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体重減少はなぜ起こる?隠れた原因と受診の目安を専門医がわかりやすく解説

[2025.12.09]

「最近、特にダイエットもしていないのに体重が落ちてきた…」

このような“意図しない体重減少”は、日常の変化から深刻な病気まで、さまざまな原因が隠れていることがあります。

体重減少は、多くの疾患に共通する“体からののサイン”です。

「年齢のせい」「忙しかったから」と自己判断せず、早めに原因を調べることが大切です。

当院でも「2〜3kgほど自然に痩せた」「食欲はあるのに減っていく」といった相談で受診され、検査で重大な病気が見つかるケースもあります。

この記事では、 ・体重減少が起こる仕組み ・考えられる原因 ・何科を受診すべきか ・危険なサイン を専門医がわかりやすく解説します。

体重減少でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

 

▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

医学的な体重減少とは

医学的には、特にダイエットなどをしていないにもかかわらず「半年で体重の5%以上の減少」が注意すべき体重減少とされています【1】。

例)体重60kgの方 → 3kg以上の自然な体重減少で精査を推奨

もちろん、短期間(1〜2か月)での減少でも、原因精査が必要です。

 

体重減少の原因と関連する疾患

体重減少は大きく以下の4つのメカニズムで説明できます。

摂取量が減る(食べられない)

  • 胃炎胃潰瘍

  • ピロリ菌感染

  • 胃がん

  • 大腸がん
  • 逆流性食道炎

  • 機能性ディスペプシア

  • うつ病ストレス

「お腹が張る」「すぐ満腹になる」「食べると痛い」などの症状があれば、胃カメラでの評価が必要です。

栄養の吸収が悪くなる(吸収不良)

  • セリアック病

  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

  • 慢性膵炎

  • すい臓の機能低下

吸収不良では、下痢脂肪便腹痛が伴うことが多いです。

代謝が上がる(エネルギー消費が増える)

  • 甲状腺機能亢進症

  • 感染症

  • 悪性腫瘍(がん)

  • 糖尿病(血糖コントロール悪化時)

「よく食べるのに痩せる」の典型がこのタイプです。

エネルギーが“無駄遣い”されてしまう病気

  • すい臓がん

  • 血液のがん(悪性リンパ腫・白血病)

  • 結核などの慢性感染症

体の中で炎症が続くことで、勝手に体重が落ちていくことがあります。

体重減少時に必要な検査

体重減少の原因は多岐にわたるため、症状に応じて検査を組み合わせます。

  • 血液検査(炎症・貧血・甲状腺・血糖など)

  • 腹部エコー(肝臓・胆のう・すい臓の確認)

  • 胃カメラ(胃・十二指腸の評価)

  • 大腸カメラ(大腸がん・炎症性腸疾患のチェック)

  • 必要に応じて CT・MRI

当院では、当日中に腹部エコーと血液検査、その後の内視鏡検査までスムーズにご案内しています。

体重減少の治療・予防

原因に応じて治療は大きく変わりますが、代表的なものを紹介します。

  • 胃炎・胃潰瘍:胃薬・ピロリ菌除菌

  • 逆流性食道炎:PPI、生活習慣改善

  • 甲状腺異常:内分泌科での治療

  • 糖尿病:血糖コントロール

  • がん:専門施設で加療

  • 吸収不良:栄養治療・酵素補充薬

いずれにしても、早期診断によって改善・治療の選択肢が広がります。

実際の体重減少の症例

①50代 女性 3か月で体重がかなり減った

【症状】

数か月前から食欲が低下。

仕事の忙しさや疲れのせいだと思い様子を見ていたが改善はなく、3か月で5kg以上の体重減少があり来院されました。

【診察】

食欲不振と体重減少が同時に進行している場合、悪性腫瘍を含む重大な病気の可能性があり、血液検査胃カメラを行いました。

胃カメラを行うと胃内に巨大な潰瘍性の病変認め、生検にて胃がんと診断しました。

無痛胃カメラ(内視鏡)で診断した胃がん|池袋上田胃腸クリニック

実際の胃カメラの写真です。 周囲に周堤を伴う白苔(潰瘍)を認めました(矢印部分)

胃がんの病理診断|池袋上田胃腸クリニック

実際の顕微鏡検査の写真。高分化型の腺癌を認めました。

【治療】

胃がんにより食欲不振が生じ、それによって体重もどんどん減っている状態でした。

すでに進行がんの状態であり、がん拠点病院に紹介。

同院にてstageⅢの進行胃がんの診断で、手術+術後の抗がん剤治療実施。

現在は再発なくお元気にされています。

②症例紹介|40代女性「すぐ満腹になり食事ができない」

【症状】

半年ほど前から

・食欲はあるが、すぐに満腹になるため食事量が少なくなっている

・体重減少:約半年で4kg減 とのことであり、

病気ではないかと不安になって当院を受診されました。

【検査】

症状からは、胃自体の病気;機能異常(動きの低下)や胃がん、胃の周囲の病気(肝臓・胆のう・膵臓など)が考えられ、

胃カメラ(内視鏡)や腹部エコー・血液検査で状態を確認。

  • 胃カメラ(上部消化管内視鏡)を施行 → 明らかな潰瘍や腫瘍はなし

  • 腹部エコーで肝臓、胆のう、すい臓などの消化器や、血液検査でも異常なし

👉 「器質的な病気はない」と判断され、最終的に胃の機能異常機能性ディスペプシア(FD) と診断しました。

実際の胃カメラ(内視鏡)画像|胃がんや胃潰瘍、ピロリ菌もなく正常な状態でした。

【機能性ディスペプシアとは?】
  • 胃に明らかな病気がないのに症状が出る状態

  • 胃の蠕動や弛緩といった動きの異常や胃酸の分泌過多などによって起こる
  • 主な症状は

    • 少量で満腹になる(早期飽満感)

    • みぞおちの痛み・不快感

    • 食後の胃もたれ

  • 胃の運動異常や自律神経の乱れ、ストレスが関与して発症します

【治療と経過】

今回は動きの低下による早期の満腹感・食事量低下のための体重減少と考え、

  • 胃の働きを整える薬(消化管運動改善薬)

  • 胃の動きを良くする漢方薬  での治療としました

治療開始後1か月ほどで「食事量が増えてきた」と改善を実感され、体重減少も止まりました。

ご本人が漢方を飲んでいると調子が良いとのことで、予防の意味も含め漢方は継続して服用していただいております。

 

💡このように体重減少は「消化器疾患」が原因のことが非常に多く、消化器内科での診察がもっとも効率的です。

院長からのメッセージ

体重減少は、病気の“最初のサイン”として非常に重要です。 特に 40代以降の体重減少は、必ず一度は専門的な検査を受けることをおすすめします。

「忙しいだけ」「年齢のせい」と思い込み放置することで、重大な病気の発見が遅れることがあります。

 

💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。

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📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 2〜3kg痩せただけでも受診すべき?

 A. 半年で5%以上の減少が一つの目安ですが、短期間で気になる場合は受診を推奨します【1】。

 

Q2. 食欲はあるのに痩せるのはなぜ? 

A. 甲状腺機能亢進症や糖尿病、がんなど代謝が上がる病気が原因のことがあります。

 

Q3. ストレスでも体重は減りますか? 

A. はい。自律神経の乱れで食欲低下・胃腸の動きの低下が起こり、体重減少が生じます【2】。

 

Q4. 胃がんや大腸がんでも体重は減りますか? 

A. 減ります。体重減少はがんに共通するサインの一つです【3】。がんによって食事量が減ってしまったり、がんの発育に栄養が使われてしまうためです

 

Q5. 胃カメラと大腸カメラ、どっちが必要?

 A. 症状により異なります。多くの場合は両方の検査+エコー検査が必要です。

 

Q6. どのくらい続いたら危険ですか?

 A. 1〜2か月で明らかに体重が減る場合は精査が必要です。

 

Q7. 若い人でも重大な病気の可能性はありますか? 

A. あります。炎症性腸疾患や甲状腺異常などは若年でも起こります。

 

Q8. 体重が減っても健康診断が正常なら大丈夫ですか? 

A. 完全に安心とは言えません。健康診断ではチェックしきれない病気も多いです。

 

Q9. “食べても太らない体質”との違いは? 

A. 以前との変化がポイントです。“急に”痩せてきた場合は要注意です。

 

Q10. まず何科を受診すべきですか? 

A. 消化器内科が最も推奨されます。胃・腸・すい臓・肝臓の精査が一度に可能です。

 

体重減少に関するまとめ

  • 意図しない体重減少は、胃腸甲状腺糖尿病悪性腫瘍など多様な病気が原因

  • 半年以内で5%以上の体重減少は要注意

  • 40代以降の体重減少は特に早期受診を推奨

  • 胃カメラ・大腸カメラ・血液検査・腹部エコーで原因検索

  • 「食欲があるのに痩せる」「短期間で痩せた」は精査必須

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

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医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

アクセス

1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
  • 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
  • その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903

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▶WEB予約は【こちら

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

参考文献

【1】Involuntary Weight Loss. UpToDate.
【2】Functional Dyspepsia and Stress. Gastroenterology.
【3】Cancer-related Weight Loss Mechanisms. NEJM Review.

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