難しいため入院可能な高次医療機関に紹介し、治療を受けて頂きました。

治療後から症状は速やかに消失し、現在もつまり感などは一切感じない状態となっておられます。

受診の目安

以下のような症状がある場合は、一度消化器内科で相談することをおすすめします。

  • 食事中に食べ物が胸で止まる感じがある
  • 固形物が飲み込みにくい
  • 水分も通りにくいことがある
  • 食後に食べ物が戻ってくる
  • 食事量が減って体重が落ちている
  • 胃カメラで異常なしと言われたが症状が続く
  • 胸やけや胸痛を繰り返す
  • 食事が怖くなっている

特に、症状が徐々に悪化している場合、体重減少を伴う場合、食事が通らなくなっている場合は、早めの受診が大切です。

院長からのコメント

食道に食べ物がつかえる感じは、患者さんにとって非常につらい症状です。

しかし、胃カメラで明らかな腫瘍や炎症が見つからない場合、「ストレス」「気にしすぎ」と言われてしまうことがあります。

もちろん、ストレスが食道や胃腸の症状に関係することはあります。ただし、今回のように食道アカラシアなどの病気が隠れていることもあるため、胃カメラで異常がないと言われても症状が改善ない場合には、専門施設での内視鏡を受けることも重要です。

池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。

池袋周辺で、食道のつかえ感や飲み込みにくさでお悩みの方は、お力になれますので一度ご相談ください。

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

よくある質問FAQ

Q1. 食道に食べ物がつかえる感じはストレスが原因ですか?

A. ストレスが関係することもありますが、食道アカラシア、逆流性食道炎、好酸球性食道炎、食道がんなどが原因のこともあります。症状が続く場合は、ストレスだけと決めつけず検査を受けることが大切です。

Q2. 胃カメラで異常なしと言われても、食道アカラシアの可能性はありますか?

A. はい、あります。食道アカラシアは比較的まれな病気で、初期や軽症では胃カメラだけで分かりにくいことがあります。症状が続く場合は、再検査や食道内圧検査などを検討します。

Q3. 食道アカラシアとはどのような病気ですか?

A. 食道と胃のつなぎ目がうまく開かず、食べ物や水分が胃に流れにくくなる病気です。食事中のつかえ感、飲み込みにくさ、食べ物の逆流、胸痛、体重減少などを起こすことがあります。

Q4. 食道アカラシアは自然に治りますか?

A. 自然に改善することは多くありません。症状の程度によって薬物療法で経過を見ることもありますが、つかえ感が強い場合はバルーン拡張術やPOEMなどの治療が必要になることがあります。

Q5. 食道アカラシアの検査には何がありますか?

A. 胃カメラ、バリウム造影検査、食道内圧検査などがあります。胃カメラでは食道の拡張、食道内の水分貯留、食道と胃のつなぎ目の狭窄などを確認します。

Q6. 食道に食べ物がつかえる場合、食道がんの可能性もありますか?

A. はい、可能性があります。特に、飲み込みにくさが徐々に悪化する、体重が減る、胸の違和感が続く場合は注意が必要です。胃カメラで食道がんがないか確認することが大切です。

Q7. 好酸球性食道炎とは何ですか?

A. アレルギーと関連して食道に炎症が起こる病気です。食べ物がつかえる、飲み込みにくい、胸の違和感があるなどの症状を起こします。胃カメラで粘膜の変化を確認し、必要に応じて組織検査を行います。

Q8. 食道アカラシアの治療は入院が必要ですか?

A. POEMや外科的治療を行う場合は、入院可能な高次医療機関での治療が必要です。当院では診断後、必要に応じて対応可能な医療機関へ紹介します。

Q9. 食道アカラシアは治療後に再発しますか?

A. 治療後に症状が改善する方は多いですが、再発や逆流症状が出ることもあります。そのため、治療後も症状の確認や必要に応じた経過観察が大切です。

Q10. 池袋で食道のつかえ感を相談できますか?

A. はい。上田胃腸クリニックでは、池袋で食道のつかえ感、飲み込みにくさ、胸やけ、胃もたれなどの消化器症状について診療しています。症状が続く方はご相談ください。

まとめ

  • 食道アカラシアは「食道に食べ物がつかえる」代表的な原因のひとつ

  • 胃カメラで「異常なし」と言われても見逃されることがある

  • 内視鏡治療(POEM)で根本的に改善可能

  • 症状が続く場合は専門施設への受診が重要

👉「食事でつかえる」「飲み込みにくい」などのお悩みがある方は、お力になれますのでぜひ一度当院へご相談ください。

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医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。

アクセス

〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック

JR 池袋駅 北口の地上出口より徒歩5分。

(北改札口を出たら左へ、突き当たり右側の階段20bから地上へ)

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

WEB予約は【こちら】

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

関連ページ

参考文献

  1. Vaezi MF, Pandolfino JE, Yadlapati RH, et al. ACG Clinical Guidelines: Diagnosis and Management of Achalasia. Am J Gastroenterol. 2020.
  2. 日本消化器内視鏡学会. POEM診療ガイドライン. 2018.
  3. Calabrese EC, et al. 2024 Update to SAGES Guidelines for the Use of Peroral Endoscopic Myotomy in the Treatment of Achalasia. Surg Endosc. 2024.
  4. Sato H, et al. Epidemiological analysis of achalasia in Japan using a large-scale claims database. J Gastroenterol. 2019.
 

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