実際の治療例【寒くなるとお腹が痛くなって困っている…その原因は過敏性腸症候群(IBS)】
「寒くなるとお腹が痛くなる」「冬場になると下腹部が張る」――
そんな症状に悩まされていませんか?
実際に当院にも、「検査では異常がないのに季節の変わり目や寒い時期にお腹が痛くなる」という方が多く受診されています。
今回は、過敏性腸症候群(IBS)と診断された実際の患者さんの例をもとに、症状の特徴や検査・治療の流れを解説します。
池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
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症例|50代女性「寒くなるとお腹が痛くなることが多く困っている」
【症状】
以前からお腹の痛みを感じていましたが、「冷え性体質だから」と思い我慢していました。
しかしここ数年、秋から冬にかけての時期になると痛みが強くなり、通勤や外出にも支障を感じるようになったため来院されました。
【診察】
腹痛が起こった後に時々下痢することもあるとのことで、
- 慢性膵炎などの膵臓疾患
- クローン病などの小腸疾患
- 潰瘍性大腸炎・感染性腸炎などの大腸疾患
- ストレスや不安で起こる過敏性腸症候群
などが原因として考えられ、血液検査・エコー検査・大腸カメラ(大腸内視鏡)を行い状態を確認することとしました。
【検査】
血液検査・腹部エコーでは異常所見はなく、大腸カメラも問題ない状態で、過敏性腸症候群との診断しました
■実際の大腸カメラの写真■
【過敏性腸症候群(IBS)とは?】
腸に明らかな異常がないのに、腹痛や下痢・便秘を繰り返す病気です【文献1】。
腸の働きを調整する自律神経の乱れ、ストレス、腸内環境の変化が関与していると考えられており、寒さや季節の変化が引き金となるケースも少なくありません。
▶関連ページ
- 過敏性腸症候群|IBSのより詳細な解説はこちら
【治療】
今回のケースでは、
- 寒さ・冷えによる腸へのストレス
- 暖房の効いた室内の温かさと外の寒さのギャップによる自律神経への負担
- 寒くなると腹痛がくるという経験的な不安
が重なり、過敏性腸症候群を誘発していると考えました。
治療としては
- 腸を温め冷えから守る漢方と体を温め自律神経への負担を軽減する漢方を使用し経過を見ることとしました。
- 腸の運動を整える薬
- 腹部の冷えを改善する生活指導(入浴・食事)
を行いました。
【経過】
薬を飲み始めてしばらくするとお腹の冷えを感じることが減ってきて、それに伴い腹痛も気にならなくなってきたとのことでした。
1か月ほどで腹痛はほぼなくなり、もともとあった冷え症も改善したとのことで、非常に喜んでいただけました。
冬の時期以外にも、季節の変わり目や夏の冷房の時期も腹痛を感じることがあるとのことでしたので、漢方はそのまま常用を続けてもらうこととしました。
※漢方は無理に体を温めるものではなく適度な体温に保つような働きですので、1年中飲んでいただいても問題ありません。
院長からのコメント
過敏性腸症候群は、「検査で異常がないから大丈夫」と放置されがちですが、生活の質を大きく下げる病気です。
特に冷えやストレスがきっかけとなる方は多く、季節性の腹痛も過敏性腸症候群のサインであることがあります。
当院では、内視鏡検査や腹部エコーで他の病気を除外した上で患者さん一人ひとりに合わせた治療(薬・漢方・食事指導)を行っています。
池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。同様の症状でお悩みの方はぜひご相談ください。
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まとめ
-
寒くなるとお腹が痛くなるのは、過敏性腸症候群(IBS)のことがある
-
検査で異常がなくても、自律神経や腸内環境の乱れが関係
-
生活習慣の改善・薬・漢方の組み合わせで症状改善が期待できる
- ただし同様の症状でもIBSではなく炎症性腸疾患やがんが隠れていることがあるので検査を受けることは大切
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よくある質問(FAQ)
Q1. 寒くなるとお腹が痛くなるのはなぜですか?
A1. 寒さで自律神経が乱れ、腸の動きが過敏になるためです【1】。血流の低下も関係しています。
Q2. 検査で異常がなくても病気のことがありますか?
A2. はい。過敏性腸症候群(IBS)は腸に構造的な異常がない機能性疾患です。
Q3. ストレスと関係ありますか?
A3. 強い関連があります。ストレスや緊張が腸の運動を活発にし、腹痛を起こすことがあります。
Q4. 食事で気をつけることはありますか?
A4. 冷たい飲み物やカフェイン、脂っこい食事は避け、温かいスープや発酵食品を取り入れましょう【2】。
Q5. 市販薬で治せますか?
A5. 一時的に改善することはありますが、根本治療には医師の診断が必要です。
医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)
- JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
- 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
- その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903)
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参考文献
-
日本消化器病学会 編『過敏性腸症候群診療ガイドライン2020』南江堂, 2020.
-
Ford AC et al. “Efficacy of dietary interventions in IBS.” Am J Gastroenterol, 2014;109(9):1546-1560.
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
