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【実際の治療例】食べ物が喉につかえる…原因はアカラシア?|逆流性食道炎との違いや検査の重要性

[2025.11.09]

「食べ物が喉で止まる」「飲み込むと胸のあたりでつかえる感じがする」

——そんな症状が続いていませんか?

一見、逆流性食道炎のように思われるこの症状、実は「アカラシア」という病気が原因のことがあります。

今回ご紹介するのは、数年前から食べ物が食道に詰まるような違和感があり、逆流性食道炎と診断されるも治らず、

最近では夜間に嘔吐まで起こしていた患者さんの実際の症例です。

同様の症状でお悩みの方はぜひご覧ください。

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実際の症例|40代女性「食べ物が食道に詰まって降りていかない」

【症状】

数年前から食べ物が食道に詰まって降りていかない感覚が続いており、ここ数か月は就寝中に嘔吐してしまうこともありました。

近所の内科で「逆流性食道炎」と診断され、胃酸を抑える薬を服用していましたが改善せず、当院を受診されました。

 
【診察】

症状が長期にわたること・夜間の嘔吐を伴うことから、食道の通過障害が疑われ、以下のような疾患の可能性を考えました

  • 逆流性食道炎

  • 食道アカラシア

  • 食道狭窄(術後・薬剤性・炎症性など)

  • 好酸球性食道炎(アレルギー性食道炎)
  • 食道がん

  • 咽頭食道の機能性障害

状態を見極めて治療方針を立てるため、胃カメラ(内視鏡検査)を行いました。

 

【検査:胃カメラ】

胃カメラを施行したところ、胃と食道のつなぎ目部分が狭くなり、通過が悪くなっている状態でした。

がんや逆流性食道炎などの所見はなく、食道アカラシアと診断しました。

■実際の胃カメラの画像■

胃と食道のつなぎ目が強く収縮して狭窄していました。食道アカラシアの所見です。

狭窄部よりも上部の食道は拡張し水分や食事の残渣が認められました。こちらもアカラシアにみられる所見です。

【食道アカラシアとは?】

アカラシアとは、食道の下部にある括約筋がうまく開かず、食べ物が胃に流れにくくなる病気です。

原因ははっきりしていませんが、神経伝達の異常と考えられています【1】。

主な症状
  • 食べ物や水が胸でつかえる

  • 夜間の逆流・嘔吐

  • 体重減少

  • 胸痛

▶関連ページ:さらに詳しいアカラシアの解説はこちらから

 

【治療と経過】

内視鏡的治療の適応と考えられましたが、入院治療が必要となるため対応可能な次医療機関へ紹介となり、同院で治療となりました。

その後は症状もなくなり、通常通りの生活を送られています。

 

医師からのコメント

「飲み込みにくい」「食事が胸で止まる」「夜中に吐いてしまう」などの症状がある場合、単なる逆流性食道炎とは限りません。

胃カメラ検査で食道の動きや形態の異常を確認することで、アカラシアなどの重大な疾患が見つかることがあります。

当院ではWEB予約・電話予約を受け付けていますので、症状が続く方はお気軽にご相談ください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. アカラシアはどんな病気ですか?

A1. 食道の下部が開きにくくなり、食べ物が胃に流れにくくなる病気です【1】。

 

Q2. 逆流性食道炎とどう違うのですか?

A2. どちらも食道のつかえ感を引き起こすことがありますが、逆流性食道炎は胃酸が逆流して炎症を起こす病気で、アカラシアは食道の動き自体が悪くなる病気です【2】。

 

Q3. 放置するとどうなりますか?

A3. 食道が拡張して食べ物が溜まり、誤嚥や肺炎のリスクが高まります。

 

Q4. 胃カメラでわかりますか?

A4. はい。典型的な狭窄や食べ物の貯留像で診断できます。ただしわかり肉場合は食道の内圧検査や造影検査を行います

 

Q5. 治療は手術が必要ですか?

A5. 以前は手術を行うことが多かったですが、近年は内視鏡によるPOEMという治療法が多く行われ、体への負担が少ないのが特徴です。

 

Q6. 食道がんになることはありますか?

A6. 長期間放置したアカラシアでは、まれに食道がんの発生リスクが上がると報告されています【3】。

 

Q7. 食事で気をつけることは?

A7. 柔らかく消化の良い食事をゆっくり摂ることが大切です。

 

Q8. 市販薬で治せますか?

A8. アカラシアは構造的な問題であり、市販薬では改善しません。

 

Q9. 病院は何科を受診すればよいですか?

A9. 消化器内科・胃腸内科を受診し、胃カメラ検査を受けることをおすすめします。

 

Q10. アカラシアは再発しますか?

A10. 治療後も再狭窄することがあります。定期的な内視鏡フォローが必要です。

まとめ

  • 食べ物が詰まる感覚や夜間の嘔吐がある場合、アカラシアの可能性も

  • 逆流性食道炎と症状が似ており、自己判断では区別できません

  • 胃カメラで早期に原因を特定し、適切な治療につなげることが大切です

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。

アクセス

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東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
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参考文献

  1. 日本消化器病学会:「食道アカラシア診療ガイドライン2022」

  2. Inoue H et al. Endoscopic myotomy for esophageal achalasia (POEM): a landmark minimally invasive therapy. Gastrointest Endosc. 2010.

  3. Leeuwenburgh I et al. Long-term esophageal cancer risk in patients with achalasia: a population-based study. Gut. 2010.

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

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