実際の治療例【便秘中に起こった激しい腹痛の原因は?|実際の虚血性腸炎の治療例】
「便秘が続くけどいつものことだから大丈夫だろう」
——そう思っていた20代女性に、夜間突然の激しい腹痛が襲いました。
排便してもまったく良くならず、冷や汗が出るほどの痛みで救急へ。
検査の結果、大腸に炎症があると言われ、翌朝当院を受診され検査の結果“虚血性腸炎”と診断されました。
実は若い方でも“虚血性腸炎”が起こることがあり、背景には便秘や腸の動きの乱れが関わっています。
今回は当院で実際に診断した症例をわかりやすく紹介します。
便秘や急激な腹痛でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。お気軽にご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
実際の治療例|20代女性「便秘中に起こった激しい腹痛」
【症状】
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もともと便秘気味
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最近はさらに悪化し 5日間排便なし
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夜間に突然の強い腹痛
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「便が出れば治る」と思いトイレへ → 排便しても改善せず
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冷や汗が出るほどの痛みで救急受診
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CTで“大腸の炎症”が疑われ、近くの医療機関で早めに大腸内視鏡(大腸カメラ)を受けるうよう指示。
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一旦痛み止めの点滴を受け帰宅。翌朝当院を受診
【診察】
来院時はまだ下腹部痛が続いており、発症経過と症状から以下の疾患を考えました。
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虚血性腸炎
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感染性腸炎
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大腸憩室炎
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腸閉塞
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炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
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大腸がん(若年でもゼロではない)
若い方でも、腹痛の原因は多岐にわたり、CTで大腸炎の疑いもあったため、確定診断のため大腸内視鏡(大腸カメラ)を行いました。
【大腸内視鏡検査】
大腸内視鏡では、下行結腸~S状結腸にかけて区域性の炎症を認め、虚血性腸炎と診断しました。
穿孔や狭窄などの重症所見はなく、外来治療可能な状態と考えました
<実際の内視鏡画像>
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▶無痛大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます
虚血性腸炎とは(原因・なぜ起こる?)
虚血性腸炎は、大腸の一部に一時的に血流が届きにくくなり、壁が炎症を起こす病気です。
主な原因
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便秘による腸管内圧上昇
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動脈硬化
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脱水
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食事量の急変
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ストレスによる自律神経の乱れ
今回の女性の場合は、慢性便秘が大きな誘因になったと考えられました。
症状
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突然の腹痛
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下痢または血便
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発熱
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吐き気
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▶虚血性腸炎について専門医の院長によるより詳しい説明はこちら
【治療】
今回の患者さんは、重症所見がなく、外来での保存的治療で改善しました。
行った治療
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食事制限(刺激の少ない食事)
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整腸剤
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腸の血流を上げる漢方
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水分補給
数日で痛みは軽快。
その後は再発予防のため、便通コントロール(漢方+生活改善)を継続し、再発なく生活されています。
院長からのコメント
虚血性腸炎は高齢者に多いイメージがありますが、若い方でも便秘や生活習慣が背景にあると起こり得ます。
「便が出れば治るはず」と思ってしまいがちですが、排便しても強い痛みが続く場合は要注意です。
特に
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冷や汗が出る
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夜間に突然の激痛
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排便しても治らない
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下痢や血便を伴う
などの症状があれば、早めの受診をおすすめします。
池袋上田胃腸クリニックでは、即日の腹部エコーや早期の大腸内視鏡検査を行い、早期診断に努めています。
お困りの方はぜひご相談ください。
お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903
よくある質問(FAQ)
Q1. 虚血性腸炎は若くても起きますか?
A. 起きます。便秘や脱水、ストレスなどが引き金になることがあります【1】。
Q2. 排便しても腹痛が治らない理由は?
A. 便秘だけでなく、腸の炎症や虚血が原因の場合は改善しません。
Q3. 血便がないと虚血性腸炎ではありませんか?
A. そうとは限りません。今回のように血便はなく腹痛だけのタイプもあります。
Q4. 入院が必要になるケースは?
A. 強い炎症、穿孔や大量出血を伴う場合です。
Q5. 便秘薬はずっと使い続けても大丈夫?
A. 医師管理のもとであれば安全です。再発予防に役立ちます。
Q6. 虚血性腸炎は再発しますか?
A. 便秘や生活習慣が改善されないと再発しやすいと報告があります【1】。
Q7. 大腸カメラは痛いですか?
A. 当院では鎮静剤を使用し、ほとんど眠った状態で検査できます。
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Q8. 市販薬で治りますか?
A. 原因が炎症の場合、市販薬では改善しません。
Q9. 虚血性腸炎と大腸がんは関係ありますか?
A. 直接的な関連はありませんが、症状が似るため鑑別が必要です。
Q10. 便秘が続くと危険ですか?
A. 虚血性腸炎や憩室炎のリスクが上がると言われています【2】。
まとめ
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20代女性、便秘悪化後に夜間の激痛
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排便しても治らず救急へ
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大腸に炎症所見 → 大腸内視鏡で虚血性腸炎と診断
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外来治療で改善
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再発予防として便通コントロールが重要
💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。
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胃痛・腹痛外来|胃痛や腹痛を起こす原因や必要な検査について専門医の院長が解説
医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。
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東京都豊島区池袋2丁目66-10
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参考文献
【1】Brandt LJ, et al. Ischemic colitis: clinical practice. N Engl J Med.
【2】Martinez C, et al. Constipation and risk of colonic ischemia. Gastroenterology.
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
