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人間ドックで「ピロリ抗体陽性」…症状ゼロでも胃カメラで早期胃がんが見つかった40代女性の実例

[2026.09.26]
💡この記事はこのような方におすすめです

✅ 人間ドックや健康診断で「ピロリ抗体陽性」と言われた

✅ 症状がないので胃カメラまで必要なのか迷っている

✅ ピロリ菌の除菌をまだ受けていない

✅ 以前ピロリ菌を除菌したが、抗体が陽性と言われた

✅ 何年も胃カメラを受けていない

✅ 胃がんの家族歴があり心配している

この記事でわかること

  • ピロリ抗体陽性とは何を意味するのか
  • 症状がなくても胃カメラを考える理由
  • ピロリ菌と萎縮性胃炎・胃がんの関係
  • 実際に無症状で早期胃がんが見つかった40代女性の治療例
  • ピロリ抗体陽性と言われたあとの検査・治療の流れ

「人間ドックの血液検査でピロリ菌抗体が陽性でした。特に症状はないのですが、胃カメラが必要ですか?」

この質問はとても多いです。

結論から言うと、症状がなくても胃カメラは大切です。

ピロリ菌感染は胃がんの最大のリスク因子として位置づけられており【1】【2】、胃がんは早期ほど自覚症状が出にくいためです【6】。

 

今回は、実際に「ドックで抗体陽性」をきっかけに胃カメラを受け、早期胃がんが見つかった40代女性のケースを専門医の東海林院長が分かりやすく解説します

ピロリ菌を指摘された方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

人間ドックでピロリ抗体陽性を指摘された方へ

症状がなくても、まず消化器内科で除菌歴や検査結果を確認し、胃の状態を評価することが大切です。

▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。ぜひご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

ピロリ抗体陽性で考える主な状態

「ピロリ抗体陽性」という結果だけでは、現在の感染状態まで完全には判断できません。

1.現在ピロリ菌に感染している

現在も胃にピロリ菌が感染しており、慢性胃炎や萎縮性胃炎を起こしているケースです。

感染が確認された場合には、胃の状態を確認したうえで除菌治療を検討します。【1】

2.以前の感染・除菌後の抗体が残っている

ピロリ菌を除菌したあとも、血液中の抗体がしばらく陽性のまま残ることがあります。

そのため、抗体検査だけを使って「除菌できたか」を判定するのは適していません。 除菌後の確認には尿素呼気試験や便中抗原検査などが用いられます。【2】

3.検査結果と実際の感染状態が一致しない

検査には偽陽性・偽陰性が起こる可能性もあります。

そのため、抗体の結果だけで判断せず、過去の除菌歴、胃カメラ所見、必要に応じて尿素呼気試験・便中抗原検査・内視鏡を用いた検査などを組み合わせて評価します。【1】【2】

▶ ピロリ菌の検査・除菌治療について詳しくはこちら

ピロリ菌感染胃炎・萎縮性胃炎とは?

ピロリ菌が胃に長期間感染すると、胃粘膜に慢性的な炎症が続きます。

その状態が長く続くことで胃粘膜が薄くなる「萎縮性胃炎」へ進み、胃がんが発生するリスクが高くなります。【1】【3】

イメージすると、

ピロリ菌感染 → 慢性胃炎 → 萎縮性胃炎 → 胃がんリスク上昇

という流れです。

もちろん、ピロリ菌に感染している方全員が胃がんになるわけではありません。

ただし、除菌によって胃がん発症リスクを低下させられることが複数の研究で示されています。【4】

実際の治療例|40代女性「人間ドックの血液検査でピロリ菌抗体が陽性」

症状

  • 自覚症状:特になし

  • 「胃カメラを受けるように」と指示され当院へ

※早期胃がんは無症状のことも多く、“症状がない=安心”ではない点が重要です【6】。

 

診察

ピロリ抗体陽性=「胃のリスクがあるサイン」ですが、診察では次を整理します。

1) まず確認すること
  • 過去にピロリ除菌歴があるか

  • 胃薬(PPIなど)内服、既往歴、家族歴(胃がん)

  • 体重減少、貧血、黒色便、食欲低下などの“アラームサイン”の有無

抗体検査は「感染の可能性」を示しますが、活動性(いま感染しているか)を区別できない点も重要です【1】【2】。

過去の感染でも上がることがあったり、未感染でも偽陽性のこともあります。

今回は「実際にピロリ菌がいる状態なのか」、「いる場合は胃がんや潰瘍などの合併がないか」を正しく評価するため、胃カメラ(内視鏡検査)を行いました。

 

 胃カメラ

ピロリ菌の確認と合わせ、実際にピロリ菌感染がある場合には以下の病気にも注意しながら観察を行います

  • 慢性胃炎/萎縮性胃炎(ピロリ関連)【2】

  • 胃・十二指腸潰瘍

  • 胃ポリープ

  • 早期胃がん【6】

  • (まれに)MALTリンパ腫 など

実際の内視鏡画像

胃カメラではピロリ菌による萎縮性胃炎を認め、実際に胃カメラ中でのピロリ菌検査も陽性反応でした。

 

ピロリ菌がいると粘膜の血管が透けたように見え、赤と白のまだらな色調に変化します。

 

胃の出口付近に陥凹を認め、早期胃がんを疑い、生検を施行。

その結果、早期胃がんと診断しました。

黄色で囲まれた部分が早期胃がんです。

4㎜程度の小さな病変ですが、オリンパス製の最新システムCV1500と専門医の院長による丁寧な胃カメラでこのような小さな病変も見落とすことなく発見ができます。

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▶無痛胃カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤・スコープ選択による無痛胃カメラの詳細がご確認いただけます

 

治療(今回の経過)

  • 内視鏡上は早期胃がんと診断。

  • 内視鏡治療の適応と判断し、高次医療機関へ紹介

  • ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)で治療

その後も定期的な胃カメラで「再発」や「別の胃がんの発生」のチェックを行っております。

今回の治療例からわかること

1.「症状がない=胃に異常がない」ではありません

今回の患者さんには胃痛・胃もたれ・吐き気などの症状はありませんでした。

それでも胃カメラでは約4mmの早期胃がんが見つかりました。

胃がんは早期では自覚症状がほとんどない場合があります。【6】

2.ピロリ抗体陽性は「胃の状態を確認するきっかけ」です

ピロリ抗体陽性だけで現在の感染を断定することはできません。

一方で、ピロリ菌への感染歴が疑われる重要な情報であることには変わりありません。

除菌歴や胃カメラ歴を確認し、必要な検査につなげることが大切です。【1】【2】

3.「まず除菌薬」ではなく胃の状態確認が大切です

ピロリ菌を除菌すると胃がん発症リスクを低下させることが示されています。【4】

しかし、今回のように除菌治療を始める時点ですでに小さな胃がんが存在している可能性もあります。

そのため、胃粘膜の状態や胃がん・胃潰瘍などの有無を確認したうえで治療方針を立てることが重要です。

4.除菌後も胃がんリスクがゼロになるわけではありません

ピロリ菌の除菌には胃がんを予防する効果が期待できますが、除菌後も胃がんが発生することがあります。【4】【6】

特に萎縮性胃炎がある場合などは、除菌後も胃カメラによる経過観察について主治医と相談することが大切です。

ピロリ抗体陽性と言われたあとの流れ

一般的には次のように評価していきます。

  1. 人間ドック・健診でピロリ抗体陽性
  2. 過去の除菌歴・胃カメラ歴を確認
  3. 胃カメラで胃炎・萎縮・潰瘍・腫瘍の有無を確認
  4. 必要に応じて現在のピロリ菌感染を確認
  5. 感染していれば除菌治療
  6. 除菌後に除菌できたか確認
  7. 胃の状態に応じて定期的な胃カメラ

除菌後の確認には尿素呼気試験、便中抗原検査などが用いられます。【1】【2】

受診の目安|ピロリ抗体陽性を放置しない方がよいケース

次のような場合は、症状がなくても一度消化器内科へご相談ください。

  • 人間ドック・健康診断でピロリ抗体陽性と言われた
  • ピロリ菌を指摘されたが一度も除菌していない
  • ピロリ菌の除菌歴があるか分からない
  • ピロリ陽性と言われたが胃カメラを受けていない
  • 最後の胃カメラから長期間あいている
  • 萎縮性胃炎を指摘されたことがある
  • 血縁者に胃がんになった方がいる

池袋でピロリ菌・胃カメラについてご相談いただけます

池袋上田胃腸クリニックでは、ピロリ抗体陽性を指摘された方の診察、胃カメラ、ピロリ菌の感染確認、除菌治療まで対応しています。

胃カメラは鎮静剤の使用や経鼻内視鏡など、ご希望や体質に合わせた方法をご相談いただけます。

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

院長からのコメント

ピロリ菌を指摘されたとき、多くの方が「症状もないし、忙しいから後回しで…」となりがちです。

でも実際には、症状がない時期にこそ見つけたい病気(早期胃がん)があります【6】。

今回のように、人間ドックの一言がきっかけで早期発見→内視鏡治療につながることもあります。

「血液検査で陽性と言われた」「昔から胃の検査をしていない」——そんな方は、ぜひ早めにご相談ください。

 

池袋上田胃腸クリニックでは、最短当日に胃カメラがお受けできる体制を整えています。

ピロリ菌陽性の方はぜひご相談ください。

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📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

※来院時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

当院の胃カメラの特徴
  • お一人お一人に合わせた鎮静剤やスコープ調整

  • 次世代システム+高解像度スコープで小さな病変も早期発見

  • 土日対応、事前診察は原則不要

よくある質問(FAQ)

Q. ピロリ抗体陽性=現在ピロリ菌に感染しているということですか?

A. 必ずしもそうではありません。過去の感染や除菌後でも抗体が残る場合があります。除菌歴や胃カメラ所見を確認し、必要に応じて尿素呼気試験や便中抗原検査などで現在の感染状態を評価します。【1】【2】

 

Q. 症状がなくても胃カメラを受けた方がよいですか?

A. ピロリ菌感染歴が疑われる方では、胃粘膜の萎縮や胃がんなどの有無を確認することが重要です。早期胃がんは無症状のことも多く、今回の患者さんにも自覚症状はありませんでした。【6】

 

Q. ピロリ抗体陽性なら、胃カメラをせずに除菌薬を飲んでもいいですか?

A. 抗体陽性だけでは現在感染しているか判断できないことがあります。また、胃炎・胃潰瘍・胃がんなどがすでに存在していないか確認することも重要です。まず消化器内科で評価を受けることをおすすめします。【1】

 

Q. ピロリ菌を除菌すると胃がんにならなくなりますか?

A. 除菌によって胃がんの発症リスクは低下しますが、ゼロにはなりません。特に萎縮性胃炎などがある方では、除菌後も胃カメラによる経過観察について主治医と相談することが大切です。【4】【6】

 

Q. ピロリ菌を除菌したのに抗体が陽性です。除菌に失敗していますか?

A. 抗体は除菌後もしばらく陽性のまま残ることがあるため、抗体検査だけでは除菌成功を判定できません。一般に尿素呼気試験や便中抗原検査などを用いて確認します。【1】【2】

 

Q. 除菌できたかはいつ確認しますか?

A. 使用した薬の影響を避けるため、除菌薬終了後すぐには判定しません。検査時期や休薬期間は使用する検査や薬によって異なるため、主治医の指示に従って確認します。国際ガイドラインでは抗菌薬終了後少なくとも4週間あけて確認することが推奨されています。【2】

 

Q. ピロリ菌に感染すると必ず胃がんになりますか?

A. いいえ。感染している方全員が胃がんになるわけではありません。ただし、ピロリ菌は胃がんの重要なリスク因子であり、長期感染による慢性炎症や胃粘膜の萎縮が胃がんリスクと関連します。【1】【3】

 

Q. 40代でも胃がんになることはありますか?

A. あります。年齢が若いほど胃がんの頻度は低くなりますが、40代でも発症します。今回の患者さんも40代で、自覚症状のない段階で早期胃がんが見つかりました。

 

Q. 胃がんの家族歴があります。ピロリ抗体陽性なら受診した方がいいですか?

A. はい。家族歴は胃がんリスクを考えるうえで重要な情報です。ピロリ抗体陽性も指摘されている場合は、除菌歴や胃カメラ歴も含めて消化器内科で相談してください。

 

Q. 胃カメラが苦手ですが、検査方法を相談できますか?

A. はい。当院では経鼻・経口内視鏡や鎮静剤の使用など、患者さんの反射の強さやご希望に合わせて検査方法をご相談いただけます。

まとめ

  • ピロリ菌は胃がんの重要なリスク因子で、国際的にも発がん因子として位置づけられています【1】【2】

  • 早期胃がんは無症状のことがあるため、「症状がないから大丈夫」は危険です【6】

  • ピロリ抗体陽性を指摘されたら、胃カメラで現状確認が重要

  • 早期で見つかれば、今回のようにESDで治療できる可能性があります【4】【5】

  • 除菌はリスクを下げますが、リスクは0になるわけではないので定期的な胃カメラが奨励されます【2】【3】【6】

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

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医師紹介・アクセス・診療時間

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない内視鏡検査(無痛胃カメラ・無痛大腸カメラ)” を心がけています。

初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

アクセス

〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
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診療時間

診療時間 月 火 水 木 金 土 日
8:30〜12:30 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
13:30〜17:00 〇 〇 〇 〇 × 〇 〇

休診日:金曜日午後・祝日

診療は完全予約制です。

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▶WEB予約は【こちら】

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

参考文献

  1. 日本ヘリコバクター学会.H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2024改訂版.
  2. Chey WD, Howden CW, Moss SF, et al. ACG Clinical Guideline: Treatment of Helicobacter pylori Infection. Am J Gastroenterol. 2024;119:1730-1753.
  3. Uemura N, Okamoto S, Yamamoto S, et al. Helicobacter pylori Infection and the Development of Gastric Cancer. N Engl J Med. 2001;345:784-789.
  4. Ford AC, Forman D, Hunt RH, et al. Helicobacter pylori eradication therapy to prevent gastric cancer in healthy asymptomatic infected individuals: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials. BMJ. 2014;348:g3174.
  5. Japanese Gastric Cancer Association. Japanese Gastric Cancer Treatment Guidelines 2021 (6th edition). Gastric Cancer. 2023;26:1-25.
  6. 国立がん研究センター がん情報サービス.胃がんについて・胃がん予防/検診.

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