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便潜血陽性で症状なしでも大腸カメラは必要?40代女性に見つかった大腸ポリープの治療例

[2025.03.06]

「便潜血検査で陽性と言われたけれど、腹痛も血便もないし、急がなくていいだろう」

そのように考えてしまう方は少なくありません。

しかし、便潜血陽性は“症状がないから大丈夫”と判断してよい結果ではありません。

大腸がんや大腸ポリープは、かなり進むまで自覚症状が出ないこともあり、便潜血検査が最初のきっかけになることがあります。

国立がん研究センターや厚生労働省、日本消化器内視鏡学会は、便潜血陽性なら再度の便潜血検査ではなく、原則として全大腸内視鏡による精密検査を受けるよう勧めています【1】【2】【3】。

今回は、便潜血陽性をきっかけに大腸カメラを受け、扁平な大腸ポリープが見つかってその場で切除できた40代女性の症例を通して、症状がなくても検査を受ける意味を、専門医の院長が患者さんにもわかりやすく解説します【1】【3】【4】。

 

便潜血陽性を指摘された方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。ぜひご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

症例|40代女性「便潜血検査陽性」

症状

区の大腸がん検診で便潜血検査が陽性となり、精密検査目的で来院されました。

腹痛、下痢、便秘、血便、体重減少などの自覚症状はありませんでした。

 

診察

便潜血陽性の段階で考える病気は、大腸がんだけではありません。

大腸ポリープ、早期大腸がん、痔核、憩室出血、潰瘍性大腸炎などでも便に血液が混じることがあります。

逆に言えば、症状がないからといって、大腸の病変を否定することはできません【1】【3】。

また、便潜血検査は「陽性ならもう一度やればよい」検査ではありません。

厚生労働省や国立がん研究センターは、便潜血陽性後に便潜血検査を繰り返すことは精密検査の代わりにならないと明記しており、第一選択は全大腸内視鏡検査です【1】【2】。

この患者さんも自覚症状はありませんでしたが、便潜血陽性という結果自体に意味があると考え、大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を行いました【1】【2】【3】。

関連ページ:

▶健診で便潜血陽性と言われた方へ|池袋での受診と大腸カメラの流れ

 

大腸カメラ

大腸カメラを行うと横行結腸にポリープを認めました

矢印で囲まれた領域がポリープです。扁平なので見つけづらいタイプですが、丁寧に観察することで見落とさずに発見することが出来ました。

NBIモードではガン化を示唆する所見はなく、良性と判断しその場で内視鏡切除を行いました。

治療

今回のポリープは、内視鏡所見上、現時点で明らかな癌化を示す所見は乏しく、内視鏡で切除可能と判断しました。

その場で切除を行い、治療は終了しました。便潜血陽性のあとに大腸カメラを受けるメリットは、原因を確認できるだけでなく、ポリープであれば同日に治療まで進めることがある点です【1】。

 

大腸ポリープ切除はがんの予防?

大腸ポリープとは、大腸の粘膜にできるいぼ状・隆起状、あるいは平坦な盛り上がりのことです。

米国国立がん研究所では、多くの大腸がんは大腸や直腸のポリープ・病変から始まり、ポリープを見つけて切除することが大腸がん予防につながると説明しています【7】。

特に腺腫や一部の鋸歯状病変は、将来的にがん化する可能性があるため、検査で見つかった段階で適切に切除する意義があります

今回のように便潜血陽性をきっかけにポリープが見つかり、内視鏡で切除できれば、大腸がんになる前に対応できたという意味があります【7】。

 

院長からのコメント

便潜血陽性の方に大腸カメラを行うと、一定割合で大腸がんや前がん病変が見つかります。

実臨床データでは、便潜血陽性後の大腸カメラで約3%に大腸がん、約20%に進行腺腫が見つかったと報告されています【4】。

また、便潜血陽性後に大腸カメラを受けなかった人は、受けた人に比べて大腸がん死亡リスクが約2倍でした【5】。

さらに、精密検査の遅れは不利益になりやすく、系統的レビューでは9か月を超える遅延で大腸がん発見率や進行例の割合が上がる傾向が示されています【6】。

「症状がないから様子を見よう」と考えてしまう気持ちは自然ですが、便潜血陽性は“大丈夫のサイン”ではなく“確認が必要なサイン”です。

大腸内視鏡と聞くと、「痛い」「苦しい」といったイメージを持たれている方もおられると思いますが、当院は鎮静剤やスコープの調整などの様々な工夫で苦しくない無痛状態で大腸内視鏡をお受けいただけます。

便潜血陽性陽性の方はご相談ください。

 

池袋上田胃腸クリニックでは、最短で当日中に大腸カメラをお受け頂ける体制を整えています。

また鎮静剤による無痛大腸カメラにも対応しております。是非ご相談ください。

📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

当院の大腸カメラの特徴
  • 鎮静剤や独自の低痛挿入法による苦しくない内視鏡検査

  • オリンパス製最新システム+高解像度スコープで小さな病変も早期発見
  • 土日対応、事前診察は原則不要

 

FAQ(よくある質問)

Q:便潜血陽性は、大腸がん確定ということですか?

いいえ、便潜血陽性ですぐに大腸がん確定ではありません。実際には大腸ポリープ、痔、炎症などが原因のこともあります。ただし、無症状の大腸がんや前がん病変が隠れていることもあるため、精密検査として大腸カメラを受けることが大切です【1】【2】【3】。

 

Q:症状がなくても、大腸カメラは受けた方がいいですか?

はい。大腸がんや大腸ポリープは、自覚症状がない段階でも便潜血だけが先に陽性になることがあります。症状の有無だけでは安心できないため、便潜血陽性なら精密検査が必要です【1】【2】。

▶実際の治療例 【便潜血陽性は放置NG|無症状でも大腸カメラで見つかった早期がん】

 

Q:痔があるので、便潜血陽性でも様子見でいいですか?

おすすめできません。痔があっても、出血が本当に痔だけによるものか、大腸ポリープや大腸がんによるものかは検査しないと分かりません。自己判断ではなく、大腸カメラで確認することが重要です【1】。

 

Q:2日法で1回だけ陽性でした。もう1回が陰性なら大丈夫ですか?

いいえ。日本消化器内視鏡学会でも、2日法のうち1回だけ陽性でも精密検査として大腸内視鏡を受けることが強く勧められています。1回だけの陽性でも、がんや前がん病変が見つかることがあります【3】。

 

Q:便潜血陽性のあと、もう一度便潜血検査をして陰性なら受診しなくていいですか?

いいえ。便潜血検査のやり直しは精密検査の代わりになりません。国立がん研究センターや厚生労働省は、便潜血陽性のあとは原則として全大腸内視鏡による精密検査を行うよう案内しています【1】【2】。

 

Q:大腸カメラは、どのくらい早く受けた方がいいですか?

できるだけ早めの受診が望まれます。便潜血陽性後の精密検査が遅れるほど、大腸がんの発見率や進行例の割合が上がる傾向が報告されています。少なくとも「しばらく様子見」はおすすめできません【5】【6】。

 

Q:大腸カメラでポリープが見つかったら、その場で治療できますか?

病変の大きさや形、場所によりますが、内視鏡で安全に切除できると判断されれば、その場で治療まで行えることがあります。原因の確認と治療を同時に進められるのは大腸カメラの大きな利点です【1】。

 

Q:大腸カメラは痛いですか?

当院では鎮静剤の使用・オリジナルの低痛挿入法・スコープの調整などの様々な工夫を行い無痛状態で大腸カメラをお受けいただくことも可能です。ご不安な方も一度ご相談ください。

▶大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細

 

Q:鎮静剤を使って検査はできますか?

はい。医療機関によっては鎮静剤を使い、眠っているような状態で検査を受けられます。大腸カメラに不安が強い方は、事前に相談すると安心です【8】。

 

Q:大腸カメラにリスクはありますか?

まれではありますが、出血、穿孔、鎮静薬関連の偶発症、下剤に伴うトラブルなどが起こることがあります。一方で、病変を見つけ、必要に応じて治療まで行える意義の大きい検査です。利益と不利益を理解したうえで受けることが大切です【1】【8】。

まとめ

  • 便潜血陽性は「がんやポリープのサイン」の可能性

  • 大腸カメラで早期発見・早期治療が可能

  • 今回の症例のようにポリープを早期に見つけてその場で切除することもできる
  • 受診しないことや長く先延ばしにすることはNG
  • 当院では無痛で安心して検査を受けられる体制あり

症状がなくても、便潜血陽性を指摘されたら早めにご相談ください。

▶【WEB予約】

▶📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

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医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラ” を心がけています。

初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。

アクセス

〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック

JR 池袋駅 北口の地上出口より徒歩5分。

(北改札口を出たら左へ、突き当たり右側の階段20bから地上へ)

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

WEB予約は【こちら】

参考文献

【1】国立がん研究センター がん情報サービス.大腸がん検診について.
【2】厚生労働省.かかりつけ医のための がん検診ハンドブック.
【3】日本消化器内視鏡学会.便潜血検査で「1回だけ陽性」と言われました。内視鏡検査は受けたほうがいいのでしょうか?
【4】Alsayid M, et al. Yield of Colonoscopy After a Positive Result From a Fecal Immunochemical Test OC-Light. Clin Gastroenterol Hepatol. 2018;16(10):1593-1597.e1.
【5】Zorzi M, et al. Non-compliance with colonoscopy after a positive faecal immunochemical test doubles the risk of dying from colorectal cancer. Gut. 2022;71(3):561-567.
【6】Forbes N, et al. Association Between Time to Colonoscopy After Positive Fecal Testing and Colorectal Cancer Outcomes: A Systematic Review. Clin Gastroenterol Hepatol. 2021;19(7):1344-1354.e8.
【7】National Cancer Institute. Colorectal Cancer / Screening Tests to Detect Colorectal Cancer and Polyps.
【8】日本消化器内視鏡学会.検診で便潜血陽性が指摘され、大腸内視鏡を勧められましたが、知り合いから聞かされるのは怖い話ばかりなのですが…。

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

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