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【実際の治療例】背中の激痛・冷や汗がある方へ|飲酒後に見つかった急性膵炎の実例

[2026.04.19]

背中に突然強い痛みが出て、冷や汗まで出る。

こうした症状があると、「寝違えたのかもしれない」「お酒を飲みすぎただけかも」と考えてしまう方も少なくありません。

しかし実際には、急性膵炎のように早めの診断が必要な病気が隠れていることがあります。

とくに、飲酒後の強い背中の痛みやみぞおちの痛み、吐き気、冷や汗がある場合は、整形外科的な痛みだけでなく、消化器の緊急疾患も考えることが大切です。

本記事では急性膵炎による背部痛の実際の症例をもとに、背部痛と急性膵炎の関係や他に可能性のある疾患、受診のタイミングについて、消化器専門医の東海林院長がわかりやすくお伝えします。

背部痛でお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

💡今回の記事でお伝えしたいポイント

・飲酒後の背中の激痛と冷や汗は、急性膵炎など早めの対応が必要な病気でみられることがあります。

・急性膵炎は、血液検査や腹部エコーなどをもとに診断します。

・重症化すると命に関わることもあるため、強い痛みが続く場合は早めの受診が重要です。

・アルコールが原因と考えられる場合は、再発予防のため禁酒・節酒がとても大切です。

▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。お気軽にご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

背中の激痛で考える主な病気

背中の激痛があると、まず筋肉や骨の痛みを想像しやすいかもしれません。

ただし、実際には消化器や循環器の病気が原因になっていることもあります。

たとえば、消化器内科で考える病気としては、急性膵炎、胆石や胆のう炎、消化管穿孔などがあります。さらに、冷や汗を伴う強い痛みでは、大動脈解離や心筋梗塞など命に関わる病気も鑑別が必要です。

とくに、「急に始まった強い痛み」「じっとしていられないほどの痛み」「吐き気や冷や汗を伴う痛み」は、単なる肩こりや筋肉痛として済ませずに考えることが大切です。

飲酒後の背中の激痛と冷や汗で考える急性膵炎や大動脈解離などの危険な病気の図

▶背中の痛みが続くときに、消化器内科でどのような病気を考えるのかについては、背中の痛みは消化器内科で診る?原因・検査・受診目安を解説したページでも詳しくまとめています。

実際の診療例|30代男性「飲酒後の背中の激痛」

症状

前夜、友人と飲酒したあと帰宅し、そのまま就寝していました。

すると夜中から背中に痛みが出始め、時間とともにどんどん強くなっていきました。

朝になる頃には冷や汗が出るほどの強い痛みとなり、不安になって当院を受診されました。

背中の痛みが強い場合、整形外科的な原因を思い浮かべる方も多いのですが、この方は飲酒後であること、冷や汗を伴うこと、痛みの程度が強いことから、消化器の病気も強く疑われる状況でした。

 

診察で考えたこと

診察では、まず急性膵炎を疑いました。

その理由は、飲酒後に発症していること、背中に響くような強い痛みがあること、そして冷や汗を伴うほど症状が強かったためです。

ただし、この時点では急性膵炎だけに絞るのではなく、胆石性の膵炎、胆のう炎、消化管穿孔なども考える必要があります。

さらに、背中の強い痛みという症状からは、大動脈解離や心筋梗塞などの緊急疾患も念頭に置いて判断します。

▶同じ「背中の痛み」でも、食後に右の背中が痛いときは胆石・胆のう炎が原因のこともあります。

 

行った検査

心電図

心電図では心筋梗塞を疑う所見はありませんでした。

血液検査

血液検査を行ったところ、膵酵素の上昇を認めました。

膵酵素の上昇は、急性膵炎を疑う重要な手がかりになります。

腹部エコー

あわせて腹部エコーを行ったところ、膵頭部の腫脹を認めました。

急性膵炎で腫大した膵頭部を矢印で示した腹部エコー画像

矢印で囲まれた部分が腫大した膵頭部です。

症状の経過、血液検査結果、腹部エコー所見をあわせて、急性膵炎と診断しました。

▶腹部エコー検査でわかることや、当日の流れについては、エコー検査のご案内ページもあわせてご覧ください。

 

治療経過

急性膵炎は重症化すると全身状態が悪化し、命に関わることもあります。

そのため、この方はその日のうちに高次医療機関へご紹介し、入院治療を受けていただく方針となりました。

紹介先の高次医療機関では、絶食と点滴を中心とした入院治療が行われました。幸い、当院受診の時点で早く診断につながったため、重症化せずに改善し、無事に退院となりました。

また、今回はアルコール性急性膵炎が考えられたため、退院後は再発予防のために禁酒・節酒の重要性についても説明されました。

急性膵炎は一度よくなっても、原因への対応が不十分だと再発することがあります。

急性膵炎とは

症状

急性膵炎は、膵臓に急な炎症が起こる病気です。

みぞおちの強い痛み、背中に抜けるような痛み、吐き気、嘔吐などがみられ、冷や汗を伴うこともあります。

原因

原因として多いのは、アルコールと胆石です。

今回のように飲酒後に発症するケースもあり、飲酒量が多い方ではアルコール性急性膵炎が疑われます。

診断

急性膵炎は、症状の出方に加えて、血液検査で膵酵素の上昇を確認し、腹部エコーやCTなどの画像検査を組み合わせて診断します。

背中の激痛ではほかの緊急疾患も否定する必要があるため、慎重な判断が重要です。

治療

治療の基本は、点滴、痛みのコントロール、食事を一時的に控える対応などです。

重症化のおそれがある場合は入院管理が必要で、早めの診断と適切な治療開始がとても大切です。

背中の激痛から血液検査と腹部エコーで急性膵炎を診断する流れを示した図

どんなときに早めの受診が必要か

次のような症状がある場合は、できるだけ早めの受診をおすすめします。

  • 背中やみぞおちに強い痛みがある
  • 痛みが時間とともに悪化している
  • 冷や汗、吐き気、嘔吐を伴う
  • 発熱を伴う
  • 息苦しさ、ふらつき、胸の圧迫感がある

池袋周辺で、こうした突然の強い背中の痛みや腹痛にお困りの方は、我慢しすぎずにご相談ください。

消化器の病気だけでなく、緊急性の高い病気が隠れていることがあります。

院長からのコメント

背中の痛みは、整形外科の病気だけでなく、膵臓や胆のうなどお腹の臓器の病気でも起こることがあります。

とくに、飲酒後に起こった強い痛みや、冷や汗を伴う痛みは注意が必要です。

急性膵炎は、早い段階で疑い、必要な検査につなげることで重症化を防げることがあります。

 

▶池袋上田胃腸クリニックでは、背部痛に対して当日中に検査・診断できる体制を整えています。

お困りの方はぜひご相談ください。

📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

※来院時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

よくある質問

Q:背中の激痛と冷や汗があるときは、急性膵炎の可能性がありますか?

はい。急性膵炎では、みぞおちの強い痛みだけでなく、背中にひびくような激しい痛みや冷や汗を伴うことがあります。ただし、大動脈解離や心筋梗塞など緊急性の高い病気でも似た症状がみられるため、早めの受診が大切です。

 

Q:飲酒後の背中の痛みは、ただの飲みすぎではないこともありますか?

あります。飲酒後の背中の強い痛みは、急性膵炎のように早めの診断が必要な病気で起こることがあります。とくに痛みが強い、冷や汗が出る、吐き気を伴うといった場合は注意が必要です。

 

Q:急性膵炎では、どのあたりが痛くなりますか?

急性膵炎では、みぞおちの痛みが多いですが、背中に抜けるような痛みとして感じることもあります。痛みが強く、じっとしていられないほどつらくなる場合もあります。

 

Q:急性膵炎の原因として多いものは何ですか?

代表的な原因はアルコールと胆石です。そのほか、中性脂肪の高度上昇、薬剤、まれに膵臓や胆道の病気などが関係することもあります。

 

Q:急性膵炎は血液検査でわかりますか?

はい。血液検査で膵酵素の上昇を認めることは、急性膵炎を疑う重要な手がかりになります。ただし、血液検査だけでなく、症状や画像検査もあわせて判断します。

 

Q:腹部エコーでも急性膵炎は診断できますか?

腹部エコーは、膵臓の腫れや胆石の有無を確認するのに役立ちます。急性膵炎が疑われる場合には、血液検査の結果や症状とあわせて診断に用いられます。

 

Q:急性膵炎と診断されたら入院が必要ですか?

病状によりますが、急性膵炎は重症化すると命に関わることもあるため、入院での点滴や全身管理が必要になることがあります。重症化が疑われる場合は、高次医療機関での治療が勧められます。

 

Q:急性膵炎の治療はどのように行いますか?

治療の基本は、点滴、痛みのコントロール、食事を一時的に控える対応などです。必要に応じて入院治療が行われ、原因に応じた再発予防も大切になります。

 

Q:アルコール性急性膵炎は再発しますか?

はい。飲酒が続くと再発することがあります。急性膵炎を繰り返すと慢性膵炎につながることもあるため、再発予防のためには禁酒・節酒が重要です。

 

Q:池袋で背中の激痛や冷や汗があるときは、どのタイミングで受診すべきですか?

背中やみぞおちの強い痛みがある、痛みがどんどん悪化する、冷や汗や吐き気を伴う、息苦しさやふらつきがあるといった場合は、様子を見すぎず早めの受診が必要です。緊急性の高い病気が隠れていることもあります。

まとめ

飲酒後の背中の激痛と冷や汗は、急性膵炎のサインであることがあります。

今回の症例では、血液検査と腹部エコーで急性膵炎を疑い、早い段階で高次医療機関へつなげることができたため、重症化せず改善につながりました。

背中の痛みだからといって、すべてが筋肉や骨の問題とは限りません。

とくに、池袋周辺で急な強い背中の痛み、みぞおちの痛み、吐き気、冷や汗がある方は、様子を見すぎず早めの受診をご検討ください。

💡当院は池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能です。お気軽にご相談ください。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

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医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

アクセス

〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
  • 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
  • その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903)

▶お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

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参考文献

  1. Tenner S, Vege SS, Sheth SG, et al. American College of Gastroenterology Guidelines: Management of Acute Pancreatitis. Am J Gastroenterol. 2024;119(3):419-437.
  2. 急性膵炎診療ガイドライン2021第5版.
  3. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases. Symptoms & Causes of Pancreatitis.
  4. CDC. About Heart Attack Symptoms, Risk, and Recovery.
  5. 名古屋市立大学医学部附属東部医療センター. 重症急性膵炎.

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

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