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お腹の張り・便がすっきり出ない…それ「大腸がん」のサインかも|進行大腸がんによる通過障害の実例

[2026.03.04]

「お腹が張る」「便がすっきり出ない」――

よくある便秘の症状に見えても、腸が狭くなる“通過障害”が隠れていることがあります。

大腸がんは早期には症状が乏しい一方で、進行すると腹部膨満感や便通異常(残便感・便が細い/少量)として現れることが知られています【3】【4】。

今回は、数か月続く下腹部の違和感と張り・残便感をきっかけに受診され、検査で進行大腸がんが見つかった50代女性の症例を消化器専門医の東海林院長がわかりやすくお伝えします。

 

お腹の張りや残便感でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

実際の治療例|50代女性「お腹が張って便がすっきり出ない」

症状

  • 数か月前から、下腹部の違和感がある(痛みは強くない)

  • 2か月前から週3日程度「お腹の張り」を自覚

  • ここ2週間は張りを常に感じ、便がすっきり出ない

  • 便は少量で液状のことが多い

 

診察

触診でガス貯留を示唆する所見(鼓音)と張りを認め、問診で「少量便・液状便」が目立ったため、大腸の通過障害を疑いました。

原因としては様々で、下記の疾患を考えました。

  • 大腸がん/大腸ポリープによる狭窄

  • 便秘(機能性便秘)、過敏性腸症候群(IBS)

  • 憩室炎後の狭窄、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

  • 腸閉塞(イレウス):嘔吐、ガスも出ない、強い腹痛があれば緊急性

  • 婦人科疾患(卵巣腫瘍など)による圧排 など

状態を評価して治療方針を立てるため、まずは腹部エコーを行いました。

要注意サイン

特に以下のような症状がある時は、早めの検査が症例されます。

便通異常が数週間以上続く/悪化する、便が細い、血便、貧血、体重減少、強い腹痛や嘔吐など【3】【4】。

 

検査

腹部エコー

大腸に腫瘍性狭窄を疑う所見があり、大腸がんの可能性を考え、大腸カメラ(内視鏡)を施行しました

大腸がんによる大腸狭窄|エコー画像|池袋上田胃腸クリニック

大腸カメラ(大腸内視鏡)

大腸がんによる狭窄|大腸カメラ・内視鏡|池袋上田胃腸クリニック

大腸カメラでS状結腸に腫瘍を認め(黄色矢印)、生検で大腸がんと診断しました。

がんが腸の内腔を圧排して狭くなり(緑部分)、ガスや便が通りにくくなった結果、張り・違和感・残便感が生じている状態でした【3】【4】。

 

関連ページ

無痛大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます

大腸カメラはどんな人が受けるべき?症状は?

 

治療・経過

内視鏡治療で完結できる段階ではなく、手術が必要な進行がんの状態でした。

がん治療拠点病院へご紹介し、同院で手術を受けていただきました。

手術で病変は切除できましたが、将来的なリンパ節転移などの再発リスクを考え、術後化学療法(抗がん剤治療)を実施。

現在のところ転移は認めず、経過観察を継続されています。

※進行大腸がんでは、病期に応じて手術に加えて薬物療法を組み合わせることがあります【2】。

 

「大腸がんによる通過障害」とは

大腸がんが大きくなると、腸の内側(内腔)が徐々に狭くなります。すると、

  • ガスが抜けにくい → お腹が張る

  • 便が通りにくい → 残便感・便が少量

  • 狭いところをすり抜けた便が水っぽく見える → 下痢っぽい便 といった症状が出ることがあります【3】【4】。

また、S状結腸は便が固形化しやすく、狭窄の影響が症状として出やすい部位のひとつです。

東海林院長からのメッセージ

大腸がんは、早期には症状が目立たないことがあります。ですが進行すると、腸が狭くなることで

  • 腹部の張り

  • 便が出にくい/すっきり出ない

  • 少量便・細い便
    といった“サイン”が徐々に出てきます【3】【4】。

「いつもの便秘だろう」と自己判断してしまうと、治療が手術+抗がん剤へ広がることもあります【2】。

1〜2週間以上続く張りや違和感がある場合は、早めに大腸カメラで確認することが大切です。

 

💡当院では最短当日に大腸カメラがお受け頂けます。

また鎮静剤による無痛大腸カメラにも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

▶関連ページ:無痛大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます

※来院時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

 

よくある質問(FAQ)

Q. お腹の張りと残便感だけでも、大腸カメラは必要ですか?

A. 便秘やIBSでも起こりますが、「2週間以上続く・悪化する」「便が細い/少量」「貧血・体重減少」などがあれば、内視鏡で通過障害(大腸がん等)を確認する意義があります【3】【4】。

 

Q. 便が少量で、水っぽい日もあります。下痢なら大腸がんは関係ないですか?

A. 関係ないとは言い切れません。腸が狭くなると、狭い部分をすり抜けた便が「少量の下痢」のように見えることがあります【3】【4】。張りや残便感が続く場合は評価が大切です。

 

Q. 便秘と大腸がんは症状だけで見分けられますか?

A. 難しいことがあります。便通の変化(便が細い、残便感)、血便、貧血、体重減少などがあれば要注意です【3】【4】。最終的には内視鏡などで確認します。

 

Q. 大腸がんは痛みがなくても進行しますか?

A. はい。早期は無症状のこともあり、進行してから便通異常や腹部症状が出る場合があります【3】【4】。症状が続くときは放置しないことが重要です。

 

Q. 腹部エコーだけで大腸がんは分かりますか?

A. エコーで「狭窄を疑う所見」が見えることはありますが、最終的には大腸カメラ(観察+生検)で診断します【2】。

 

Q. レントゲンで何が分かりますか?

A. 腸にガスや便がたまっているか(腸管拡張など)の目安になります。原因の確定は内視鏡やCTなどで行います。

 

Q. 大腸カメラは痛いですか?鎮静剤は使えますか?

A. 痛みの感じ方には個人差がありますが、当院では不安の強い方に鎮静剤による無痛大腸カメラをご案内しています。

無痛大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます

 

Q. 生検で「がん」と言われたら、必ず手術ですか?

A. 早期で条件を満たせば内視鏡治療の適応になることがありますが、進行度や場所により手術が基本となります【2】。治療は病期に合わせて決まります。

 

Q. 手術後に抗がん剤が必要になるのはどんなときですか?

A. 病理結果(深達度、リンパ節転移の有無など)で再発リスクが一定以上と判断される場合、術後補助化学療法が検討されます【2】。

 

Q. 家族も検診や大腸カメラを受けた方がいいですか?

A. 40歳以上では便潜血検査による検診継続が推奨され、陽性時は精密検査が重要です【1】【5】。家族歴がある場合は医師に相談し、適切な検査計画を立てましょう。

まとめ

  • 「お腹の張り」「便がすっきり出ない」は、便秘だけでなく通過障害でも起こります

  • 大腸がんは早期に無症状のこともあり、進行してから便通異常が出る場合があります【3】【4】

  • 2週間以上続く/悪化する、便が細い・少量、貧血・体重減少などは要注意

  • 診断の要は大腸カメラ+生検。必要に応じて画像検査も併用します

  • 早期発見は治療選択肢を広げます。迷ったら早めにご相談ください

👉 WEB予約はこちらから

📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

関連ページ

お腹の張りや便秘をきっかけに見つかる大腸がんについては、以下のページでも詳しくご紹介しています。
大腸カメラ(内視鏡について)はこちらからご確認頂けます
その他の関連ページはこちらから

参考文献(本文の【番号】と対応)

【1】国立がん研究センター がん検診研究部「大腸がん検診ガイドライン2024年度版」
【2】大腸癌研究会(JSCCR)「大腸癌治療ガイドライン 医師用 2024年版」
【3】American Cancer Society. Colorectal Cancer Signs and Symptoms.
【4】Mayo Clinic. Colon cancer – Symptoms and causes.
【5】国立がん研究センター プレスリリース(便潜血検査陽性時の精密検査の重要性に言及)

 

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない内視鏡検査(無痛胃カメラ・無痛大腸カメラ)” を心がけています。

初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

アクセス

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東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
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文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

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