残便感が続く原因は?大腸カメラで直腸がんが見つかった実際の症例
「トイレに行ってもすっきりしない」「出たはずなのに、まだ残っている感じがする」――
そんな残便感が続くと、不快なだけでなく不安にもなります。
実際には、残便感の原因は便秘だけとは限りません。直腸やS状結腸に病変があると、便の通り道が狭くなり、排便後も“まだ残っている感じ”として現れることがあります。
今回は、残便感をきっかけに受診され、大腸カメラで直腸がんが見つかった実際の症例をご紹介します。市販薬で様子を見る前に知っておきたい受診の目安もあわせて専門医の院長が解説します。
残便感が続いてでお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
✅ 残便感や「すっきり出ない」症状は、便秘だけでなく直腸がんでも起こることがあります。
✅ 特に、便が細い・血便がある・症状が続く場合は早めの大腸カメラが重要です。
✅ 直腸がんは、大腸の出口側が狭くなることで残便感として気づかれることがあります。
✅ 自己判断で長く様子を見ず、違和感が続くときは消化器内科で原因を確認することが大切です。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
直腸がんで残便感が起こる理由
直腸は、便が肛門へ向かう最後の通り道です。この部分に腫瘍ができると、便の通り道が狭くなり、排便しても出切っていないような感覚が出ることがあります。
特に直腸がんでは、残便感のほかに、便が細い、血がつく、排便回数が増える、排便後の違和感が続くといった症状を伴うことがあります。
「便秘気味だから」と思っていても、直腸の出口側に病変があると似た症状になるため、症状が続く場合は大腸カメラで直接確認することが大切です。
実際の治療例|50代男性「残便感が続く」
【症状】
1か月ほど前から「便がすっきり出ない」「残便感がある」と感じていたが、便秘薬を飲めば出るため様子を見てました。」
しかし次第に排便後の違和感が強くなり、当院に相談。
【診察】
残便感の原因として以下のような鑑別疾患を挙げました。
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直腸がん・S状結腸がん
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直腸ポリープ
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過敏性腸症候群(IBS)
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直腸脱や直腸瘤
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骨盤底筋の排便障害
状態を確認するため、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を行いました。
【検査】
大腸内視鏡では、直腸に2cm大の隆起性病変を認め、生検で腺がん(直腸がん)と診断。
高次医療機関に紹介となりました。
■実際の大腸カメラの画像■
【治療と経過】
その後、同院で外科的切除が行われました。
幸いリンパ節転移は認めずステージⅡの最終診断で、今回の手術で根治となり、以後定期的に大腸内視鏡で経過を見ています。
院長コメント
便通の異常、特に「すっきり出ない」「残便感がある」という症状は、
便秘や過敏性腸症候群と思われがちですが、直腸がんやポリープでも起こる典型的な初期症状です。
市販薬や食事療法で改善しない場合は、今回のように直腸がんが隠れている可能性もあり、便秘薬だけで様子を見続けず、早めに大腸内視鏡検査を受けることが大切です。
残便感が続くときに大腸カメラを考えたいサイン
☑ 残便感や「すっきり出ない」症状が2週間以上続く
☑ 便が細い、少量しか出ない
☑ 血便がある、便に血が混じる
☑ 体重減少や貧血を伴う
☑ 40歳以上で新たに症状が出てきた
☑ 家族に大腸がん・大腸ポリープの方がいる
当院ではWEB予約・電話予約を受け付けています。池袋周辺での検査をご希望の方はぜひご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
当院の大腸カメラの特徴
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鎮静剤や独自の低痛挿入法による苦しくない内視鏡検査
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高解像度スコープで小さな病変も発見
- 土日対応、事前診察は原則不要
関連ページ
▶大腸カメラを受けるべき症状や年齢の目安は、大腸カメラを受けるべき人と症状の解説ページでも詳しくご紹介しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 残便感があるのは便秘だけが原因ですか?
A1. いいえ。便秘以外にも、直腸ポリープや直腸がんなどで便の通り道が狭くなり残便感を感じることがあります【1】。
Q2. 大腸がんは痛みがなくても進行しますか?
A2. はい。多くの方は初期には痛みがなく、便の変化や残便感、血便で気づくことが多いです【2】。
Q3. 大腸カメラは痛いですか?
A3. 当院では鎮静剤を使用し、眠っている間に検査を行うため痛みはほとんどありません。
Q4. 検査の準備(下剤)はつらいですか?
A4. 洗浄液を少量ずつ飲む方法を採用しており、多くの方が問題なく行えます。
Q5. 残便感がある時に市販の便秘薬を使っても良いですか?
A5. 一時的な使用は構いませんが、症状が続く場合は原因を調べるために消化器内科・胃腸科を受診しましょう。
Q6. 直腸がん・大腸がんは予防できますか?
A6. ポリープのうちに切除することで予防が可能です。定期的な内視鏡検査が最も効果的です【3】。
Q7. 若い人でも直腸がんになりますか?
A7. はい。40代以下でも発症する例が増えており、家族歴がある方は特に注意が必要です【4】。
Q8. どのくらいの頻度で大腸カメラを受ければ良いですか?
A8. 異常がなければ3〜5年ごと、ポリープ切除後は1〜3年ごとのフォローを推奨しています。
Q9. 大腸がんと痔の出血はどう違いますか?
A9. 痔は鮮やかな赤い血が便の表面につくことが多く、がんは便に混じる暗赤色の血のこともあります。ただ出血のパターンだけでは見分けがつかないことも多く、血便が続く際には大腸内視鏡を受けることが大切です。
▶血便を伴う場合は、血便の原因と検査についてもあわせてご覧ください。
Q10. 直腸がんは完治しますか?
A10. 早期発見であれば手術で完全に治ることも多く、5年生存率は90%以上と報告されています【5】。
まとめ
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「残便感」「排便後の違和感」は直腸がんの初期症状であることも
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若い年代でも発症することがある
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便通異常が2週間以上続く場合は大腸カメラを推奨
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早期発見であれば治療成績は良好
当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。
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関連ページ
- 大腸がん全体の症状や検査、治療の流れをまとめて知りたい方は、大腸がんの総合ページも参考になります。
医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)
- JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
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参考文献
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日本消化器内視鏡学会「大腸内視鏡検査ガイドライン」2020
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国立がん研究センター「がん情報サービス:大腸がん」
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Winawer SJ et al. N Engl J Med. 1993;329:1977–1981.
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Siegel RL et al. CA Cancer J Clin. 2020;70(2):145–164.
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NCCN Guidelines for Colon and Rectal Cancer. 2023.
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
