【症状がなくても要注意!便潜血陽性から潰瘍性大腸炎が見つかった20代男性の実例】
「便潜血検査で陽性が出たけど、若いから大丈夫」と考えていませんか?
実は便潜血陽性の背景には、大腸がんだけでなく炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)が隠れていることがあります。
今回は、20代男性で便潜血陽性をきっかけに潰瘍性大腸炎が発見された実例を専門医の院長が詳しくご紹介します。
便潜血検査を指摘された方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。
▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。ぜひご相談ください。
※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
症例紹介|20代男性「便潜血陽性で来院」
【症状】
・会社の検診で受けた便潜血検査で陽性反応が出たとのことで来院。
・自覚症状は特にありませんでした。
【診察】
便潜血検査は大腸がん検診の位置づけとなる検査で、実際に便潜血反応陽性の方に大腸内視鏡(大腸カメラ)の検査をすると3%程度に大腸がんが見つかっています。
また大腸がん以外にも、大腸ポリープや潰瘍性大腸炎などの病気が見つかることもあり、大腸内視鏡の検査を行いました。
【大腸内視鏡】
大腸の左半分に細かい炎症を認め、生検を行い病理検査と合わせて「潰瘍性大腸炎」と診断しました。
実際の内視鏡画像

実際の大腸内視鏡の画像です。粘膜全体細かな炎症を認め、表面に凹凸が目立ちます。
一部には出血(黄矢印)や炎症による粘液の付着(青矢印)も認め、潰瘍性大腸炎と考える所見です。
【潰瘍性大腸炎とは?】
潰瘍性大腸炎は体の免疫機構の異常によっておこる大腸の慢性炎症です。
もともとは体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃する免疫細胞(白血球など)が大腸粘膜や本来共存すべき腸内細菌に対して攻撃的に働いてしまい、腸の粘膜に慢性的に炎症が引き起こされます。
免疫機構の異常の原因は不明ですが、食事内容【文献1】、遺伝子【文献2】、腸内細菌叢の乱れ【文献3】が関与すると報告されています。
症状は
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下痢・血便
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粘液便
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腹痛
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発熱
ただし今回のように無症状で検診で見つかることもあります。
放置すると貧血・狭窄・穿孔・大腸がんリスク上昇につながるため早期治療が重要です【4】。
【治療】
前述のとおり潰瘍性大腸炎を引き起こす免疫細胞の異常がなぜ起こるのかという原因が分かっておらず、根本的な治療が難しいため、
腸の粘膜に起こった炎症を抑え込み、腸を普通の状態に戻すこと(=寛解)が治療の目標になります。
ただ、炎症性腸疾患は寛解・再燃を繰り返すことも特徴の一つであり、寛解になったからといって治療終了ではなく、寛解期を維持してくため薬を続けて、病気をしっかりとコントロールしていく必要があります。

潰瘍性大腸炎は約80%の患者さんが5-ASA製剤という内服薬で寛解導入ができるため、まず同薬の治療を開始しました。
【経過】
もともと自覚症状がなかったものの、検査時に血液検査で炎症反応の上昇がありそちらを目安に経過を見ました。
投与開始14日目には炎症反応は消失しており、治療効果を認めました。
潰瘍性大腸炎は寛解状態(症状が消失した状態)になった後も再燃を起こしやすい病気であり、また前述のように炎症状態が長期に続くと発がんのリスクも増加するため、基本的には内服製剤を続け寛解状態を維持していく必要があります。
【当院の潰瘍性大腸炎診療について】
経過を見るにあたり、大腸内視鏡を頻回に行うのは大変なので、当院では
- 血液検査による炎症反応のチェック(白血球・CRP・LRG・血沈など)
- 腹部エコーによる大腸の観察
を積極的に取り入れ簡便にそして正確に状態を見ながら治療を行っております。
また必要に応じて本院の巣鴨駅前胃腸内科クリニックに紹介し、より高度な治療を受けて頂く体制を整えております。
院長からのコメント
便潜血陽性=がんではありませんが、がん・ポリープ・潰瘍性大腸炎など、重大な病気が隠れている可能性があります。
若い方でも必ず大腸カメラによる確認が必要です。
大腸内視鏡と聞くと、「痛い」「苦しい」といったイメージを持たれている方もおられると思いますが、当院は鎮静剤やスコープの調整などの様々な工夫で苦しくない無痛状態で大腸内視鏡をお受けいただけます。
大腸内視鏡検査に不安がある方もお力になれますので是非ご相談下さい。
▶【WEB予約】
▶📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
よくある質問(FAQ)
Q1:便潜血が陽性なら必ず大腸がんですか?
A:いいえ。3%前後で大腸がんが見つかりますが、ポリープや炎症性腸疾患の可能性もあります【4】。
Q2:潰瘍性大腸炎は治りますか?
A:根本治療は難しいですが、薬で炎症を抑えて長期寛解を維持することが出来、普通に日常生活を送ることが可能です。
Q3:若い人でも大腸カメラは必要ですか?
A:はい。年齢に関わらず陽性なら必須です。実際に20代でも潰瘍性大腸炎やポリープが見つかります。
Q4:検査は痛いですか?
A:当院は鎮静剤を使用し「寝ている間に終わった」という患者さんが多いです。
▶関連ページ:大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細がご確認いただけます
Q5:どのくらいの頻度で検査が必要ですか?
A:潰瘍性大腸炎は症状や炎症の程度によって半-1年ごとの大腸内視鏡を推奨します。
まとめ
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便潜血陽性は大腸がん以外の疾患(潰瘍性大腸炎など)の早期発見につながる
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潰瘍性大腸炎は寛解と再燃を繰り返す慢性疾患
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当院は無痛大腸カメラ+血液検査・腹部エコーで患者さんにやさしい診療を行っています
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💡池袋上田胃腸クリニックでは、最短で当日中に大腸カメラをお受け頂ける体制を整えています。
また眠ったまま受けれる無痛大腸カメラにも対応しております。便潜血陽性の方はぜひご相談ください。
📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903
※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります
当院の大腸カメラの特徴
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鎮静剤や独自の低痛挿入法による苦しくない内視鏡検査
- オリンパス製最新システム+高解像度スコープで小さな病変も早期発見
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土日対応、事前診察は原則不要
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便潜血陽性について詳しく知りたい方へ
便潜血陽性は、痔だけでなく大腸ポリープや大腸がん、大腸炎などが原因になることがあります。
放置リスクや大腸カメラの必要性、池袋での受診の流れについては、こちらのページで詳しく解説しています。
▶健診で便潜血陽性と言われた方へ|池袋での受診と大腸カメラの流れ
▶大腸カメラ|実際の検査の流れや鎮静剤とオリジナル低痛挿入による無痛大腸カメラの詳細
医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラ” を心がけています。
初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)
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参考文献:
- Sakamoto N, Kono S, Wakai K, et al. Dietary risk factors for inflammatory bowel disease: a multicentercase-control study in Japan. Inflamm Bowel Dis 2005; 11: 154-163
- Jostins L, Ripke S, Weersma R, et al. Host-microbe interactions have shaped the gene archiyecture of
inflammatory bowel disease. Nature 2012; 491: 119-124 - Morgan XC, Tickle TL, Sokol H, et al. Dysfunction of the intestinal microbiome in inflammatory bowel disease and treatment. Genome Biol 2012; 13: R79
- Zorzi M et al Gut 2022;71(3):561-567
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

