【実際の治療例】胃もたれが治らない…実は“機能性ディスペプシア”?放置NGの理由と治し方
「ここ数週間、胃がずっと重い…」
「前は数日で治っていたのに今回は戻らない…」
慢性的な胃もたれは、仕事や食事にも影響し、生活の質を大きく下げてしまいます。
さらに、長引く胃もたれの中には 機能性ディスペプシア や、稀ではありますが 胃がん が隠れていることもあります。
今回は、実際に当院へ来院された患者さんのケースをもとに、長引く胃もたれの原因・検査・治療について専門医が詳しく解説 します。
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実際の治療例|60代女性「1か月前から胃もたれが続いている」
【症状】
以前からときどき胃もたれがあったものの、いつもは数日で改善していました。
しかし今回は、「1か月以上、胃もたれが続き全く良くならない」と不安になり受診されました。
【診察】
問診・診察から、以下の病気を鑑別に挙げて精査を行いました。
<胃もたれの主な鑑別疾患>
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機能性ディスペプシア(FD)
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逆流性食道炎
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ピロリ菌胃炎
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胃・十二指腸潰瘍
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胃がん
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膵臓疾患(膵炎・腫瘍 など)
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胆のう疾患(胆石・胆のう炎 など)
長引く胃もたれの場合、消化管の器質的疾患(胃がん・潰瘍・膵臓疾患など)を除外することが重要です。
【検査】
以下の検査を行いました。
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胃カメラ:胃がん・潰瘍・ピロリ菌胃炎・逆流性食道炎などを確認
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腹部エコー:胆のうや膵臓の疾患をチェック
結果はいずれも明らかな異常はなく、機能性ディスペプシアと診断しました。
■実際の胃カメラの画像■
【機能性ディスペプシアとは】
機能性ディスペプシア(FD)は、胃カメラや血液検査などで異常が見つからないにもかかわらず、
胃もたれ・胃痛・膨満感などの症状が続く病気です【1】。
主な原因
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胃の動きが悪くなる(胃排出遅延)
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胃の知覚過敏
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ストレスや自律神経の乱れ
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ピロリ菌感染の影響【2】
命に関わる病気ではありませんが、生活の質(QOL)を大きく下げるため、治療を行うことが重要です。
▶関連ページ:専門医の院長による機能性ディスペプシアのより詳細な解説はこちら
【治療】
今回の患者さんには、以下の治療を行いました。
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胃の動きを整える薬
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胃酸を抑える薬
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漢方薬の併用
治療開始後、1週間ほどで症状は大幅に改善 しました。
ただし、機能性ディスペプシアは再発しやすいため生活習慣の見直していただき、漢方継続による体質改善を行っております。
院長からのコメント
胃もたれはよくある症状ですが、1〜2週間以上続く場合は必ず検査をおすすめします。
特に、
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体重減少
- 胃痛
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食欲低下
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貧血
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黒い便 などがある場合は、胃がんや潰瘍など重い病気が隠れていることもあります。
『ただの胃もたれだと思っていたら胃がんだった』というケースも少なくありません。
長引く症状は自己判断せず、医療機関を受診することが大切です。
💡当院ではWEB予約・電話予約を受け付けていますので、お気軽にご相談ください。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 胃もたれが続くとき、市販薬で様子を見ても大丈夫?
A1. 一時的には良くなりますが、長引く場合は病気を見逃す可能性があるため受診をおすすめします。
Q2. 機能性ディスペプシアはストレスが原因ですか?
A2. 大きな要因の一つです。ストレスで胃の動きが悪くなります【2】。
Q3. 胃がんとの違いは胃カメラでわかりますか?
A3. はい。胃カメラが最も確実な検査です。
Q4. 1か月以上の胃もたれは危険?
A4. 機能性疾患のことも多いですが、長引く場合は胃がんなどの重篤な病気の可能性もゼロではありません。
Q5. ピロリ菌がいても胃もたれは起こる?
A5. 起こります。ピロリ菌は胃の炎症を引き起こします。
Q6. 薬はどれくらい続ける必要がありますか?
A6. 多くは数週間〜1か月で改善します。
Q7. 再発することはありますか?
A7. あります。生活習慣が影響しやすいため再発予防が大切です。
Q8. 食事で気をつけることは?
A8. 脂っこいもの・アルコール・カフェインを控えると良いです。
Q9. 検査は毎回必要?
A9. 症状が急に悪化したり、体重が減った場合は再検査が必要です。
Q10. 漢方薬は効果がありますか?
A10. 胃の動きや自律神経に働くため、有効なケースが多いです。
まとめ
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数日で治る胃もたれでも、1か月続く場合は要注意
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胃カメラ・エコーで異常なし → 機能性ディスペプシア の可能性
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薬で改善しやすいが再発も多いため生活管理が重要
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長引く胃もたれの中には 胃がん が隠れていることも
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自己判断せず、早めの受診が安心です
お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903
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医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
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文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
参考文献
【1】Tack J, et al. Functional Dyspepsia. Gastroenterology.
【2】Enck P, et al. Stress and the gut: pathophysiology. Neurogastroenterology.
