実際の治療例|機能性ディスペプシアの悪化と思ったら、原因はまさかの“大腸がん”だった
「ずっと機能性ディスペプシアと言われていたのに、最近どうも前よりつらい…」
このような不安を抱えて来院される方は少なくありません。
今回ご紹介するのは、3年前から機能性ディスペプシアと診断され治療していた50代女性。
ところが症状が悪化し、精査を進めた結果、思わぬ“本当の原因” が見つかったケースです。
機能性ディスペプシアであっても、症状の変化がある場合は見逃してはいけない疾患があります。
この記事では、実際の検査の流れを交えて詳しく解説します。
機能性ディスペプシアの悪化でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
実際の治療例|50代女性「機能性ディスペプシアが悪化した」
【症状】
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若い時からお腹の張り、食後すぐ満腹になるといった症状があり、3年前に機能性ディスペプシアと診断され治療中。
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診断の際に胃内視鏡(胃カメラ)と腹部エコーなどは受けており異常なし。
- 症状自体は投薬で落ち着いていたが、2か月前から張りの症状が増悪
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薬を変えても改善しない
【診察】
診察時点で考えた鑑別疾患は以下の通りです。
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機能性ディスペプシアの悪化
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胃がん・食道がん
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胃排出遅延(胃の動きの低下)
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大腸疾患(大腸がん・狭窄を伴う病変)
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膵臓疾患
「本当に機能性ディスペプシアの悪化」なのか、「他に病気が隠れていないか」を調べるため、まずは胃カメラ(内視鏡検査)と腹部エコーの再検査を行いました。
【検査】
胃カメラ
- 胃・十二指腸ともに明らかな異常なし
腹部エコー
・横行結腸に腫瘤を認めた
➡状態精査のため大腸カメラ(大腸内視鏡)を行いました。
大腸カメラ
- 横行結腸に腫瘍を認め、生検で大腸がんと診断
- 腫瘍が軽度狭窄を起こし、“通過障害” → お腹の張り を引き起こしていたと判断
<実際の内視鏡画像>
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▶無痛大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます
横行結腸がんとは
横行結腸(おへその上あたり)にできる大腸がんで、特徴として:
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腫瘍が大きくなるまで症状が出にくい
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症状が出るときは 張り・食欲低下・貧血 など
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進行して狭窄が起こると、食べ物・便が流れにくくなる
機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群の「張り」と似てしまうため、見逃されることもあります。
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【治療】
すでに進行がんの状態であり、外科手術可能な高次医療機関へ紹介。
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手術を施行
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術後ステージ3Aであり術後化学療法(抗がん剤) を実施
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現在は 再発なく元気に生活
早期に精査しなければ、進行して遠隔転移などを来していた可能性もありましたが、今回は無事に治療が出来ました。
院長からのコメント
機能性ディスペプシアはとても多い病気ですが、
「機能性ディスペプシアと診断されている=ずっと機能性ディスペプシアとは限らない」
という点は非常に重要です。
特に、
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症状が以前と違う
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倍増した、強くなった
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薬を変えても良くならない
こうした時は、胃だけでなく大腸を含めた再評価 が必要です。
機能性ディスペプシアと大腸疾患は直接関係がないように見えますが、
実際には“お腹の張り”という共通の症状 をとるためきちんと検査することが重要です。
症状が続く方は、お力になれますのでぜひ一度ご相談ください。
お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903
よくある質問(FAQ)
Q1. 機能性ディスペプシアは大腸がんと関係ありますか?
A. 直接の因果関係はありませんが、症状が似るため F機能性ディスペプシアと誤解されることがあります。
Q2. 機能性ディスペプシアと診断されていても大腸カメラは必要ですか?
A. 張り・体重減少・症状悪化があれば検討します【1】。
Q3. お腹の張りだけで大腸がんは疑いますか?
A. 進行がんでは張りだけ出るケースもあります。
Q4. 機能性ディスペプシアの薬が効かなくなったのはがんのサイン?
A. 可能性の一つです。症状の悪化や変化は精査を受けるタイミングです。
Q5. 横行結腸がんは健康診断で見つかりますか?
A. 便潜血検査で引っかかることがありますが、陰性でも否定できません。
Q6. 大腸がんの初期症状は?
A. 初期は無症状のことが多いです。
Q7. 胃カメラだけでは大腸がんは見つかりませんか?
A. 見つかりません。胃と大腸は別の臓器です。
Q8. 何歳から大腸カメラを受けるべきですか?
A. 当院では40歳以上に推奨しています。大腸がんの家族歴がある方は30代での初回検査を勧めております。
Q9. 大腸がんは遺伝しますか?
A. 家族歴があるとリスクが上がります。
Q10. 機能性ディスペプシアと過敏性腸症候群の違いは?
A. 機能性ディスペプシアは胃の機能の病気、過敏性腸症候群は大腸の機能の病気です。まれに併発している方もおられます。
まとめ
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機能性ディスペプシアと診断されていても、症状が悪化した場合は再評価が必要
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今回のように、大腸がんが隠れているケースもある
-
胃カメラだけでは不十分なこともあり、腹部エコー・大腸カメラの併用が重要
-
機能性ディスペプシア治療中の方で「最近いつもと違う」と感じたら、早めの受診を
💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
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医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)
- JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
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参考文献
【1】Rome Foundation. Functional Dyspepsia Guidelines.
【2】U.S. Preventive Services Task Force. Colorectal Cancer Screening, 2021.
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
