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食べ物を飲み込む時につまる原因は?食道カンジダ症だった実例を専門医が解説

[2026.05.05]

「食べ物を飲み込む時に、のどや胸のあたりでつまる感じがする」

このような症状があると、逆流性食道炎やのどの病気を心配される方が多いかもしれません。

実際、のどの違和感・飲み込みにくさ・胸のつかえ感は、逆流性食道炎、好酸球性食道炎、食道アカラシア、食道がん、薬剤性食道炎など、さまざまな病気で起こることがあります。

一方で、今回のように耳鼻科で喉頭ファイバーを受けても異常がなく、逆流性食道炎として治療しても改善しない場合、胃カメラで食道を直接確認することで、別の原因が見つかることがあります。

今回は、食べ物を飲み込む時につまる感じが続き、胃カメラで食道カンジダ症と診断された30代女性の実際の治療例について、池袋上田胃腸クリニックの消化器内科専門医が解説します。

飲み込むときのつまり感や詰まる感じでお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

 

💡本記事でお伝えしたいポイント

✅ 食べ物を飲み込む時のつまる感じは、逆流性食道炎だけでなく食道カンジダ症でも起こります。

✅ 食道カンジダ症では、食道に白い付着物がみられ、飲み込みにくさ・嚥下痛・胸の違和感の原因になります【1】【2】。

✅ 耳鼻科で異常がなくても、食道の病気は胃カメラで確認が必要になることがあります。

✅ 症状がある食道カンジダ症では、抗真菌薬による治療が基本です【1】【2】。

✅ 飲み込みにくさが続く、体重が減る、食事が通りにくい、薬で改善しない場合は早めの受診が大切です【4】。

池袋上田胃腸クリニックでは、鎮静剤による無痛胃カメラ検査・消化器症状の診察を行っています。

食べ物がつまる、飲み込む時に違和感がある、逆流性食道炎の薬で改善しないなどの症状でお困りの方はご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

食べ物を飲み込む時につまる主な原因

食べ物を飲み込む時につまる感じは、医学的には「嚥下困難感」や「食道のつかえ感」と表現されることがあります。

原因は一つではなく、のど・食道・胃酸逆流・食道の動きの異常など、複数の病気を考える必要があります。

  • 逆流性食道炎:胃酸が食道へ逆流し、胸やけ・のどの違和感・胸のつかえ感を起こします。
  • 食道カンジダ症:食道にカンジダという真菌が増え、白い付着物や炎症を起こします【1】【2】。
  • 好酸球性食道炎:アレルギーに関連した炎症で、食事中のつかえ感の原因になります。
  • 食道アカラシア:食道の動きや食道胃接合部の開きが悪くなり、食べ物が通りにくくなる病気です。
  • 食道がん:進行すると食べ物の通過障害や体重減少を起こすことがあります。
  • 薬剤性食道炎:薬が食道に停滞して炎症や潰瘍を起こすことがあります。
  • 耳鼻科領域の病気:咽頭・喉頭の炎症、腫瘍、神経や筋肉の問題などが関係することもあります。

関連ページ:
胸やけ・胃酸逆流が中心の方は、逆流性食道炎・胸やけのページもご覧ください。

食道カンジダ症とは?

食道カンジダ症とは、カンジダという真菌が食道で増殖し、食道粘膜に炎症を起こす病気です。

カンジダは口の中や消化管に存在することがある真菌ですが、免疫力の低下、糖尿病、抗菌薬の使用、ステロイド薬、胃酸を抑える薬の使用などをきっかけに、食道で増えやすくなることがあります【1】【3】。

内視鏡では、食道の粘膜に白い付着物や白斑として見えることがあり、これが飲み込みにくさ、飲み込む時の痛み、胸の違和感などの原因になることがあります【1】【2】。

なお、食道カンジダ症は無症状で偶然見つかることもありますが、症状がある場合には治療の対象になります。食道カンジダ症の治療では、局所のうがい薬などではなく、全身に作用する抗真菌薬が必要とされています【2】。

関連ページ:
食道カンジダ症について詳しく知りたい方は、食道カンジダ症の原因・症状・検査と治療もご覧ください。

実際の治療例|30代女性「食べ物を飲み込む時につまる感じがする」

【症状】

以前から、食べ物を飲み込む時にのどに詰まったような感じがあるとのことで、耳鼻科を受診されていました。

耳鼻科では診察や喉頭ファイバー(鼻から入れる画像検査)を行い、明らかな異常は認められなかったとのことです。その後、「逆流性食道炎」として薬物治療が行われ、1か月ほど薬を続けたものの、症状が改善しないため当院を受診されました。

【診察】

診察では、症状が「のどの表面」だけではなく、飲み込んだ時に食道の通過で違和感が出ている可能性を考えました。

耳鼻科で喉頭ファイバーは行われていましたが、胃カメラはまだ受けていないとのことでした。そのため、実際に逆流性食道炎があるのか、食道カンジダ症・好酸球性食道炎・食道潰瘍・食道がんなど、他の食道疾患がないかを確認する目的で胃カメラを行うことにしました。

  • 逆流性食道炎
  • 食道カンジダ症
  • 好酸球性食道炎
  • 食道潰瘍
  • 薬剤性食道炎
  • 食道アカラシア
  • 食道がん
  • 咽頭・喉頭など耳鼻科領域の病気

【検査】

胃カメラでは逆流性食道炎は認めませんでしたが、食道に白斑(丸部分)を認め、食道カンジダ症と診断しました。

胃カメラで食道粘膜に白い付着物を認める食道カンジダ症の内視鏡画像

胃カメラについて:
検査の流れや鎮静剤については、胃カメラ検査のページをご覧ください。

【治療・経過】

今回の症例では、食道カンジダ症による飲み込み時のつまる感じがあると考え、カンジダ菌に効果のある抗真菌薬を内服して治療を行いました。

服用開始後、数日ほどで飲み込む時のつまる感じは和らぎ、2週間後の再診時には症状は改善していました。

食道カンジダ症は、症状がなければ経過観察となることもありますが、今回のように飲み込みにくさやつまる感じなどの症状がある場合には、抗真菌薬による治療を検討します【1】【2】。

耳鼻科で異常なしと言われても、症状が続く場合は胃カメラが必要なことがあります

今回の症例で重要なのは、耳鼻科で喉頭ファイバーを受けても異常がなく、逆流性食道炎として治療しても改善しなかった点です。

のどの違和感や飲み込みにくさは、のどの病気だけでなく、食道の病気でも起こります。特に、胃カメラをまだ受けていない場合は、食道の粘膜に炎症・白斑・潰瘍・腫瘍などがないかを確認することが大切です。

また、嚥下困難や体重減少、出血などの警告症状がある場合には、上部内視鏡検査が推奨されています【4】。

受診の目安

以下のような症状がある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、消化器内科で相談することをおすすめします。

  • 食べ物を飲み込む時につまる感じが続く
  • 飲み込む時に痛みがある
  • 胸の奥で食べ物が止まる感じがある
  • 逆流性食道炎の薬を飲んでも改善しない
  • 耳鼻科で異常なしと言われたが症状が続く
  • 食事量が減ってきた
  • 体重が減ってきた
  • 吐き気・嘔吐を伴う
  • 黒色便や貧血を指摘された
  • 飲み込みにくさが徐々に悪化している

特に、飲み込みにくさが続く場合は、逆流性食道炎だけでなく、食道カンジダ症、好酸球性食道炎、食道がん、食道アカラシアなどの鑑別が必要です。

飲み込む時のつまる感じでお困りの方へ

池袋上田胃腸クリニックでは、消化器内科専門医による診察・胃カメラ検査を行っています。症状が続く方は早めにご相談ください。

WEB予約はこちら

院長からのコメント

食べ物を飲み込む時のつまる感じは、逆流性食道炎として治療されることも少なくありません。

もちろん、実際に逆流性食道炎が原因のこともあります。しかし、薬を続けても改善しない場合や、胃カメラで食道を確認していない場合には、今回のように食道カンジダ症など別の原因が隠れていることがあります。

食道カンジダ症は、胃カメラで食道の白い付着物を確認することで診断につながり、症状がある場合には抗真菌薬で改善が期待できます。

「のどの検査では異常なしと言われたけれど、飲み込む時のつまる感じが続く」という方は、食道の病気も含めて一度確認することが大切です。

 

池袋上田胃腸クリニックでは、鎮静剤による無痛胃カメラにも対応し、緊急時には最短で当日中に胃カメラをお受け頂ける体制を整えています。

お困りの方は是非ご相談ください。

📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

当院の胃カメラの特徴
  • ご自身に合わせた鎮静剤やスコープ調整で苦しくない内視鏡検査

  • オリンパス製最新システム+高解像度スコープで小さな病変も早期発見

  • 土日対応、事前診察は原則不要

よくある質問

Q. 食べ物を飲み込む時につまる感じは、食道カンジダ症の可能性がありますか?

はい、可能性があります。食道カンジダ症では、食道にカンジダという真菌が増えて炎症を起こし、飲み込みにくさ、飲み込む時の痛み、胸の違和感、のどのつかえ感などが出ることがあります。ただし、逆流性食道炎、好酸球性食道炎、食道アカラシア、食道がんなどでも似た症状が起こるため、症状だけで判断せず検査で確認することが大切です。

 

Q. 食道カンジダ症とはどのような病気ですか?

食道カンジダ症は、カンジダという真菌が食道で増殖し、食道粘膜に白い付着物や炎症を起こす病気です。無症状で偶然見つかることもありますが、飲み込みにくさ、嚥下痛、胸の違和感などの原因になることがあります。

 

Q. 食道カンジダ症は胃カメラでわかりますか?

はい、胃カメラで食道の粘膜を直接確認することで診断につながります。食道カンジダ症では、食道に白い付着物や白斑がみられることがあります。必要に応じて組織検査や培養検査を行うこともあります。

 

Q. 耳鼻科で異常なしと言われても胃カメラは必要ですか?

症状が続く場合は、胃カメラを検討した方がよいことがあります。耳鼻科の検査では咽頭や喉頭を確認できますが、食道の粘膜までは十分に確認できないことがあります。飲み込む時のつまる感じが続く場合は、食道カンジダ症や逆流性食道炎、好酸球性食道炎などの可能性も考えます。

 

Q. 逆流性食道炎の薬を飲んでも改善しない場合はどうすればいいですか?

逆流性食道炎として薬を飲んでも改善しない場合は、本当に逆流性食道炎が原因かどうかを確認することが大切です。食道カンジダ症、好酸球性食道炎、食道アカラシア、薬剤性食道炎、食道がんなど、別の病気が隠れていることがあります。

 

Q. 食道カンジダ症の治療はどのように行いますか?

症状がある食道カンジダ症では、カンジダ菌に効果のある抗真菌薬を内服して治療することが一般的です。食道カンジダ症では、うがい薬などの局所治療ではなく、全身に作用する抗真菌薬が必要とされています。薬の種類や期間は、症状や基礎疾患、内視鏡所見により医師が判断します。

 

Q. 食道カンジダ症は自然に治りますか?

無症状で軽い場合には経過観察となることもありますが、飲み込みにくさや嚥下痛などの症状がある場合は治療が必要になることがあります。放置してよいかどうかは症状や内視鏡所見によって異なるため、自己判断せず医師に相談してください。

 

Q. 食道カンジダ症になりやすい人はいますか?

糖尿病のある方、免疫力が低下している方、抗菌薬を使用した後の方、ステロイド薬を使用している方、高齢の方、栄養状態が低下している方などでは、食道カンジダ症が起こりやすくなることがあります。また、胃酸を抑える薬の使用が関係することもあります。

 

Q. 食道カンジダ症は人にうつりますか?

通常、食道カンジダ症は人から人へうつる感染症というより、もともと体内に存在するカンジダが、免疫力の低下や薬剤の影響などを背景に増殖して起こる病気です。日常生活で過度に心配する必要はありませんが、繰り返す場合は背景にある原因を確認することが大切です。

 

Q. 食べ物のつかえ感で早めに受診した方がよい症状はありますか?

飲み込みにくさが続く、症状が徐々に悪化する、体重が減る、吐く、食事量が減る、黒色便や貧血がある、胸の奥で食べ物が止まる感じがある場合は早めの受診をおすすめします。食道がんや食道の通過障害など、早めに確認すべき病気が隠れていることがあります。

まとめ

食べ物を飲み込む時につまる感じは、逆流性食道炎だけでなく、食道カンジダ症、好酸球性食道炎、食道アカラシア、食道がんなど、さまざまな病気で起こる可能性があります。

  • 食道カンジダ症では、食道に白い付着物がみられることがあります。
  • 飲み込みにくさ、嚥下痛、胸の違和感、のどのつかえ感の原因になることがあります。
  • 耳鼻科で異常なしと言われても、食道の病気が隠れていることがあります。
  • 胃カメラで食道を直接確認することが診断につながります。
  • 症状がある場合は、抗真菌薬による治療で改善が期待できます。
  • 逆流性食道炎の薬で改善しない場合は、原因を再確認することが大切です。
食べ物を飲み込む時につまる感じが続く方へ

「逆流性食道炎と言われたけれど改善しない」「耳鼻科では異常なしだった」「食事のたびにつまる感じが気になる」という方は、食道の病気を確認するために胃カメラを検討しましょう。

池袋上田胃腸クリニックでは、消化器内科専門医が症状に応じて診察・検査を行っています。

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関連ページ

参考文献

  1. Merck Manual Professional Edition. Infectious Esophageal Disorders.
  2. Pappas PG, Kauffman CA, Andes DR, et al. Clinical Practice Guideline for the Management of Candidiasis: 2016 Update by the Infectious Diseases Society of America. Clin Infect Dis. 2016;62(4):e1-e50.
  3. Robertson KD, Nagra N, Mehta D. Esophageal Candidiasis. StatPearls. Last Update: July 31, 2023.
  4. Katz PO, Dunbar KB, Schnoll-Sussman FH, et al. ACG Clinical Guideline for the Diagnosis and Management of Gastroesophageal Reflux Disease. Am J Gastroenterol. 2022.

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

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文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

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