胃痛で食べられない・体重が減る…原因は機能性ディスペプシア?20代女性の治療例
「胃が痛くて食事がとれない」「最近、体重まで減ってきた」――
このような症状が続くと、胃がんや胃潰瘍など重い病気ではないかと不安になる方は少なくありません。
実際、胃痛と体重減少があるときは、まず胃や胆のう・膵臓などに明らかな病気が隠れていないかを確認することが大切です。
一方で、胃カメラや腹部エコーで異常が見つからなくても、胃の働きや知覚の異常によって症状が続く機能性ディスペプシアのこともあります。
今回は、強い胃痛で食事がとれず、体重減少もみられた20代女性が、検査を経て機能性ディスペプシアと診断された実際の治療例を消化器専門医の東海林院長がわかりやすくお伝えします。
胃痛や体重減少でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。
ぜひご相談ください。
胃痛で食べられない・体重が減るときに、まず確認したい病気
「胃が痛くて食事がとれない」「体重が減ってきた」という症状が続くときは、まず胃やその周囲の臓器に明らかな病気が隠れていないかを確認することが大切です。
たとえば、胃潰瘍や胃炎、胆石、膵炎などでも、みぞおちの痛みや食欲低下がみられることがあります。また、症状の出方によっては、胃がんなどの病気との見分けが必要になる場合もあります。
そのため、強い胃痛に加えて「食べられない」「体重が減る」といった症状がある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、必要に応じて腹部エコーや胃カメラで原因を確認することが重要です。
一方で、検査で明らかな異常が見つからなくても、胃の働きや知覚の異常によって症状が続く機能性ディスペプシアのこともあります。
実際の治療例|20代女性「胃痛が強くて食事がとれず体重が減ってきた」
【症状】
以前から何となく胃が痛くなることが多かったのですが、社会人になり環境が変わってから胃痛の頻度が増え、
最近は食事をとる度に胃痛が出て、あまり食事をとれず体重も減ってきたとのことで当院を受診されました。
【診察】
みぞおちを押すと強い痛みがあり、特に食後に悪化とのことから以下の病気などが考えられます。
-
胃潰瘍や胃炎
-
胆石や膵炎などの消化器疾患
-
ストレスや生活環境の変化に伴う機能性ディスペプシア
まずは腹部エコーで肝・胆・膵の異常を確認し、続けて胃カメラ(胃内視鏡検査)を行いました。
【検査】
腹部エコーでは、肝胆膵などの上腹部の臓器に痛みの原因となるような異常は認めませんでした。
また、胃カメラでも幸いなことに、胃の中に病変はなく、ピロリ菌もなく異常所見はない状態でした。
以上のように検査では特に疾患はなく、機能性ディスペプシアと診断しました。

機能性ディスペプシアとは?胃カメラで異常がないのに、なぜ胃痛が続くのか?
胃カメラで胃潰瘍や胃がんなどの明らかな異常が見つからないと、「では、なぜこんなにつらいのだろう」と不安になる方は少なくありません。
機能性ディスペプシアとは、胃や周囲の臓器に病変がないにも関わらず、心因的ストレス・疲労などの身体的ストレスなどが原因となり、
- 胃酸分泌過多
- 胃の粘膜の知覚過敏
- 胃の動きが乱れてしまう
ことで胃痛や胃もたれなどの症状を引き起こす状態を指します。
とくに、環境の変化、疲労、睡眠不足、精神的な緊張などをきっかけに悪化することもあり、「検査で異常なし=気のせい」というわけではありません。
このような場合は、胃酸を抑える薬、胃粘膜を保護する薬、症状に応じた漢方薬などを組み合わせながら、少しずつ症状を整えていきます。
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▶機能性ディスペプシアの症状や治療をより詳細に知りたい方は、機能性ディスペプシアの原因と治療も参考になります。
【治療】
治療としては下記を行いました
①制酸剤
胃酸分泌過多を抑えることで、胃痛が出ないようにします。
②胃粘膜保護剤
胃の粘膜を刺激から保護し、痛みを抑えます。
【経過】
内服開始してしばらくすると胃痛は6割くらいになったものの、完全には取れない状態でした。
胃酸分泌過多だけではなく、粘膜の知覚過敏も関与していると考え、知覚過敏を抑えるような漢方薬を追加したところ、痛みは徐々に改善しました。
今回の胃痛は環境の変化によって悪化しており、今後変化に体が順応することで落ち着くと考えますが、しばらく時間がかかりそうとのことでそのまま薬と漢方を継続し経過を見ています。
こんな症状があるときは、早めの受診をおすすめします
胃痛はよくある症状ですが、次のような場合は、機能性ディスペプシアだけでなく他の病気も考えて早めの受診をおすすめします。
- 食事がとれない状態が続いている
- 体重が減ってきた
- 吐き気や嘔吐を繰り返す
- 黒い便、血が混じる便が出る
- 飲み込みにくさや、つかえる感じがある
- 市販薬を使っても改善しない
「若いから大丈夫」とは限りません。とくに、症状が長引いて日常生活に支障が出ている場合は、一度しっかり検査を受けておくことが大切です。
院長からのコメント
「胃が痛くて食べられない」「体重が減ってきた」という症状が続くと、不安になる方は少なくありません。
このような場合は、まず胃カメラや腹部エコーで大きな病気が隠れていないかを確認することが大切です。検査で異常がなくても、機能性ディスペプシアによって強い胃痛や食欲低下が起こることがあります。
当院では、必要な検査を行ったうえで、今回のようにお一人お一人の症状・状態に応じた治療をご提案しています。
食べられないほどの胃痛や体重減少が続く方は、どうぞお早めにご相談ください。
池袋上田胃腸クリニックでは、最短で当日中に腹部エコーや胃カメラをお受け頂ける体制を整えています。
また鎮静剤による無痛胃カメラにも対応しております。是非ご相談ください。
お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903
※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります
当院の胃カメラの特徴
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ご自身に合わせた鎮静剤やスコープ調整で苦しくない内視鏡検査
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オリンパス製最新システム+高解像度スコープで小さな病変も早期発見
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土日対応、事前診察は原則不要
よくある質問
Q. 胃痛が強くて食べられないとき、機能性ディスペプシアのことはありますか?
A. はい、あります。機能性ディスペプシアでは、胃カメラなどで明らかな異常が見つからなくても、みぞおちの痛み、食後の胃痛、早期満腹感、胃もたれなどが続くことがあります。症状が強いと食事量が落ち、体重が減ってしまうこともあります。ただし、胃潰瘍や胆石、膵炎など他の病気でも似た症状が出るため、まずは必要な検査で原因を確認することが大切です。
Q. 胃カメラで異常がないのに、胃痛が続くことはありますか?
A. はい、あります。胃カメラは胃潰瘍や胃がん、強い胃炎などを見つけるのに有用ですが、機能性ディスペプシアのように「見た目の異常がなくても症状が出る病気」では、胃カメラで異常なしといわれることがあります。この場合は、胃酸の刺激、胃の知覚過敏、胃の動きの乱れなどが関係していると考えられます。
Q. 体重が減っていると、胃がんの可能性が高いのでしょうか?
A. 体重減少があるからといって、必ずしも胃がんとは限りません。機能性ディスペプシアでも、胃痛や食後のつらさで食事量が減ることで体重が落ちることがあります。ただし、体重減少は見逃してはいけないサインでもあるため、胃がんや胃潰瘍などの病気が隠れていないか、胃カメラなどで確認することが重要です。
Q. 若い人でも機能性ディスペプシアになりますか?
A. はい、若い方でもみられます。とくに、進学、就職、異動、生活リズムの変化、睡眠不足、ストレスなどをきっかけに症状が出たり悪化したりすることがあります。若いから大丈夫と決めつけず、胃痛や食欲低下が続くときは一度ご相談ください。
Q. 胃痛と体重減少があるときは、どんな検査をしますか?
A. 症状や診察所見に応じて、胃カメラ、腹部エコー、血液検査などを行い、胃や胆のう、膵臓などに明らかな異常がないかを確認します。必要に応じてピロリ菌の有無を調べることもあります。検査で原因となる病気が見つからなかった場合に、機能性ディスペプシアが考えられます。
Q. ピロリ菌がいなくても機能性ディスペプシアになりますか?
A. はい、なります。ピロリ菌感染がなくても、胃酸の刺激、胃の知覚過敏、胃の動きの乱れ、ストレスなどが関係して、機能性ディスペプシアの症状が出ることがあります。ピロリ菌がいないから胃痛の原因がない、というわけではありません。
Q. 機能性ディスペプシアはストレスだけが原因ですか?
A. いいえ、ストレスだけではありません。機能性ディスペプシアには、胃酸分泌の影響、胃の知覚過敏、胃の運動機能の低下、生活習慣の乱れなど、いくつかの要因が関わると考えられています。ストレスや環境の変化は悪化のきっかけになることがありますが、それだけで説明できる病気ではありません。
Q. 機能性ディスペプシアの治療はどのように行いますか?
A. 症状に応じて、胃酸を抑える薬、胃粘膜を保護する薬、胃の働きを整える薬、漢方薬などを組み合わせて治療します。また、食事内容や食べ方、睡眠、疲労、ストレスの影響を見直すことも大切です。症状が長引いていても、治療によって改善が期待できることは少なくありません。
Q. 漢方薬は機能性ディスペプシアにも使われますか?
A. はい、使われることがあります。制酸剤だけでは十分に改善しない場合に、胃の知覚過敏や体質面も考慮して漢方薬を併用すると、症状がやわらぐことがあります。当院では、症状に応じて西洋薬と漢方薬を組み合わせた保険診療を行っています。
Q. どんなときに早めに受診した方がよいですか?
A. 胃痛が続く、食事がとれない、体重が減ってきた、吐き気や嘔吐がある、黒い便が出る、飲み込みづらい感じがある、といった場合は早めの受診をおすすめします。とくに体重減少や食事摂取低下があるときは、機能性ディスペプシアだけでなく他の病気の除外も重要です。
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▶「胃カメラで異常なし」と言われたのに胃痛が続く方は、胃カメラで異常なしなのに胃痛が続く理由もご覧ください。
まとめ
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検査で異常がなくても胃痛が続く場合、機能性ディスペプシアの可能性があります
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早期の診断と治療で、生活の質が大きく改善します
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当院では西洋薬と漢方薬を組み合わせた保険診療が可能です
💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。
胃痛や体重減少が続く方は、我慢せずご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
上田胃腸クリニック
JR 池袋駅 北口の地上出口より徒歩5分。
(北改札口を出たら左へ、突き当たり右側の階段20bから地上へ)
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文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
参考文献
- 日本消化器病学会. 機能性消化管疾患診療ガイドライン2021―機能性ディスペプシア(FD).
- Miwa H, Nagahara A, Asakawa A, et al. Evidence-based clinical practice guidelines for functional dyspepsia 2021. J Gastroenterol. 2022;57(2):47-61.
- Moayyedi PM, Lacy BE, Andrews CN, Enns RA, Howden CW, Vakil N. ACG and CAG Clinical Guideline: Management of Dyspepsia. Am J Gastroenterol. 2017;112(7):988-1013.
- National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (NIDDK). Indigestion (Dyspepsia): Diagnosis / Treatment.
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