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実際の治療例【寝ているときに胃酸が上がってきて目が覚めてしまう。原因は逆流性食道炎?】

[2025.10.08]

「夜中に胸がムカムカして目が覚める」「寝ているときに胃酸が上がってくる」——

そんなお悩みを抱えていませんか?

実はこのような症状は、逆流性食道炎によく見られる典型的なサインです。

放置すると食道がんのリスクになることもあります。

当院(池袋・上田胃腸クリニック)では、胃カメラによる正確な診断と、再発を防ぐ生活習慣の改善指導を行っています。

この記事では、実際に「夜間の胃酸逆流」で来院された患者さんの治療経過をもとに、原因・検査・治療法について専門医の東海林院長がわかりやすく解説します。

 

夜間の胃酸逆流でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。お悩みの方はぜひご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

なぜ寝ているときに胃酸が上がってきやすいのですか?

寝ているときに胸やけや胃酸の逆流が起こりやすいのは、横になることで重力の助けが減り、胃の内容物が食道側へ上がりやすくなるためです【1】【2】。

特に、夕食の時間が遅い方や、食後すぐに横になる習慣がある方では、胃の中に食べ物や胃酸が残った状態で就寝することになり、夜間の逆流症状が起こりやすくなります【1】【2】。

また、逆流性食道炎では、食道と胃のつなぎ目の働きが弱くなっていることがあり、そこに食べ過ぎ、脂っこい食事、アルコール、体重増加、猫背姿勢などが重なると、さらに逆流しやすくなります【1】【3】。

夜中に目が覚めるほどの胸やけ、口の中まで酸っぱいものが上がってくる感じ、朝の喉の違和感や咳などがある場合は、夜間の胃酸逆流が関係していることがあります【4】【5】。

実際の治療例|50代男性「寝ているときに胃酸が上がってきて目が覚めてしまう」

【症状】

「寝ているときに胃酸が上がってきて目が覚めてしまう」との主訴で来院されました。

特に夜中に胸の奥が熱くなるような感覚があり、朝起きると喉の違和感や軽い咳が出るとのことでした。

 

【診察】

問診では、寝る前に食事を摂る習慣があり、横になるまでの時間が短いとのこと。

症状から逆流性食道炎を疑い、胃内視鏡(胃カメラ)検査を行うことにしました。

 

【検査・診断】

胃カメラ検査では、下部食道に炎症(びらん)を認め、逆流性食道炎(Grade A) と診断しました。

ピロリ菌は陰性で、粘膜の委縮もみられませんでした。

実際の胃カメラの画像

胃と食道のつなぎ目に胃酸の逆流による炎症を認め(黄色部分)、逆流性食道炎GradeAと診断しました。

 

【逆流性食道炎とは?】

胃酸が食道側に逆流し、食道粘膜に炎症を起こす病気です。

加齢や肥満、猫背、食べ過ぎ、寝る前の飲食などで逆流しやすくなります。

症状は胸やけ、のどの違和感、咳、声のかすれなど多岐にわたります【文献1】【文献2】。

夜間の胃酸逆流を悪化させやすい生活習慣

夜間の胃酸逆流は、日中よりも食事時間や寝る姿勢の影響を受けやすいのが特徴です。特に次のような習慣がある方は、症状が続きやすくなります【1】【2】【3】。

就寝前の食事

寝る直前に夕食や夜食をとると、胃の中に内容物が残ったまま横になるため、逆流が起こりやすくなります。夕食は就寝の2〜3時間以上前までを目安にすると、夜間症状の改善につながることがあります【1】【2】。

食べ過ぎ・脂っこい食事・アルコール

食べ過ぎや高脂肪食は胃の排出を遅らせ、胃の内圧も上がりやすくなります。アルコールも逆流症状を悪化させることがあるため、夜間症状がある方では控えめにすることが大切です【1】【3】。

体重増加やお腹への圧迫

体重増加、とくにお腹まわりの脂肪が増えると、胃が圧迫されて逆流しやすくなります。ベルトや衣類の締めつけが強い場合も、症状悪化の一因になることがあります【3】。

食後すぐ横になる習慣

食後すぐにソファで横になる、寝落ちしてしまう、といった習慣も夜間逆流の原因になります。食後しばらくは座位や立位を保つことが勧められます【1】【2】。

寝る姿勢

夜間の胸やけや呑酸が強い方では、ベッドの頭側を少し高くする工夫が役立つことがあります。単に枕だけを高くするよりも、上半身全体が少し起きるように調整するほうが改善につながりやすいとされています【3】。

【治療】

プロトンポンプ阻害薬(PPI)を中心とした内服治療を開始しました。

加えて、以下のような生活習慣改善を指導しました。

  • 就寝2〜3時間前の飲食を避ける

  • 枕を高くして上体を少し起こす

  • 脂っこい食事・アルコールを控える

  • 適正体重の維持

 

【経過】

治療開始から2週間ほどで夜間の胸やけが軽快。

1か月後には夜中に目が覚めることもなくなり、PPIを徐々に減量。

生活習慣の改善を続けることで、再発を防げています。

院長からのコメント

逆流性食道炎は薬で良くなる病気ですが、再発しやすい点が特徴です。

特に夜間の症状がある方は、「食後すぐ横にならない」「枕を高めにする」といった習慣改善がとても重要です。

当院では、胃カメラ検査で粘膜の炎症をしっかり確認し再発を防ぐための生活指導まで丁寧に行っています。

こんな症状があるときは胃カメラを検討しましょう

胸やけや胃酸の逆流症状がある方すべてに、すぐ胃カメラが必要というわけではありません。

ただし、次のような症状がある場合は、逆流性食道炎の程度を確認するだけでなく、ほかの病気が隠れていないかを調べるためにも胃カメラが勧められます【3】【6】。

飲み込みにくい・つかえる感じがある

食べ物がつかえる感じ、飲み込みにくさ、飲み込むときの痛みがある場合は、食道の炎症だけでなく狭窄や別の病変の確認が必要です【6】。

体重減少がある

意図しない体重減少がある場合は、逆流症状だけで説明できないこともあるため、早めの検査が大切です【6】。

黒い便・吐血・貧血を指摘された

消化管出血を疑うサインがあるときは、胃や食道に出血の原因がないか確認する必要があります【6】。

症状が長く続いている

市販薬を使っても良くならない、何度も再発する、夜間症状で睡眠が妨げられている場合には、一度きちんと検査を受けることをおすすめします【3】【5】。

喉の違和感や咳が続いている

胃酸逆流では、胸やけだけでなく、喉の違和感、咳、声のかすれなどが目立つこともあります。風邪が治ったあとも違和感が長引く場合は、逆流の関与を考えることがあります【4】【5】。

池袋で「夜中に胃酸が上がってくる」「朝に喉がイガイガする」「寝ているときの胸やけがつらい」といった症状でお悩みの方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

 

💡当院では最短当日に胃カメラがお受け頂けます。鎮静剤による無痛胃カメラにも対応しております。

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当院の胃カメラの特徴
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よくある質問(FAQ)

Q:胸やけが夜だけ起こるのはなぜですか?

A:横になることで重力の助けが減り、胃酸が食道へ逆流しやすくなるためです。特に夕食が遅い方や、食後すぐ横になる習慣がある方では、夜間症状が出やすくなります【1】【2】。

 

Q:寝る前は何時間くらい食事をあけた方がいいですか?

A:一般的には、就寝の2〜3時間以上前までに食事を終えることが勧められます。夜間の胸やけや呑酸がある方では、この習慣だけでも症状が軽くなることがあります【1】【2】。

 

Q:逆流性食道炎は薬だけで治りますか?

A:薬で症状や炎症が改善することは多いですが、食事時間や体重、寝る姿勢などの生活習慣が変わらないと再発しやすい病気です【3】。

 

Q:枕を高くすれば改善しますか?

A:夜間症状が強い方では、頭側を少し高くして寝る工夫が役立つことがあります。ただし、枕だけを高くするよりも、上半身全体がやや起きるように調整したほうが有効なことがあります【3】。

 

Q:のどの違和感や咳も逆流性食道炎の症状ですか?

A:はい。胃酸の逆流によって、胸やけだけでなく、のどの違和感、慢性的な咳、声のかすれなどが出ることがあります【4】【5】。

 

Q:胃酸が上がってくる感じがあれば、必ず逆流性食道炎ですか?

A:必ずしもそうとは限りません。逆流性食道炎のことも多いですが、機能性胸やけや食道の動きの異常、ほかの上部消化管の病気が関与することもあります。症状が続く場合は、医療機関での評価が大切です【3】【6】。

 

Q:どんな食べ物や飲み物に注意した方がいいですか?

A:食べ過ぎや脂っこい食事、アルコールなどは悪化要因になりやすいとされています。症状の出方には個人差があるため、ご自身で悪化しやすい飲食物があれば控えるのが実践的です【1】【3】。

 

Q:市販薬で様子を見てもいいですか?

A:軽い症状が一時的に出るだけなら市販薬で改善することもあります。ただし、何度も繰り返す、夜中に目が覚める、飲み込みにくい、体重が減るといった場合は、自己判断を続けず受診をおすすめします【5】【6】。

 

Q:どんなときに胃カメラが必要ですか?

A:飲み込みにくさ、体重減少、黒い便、吐血、貧血、持続する嘔吐などがある場合や、症状が長引く場合には胃カメラが勧められます【6】。

 

Q:放置するとどうなりますか?

A:症状が長引くと、睡眠の質が落ちたり、食道炎が繰り返されたりすることがあります。慢性的な逆流はバレット食道の一因となり、そこから一部で食道腺がんにつながることがあるため、気になる症状が続く場合は早めの相談が大切です【6】【7】。

まとめ

夜間に胃酸が上がって目が覚めるような症状は、逆流性食道炎の典型例です。

放置すると慢性的な咳や喉の炎症、歯の酸蝕などを引き起こしたり、バレット食道などの合併症につながることがあります。

症状が続く場合は、早めに原因を確認することが大切です。

 

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医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。

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東京都豊島区池袋2丁目66-10  

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参考文献

  1. Vakil N, et al. Am J Gastroenterol. 2006;101(8):1900–1920.

  2. 日本消化器病学会. 逆流性食道炎診療ガイドライン2021.

  3. Iwakiri K, et al. J Gastroenterol. 2019;54(8):651–663.

  4. Ford CN. N Engl J Med. 2005;353:1933–1943.

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

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