食欲不振と体重減少で見つかった胃がん|3か月で5kg減った50代女性の実例
「最近、食欲がなくて体重が減ってきた…」
仕事やストレスのせいだと思って放置してしまう方は少なくありません。
しかし、体重減少と食欲不振が数週間以上続く場合、胃がんなど重大な病気が隠れていることがあります。
今回は、3か月で5kg以上痩せてしまった50代女性の症例を専門医の院長が分かりやすく解説します。
体重減少でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
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食欲不振と体重減少がある場合に考えること
食欲不振は、疲れやストレスでも起こります。 ただし、体重減少を伴う場合は注意が必要です。
特に、次のような症状がある場合は、胃や腸の病気が隠れていないか確認しましょう。
- ダイエットをしていないのに体重が減っている
- 食事量が明らかに減っている
- 胃痛や吐き気が続いている
- 黒い便が出る
- 貧血やふらつきがある
食欲不振と体重減少の背景には、胃がん、胃潰瘍、慢性胃炎、ピロリ菌感染などが関係していることがあります。
症状だけで原因を判断することは難しいため、必要に応じて胃カメラや血液検査で確認することが大切です。
「そのうち治るだろう」と様子を見続けず、症状が続く場合は早めに消化器内科へご相談ください。
実際の治療例|50代女性「3か月で体重がかなり減った」
【症状】
数か月前から食欲が低下。
仕事の忙しさや疲れのせいだと思い様子を見ていたところ、改善はなく、3か月で5kg以上の体重減少があり来院されました。
【診察】
食欲不振と体重減少が同時に進行している場合、悪性腫瘍を含む重大な病気の可能性が高いため、血液検査と胃カメラを行いました。
【検査】

実際の胃カメラの写真です。 周囲に周堤を伴う白苔(潰瘍)を認めました(矢印部分)
生検にてがん細胞を認め、胃がんと診断しました。

実際の顕微鏡検査の写真。高分化型の腺癌を認めました。
【治療】
胃がんにより食欲不振が生じ、それによって体重もどんどん減っている状態でした。
すでに進行がんの状態であり、がん拠点病院にご紹介させていただきました。
同院にてstageⅢの進行胃がんの診断で、手術+術後の抗がん剤治療実施。現在は再発なくお元気にされています。
院長からのコメント
食欲不振は、疲れやストレス、胃腸の不調などでも起こります。
しかし、
- 食事量が明らかに減っている
- 体重が短期間で落ちている
- 胃痛・吐き気・黒い便・貧血などを伴う
場合には注意が必要です。
特に、ダイエットをしていないのに1か月で2kg以上体重が減っている場合や、2週間以上食欲不振が続く場合には、胃がん・胃潰瘍・膵臓の病気・甲状腺疾患などを含めて確認する必要があります。
また、胃がんは早期であれば治癒率は96%(Stage I)と高く、胃カメラによる定期検診も有効です。
食欲不振が続く方へ
食欲不振の原因や、受診すべき症状の目安については、以下のページでも詳しく解説しています。
また、当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。
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胃カメラ(内視鏡について)はこちらからご確認頂けます
よくある質問
Q. 食欲不振と体重減少があると胃がんの可能性がありますか?
A. 可能性の一つとして胃がんを考える必要があります。食欲不振や体重減少は、ストレスや胃炎などでも起こりますが、ダイエットをしていないのに体重が減る場合や、食事量が明らかに減っている場合は注意が必要です。胃がん、胃潰瘍、慢性胃炎などが隠れていないか、胃カメラなどで確認することが大切です。
Q. どのくらい体重が減ったら受診した方がいいですか?
A. 明確な基準は一人ひとり異なりますが、ダイエットをしていないのに1か月で2kg以上減る、数か月で5kg前後減る、服がゆるくなるほど体重が落ちる場合は受診をおすすめします。特に食欲不振を伴う場合は、消化器の病気が隠れていないか確認が必要です。
Q. 胃がんではどのような症状が出ますか?
A. 胃がんでは、食欲不振、体重減少、胃痛、胃もたれ、吐き気、少量で満腹になる感じ、黒い便、貧血などがみられることがあります。ただし、初期には症状がはっきりしないこともあります。症状だけで判断せず、気になる状態が続く場合は胃カメラで確認することが大切です。
Q. 食欲不振だけでも胃カメラを受けた方がいいですか?
A. 一時的な食欲不振であれば様子を見ることもありますが、2週間以上続く場合や、体重減少、胃痛、吐き気、黒い便、貧血などを伴う場合は胃カメラを検討した方がよいです。胃カメラでは、胃がん、胃潰瘍、萎縮性胃炎、ピロリ菌感染のサインなどを直接確認できます。
Q. 胃がんは血液検査だけでわかりますか?
A. 血液検査だけで胃がんを確定することはできません。貧血や炎症、栄養状態、腫瘍マーカーなどを参考にすることはありますが、胃がんの診断には胃カメラで病変を直接観察し、必要に応じて生検を行うことが重要です。
Q. 胃カメラで異常があった場合、その場で診断できますか?
A. 胃カメラで胃がんが疑われる病変を見つけることはできますが、最終的な診断には生検が必要になることがあります。生検では、病変の一部を採取して顕微鏡で詳しく調べます。検査結果が出るまでに数日から1週間程度かかることがあります。
Q. 黒い便がある場合は胃の病気の可能性がありますか?
A. はい、黒い便は胃や十二指腸など上部消化管からの出血で起こることがあります。胃潰瘍や胃がんなどが原因になることもあるため、黒い便が出た場合や、ふらつき・動悸・息切れなど貧血を疑う症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
Q. 胃がんは若い人や女性にも起こりますか?
A. 胃がんは年齢が上がるほど増えやすい病気ですが、若い方や女性にも起こることがあります。特に、食欲不振、体重減少、胃痛、吐き気などが続く場合は、年齢だけで安心せず、必要に応じて胃カメラで確認することが大切です。
Q. ピロリ菌がいなければ胃がんの心配はありませんか?
A. ピロリ菌感染は胃がんの重要なリスクの一つですが、ピロリ菌がいない場合でも胃がんが絶対に起こらないわけではありません。症状が続く場合や、体重減少など気になる変化がある場合は、ピロリ菌の有無だけで判断せず、胃カメラで胃の状態を確認することが大切です。
Q. 池袋で食欲不振や体重減少が続く場合、どこに相談すればよいですか?
A. 食欲不振や体重減少が続く場合は、消化器内科での相談をおすすめします。池袋上田胃腸クリニックでは、胃カメラや血液検査などを通じて、胃がん、胃潰瘍、慢性胃炎、ピロリ菌感染などが隠れていないか確認します。気になる症状が続く場合は、早めにご相談ください。
医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
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参考文献
- 国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん 検査」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん検診について」
- 国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん 治療」
- 日本胃癌学会「胃癌治療ガイドライン」
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
