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【実際の治療例】ピロリ菌を除菌したのに…胃カメラで3mmの早期胃がんが見つかった60代男性

[2026.02.03]

「ピロリ菌を除菌したから、もう胃がんの心配は減ったはず」

そう思っていても、除菌後に“無症状のまま”胃がんが見つかることがあります。

ピロリ菌除菌は胃がんリスクを下げる一方で、リスクが“ゼロ”になるわけではありません【2】【3】

だからこそ、専門施設での定期的な胃カメラ(上部消化管内視鏡)が、早期発見につながります。

 

ピロリ菌除菌後で胃カメラを受けておられない方がおられたら、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

▶池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。ぜひご相談ください。

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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。

 

実際の治療例|60代男性 ピロリ菌除菌後の定期的な胃内視鏡

症状
  • 5年前にピロリ菌除菌

  • 自覚症状なし

  • 毎年の経過観察として胃カメラ(内視鏡)目的で来院

「症状がない=安心」とは限らないのが、胃がんの怖いところです。

 

診察

除菌後の方では、胃カメラ前の診察で次の点を丁寧に確認します。

  • 除菌歴(いつ除菌したか/除菌判定は済んでいるか)

  • これまでの胃カメラ所見(萎縮・腸上皮化生の有無)

  • 胃薬(PPIなど)の内服状況

  • 家族歴(胃がんの家族歴)

  • 体重減少、貧血、黒色便、食欲低下など“危険サイン”の有無

 

胃カメラ検査

胃カメラでは、まず通常観察(白色光)で粘膜の形を確認し、疑わしい部位があれば画像強調観察(NBIなど)を併用して「境界」や「広がり」を評価します。【4】

無痛胃カメラで診断したピロリ菌除菌後胃がん|池袋上田胃腸クリニック

通常観察では胃の入り口近くに3㎜大の境界性のある陥凹部を認め(黄色部分)、

NBIモードに切り替えて観察すると、陥凹部の粘膜の状態がはっきりとして病変の広がりを確認でき、早期胃がんを疑いました。

生検を行い、病理検査で胃がんと診断されました。

 

治療

今回の患者さんは、幸いにも早期胃がんの段階で発見できたため、内視鏡治療(内視鏡的切除)で治癒切除となりました。【6】

「除菌後胃がん」とは

ピロリ菌は胃がんの重要な原因です。そして除菌後にも胃がんのリスクはあります。

では、なぜ除菌後にも胃がんが見つかるのでしょうか。

除菌後もリスクが“残る”主な理由

  • 除菌前からの胃粘膜のダメージ(萎縮・腸上皮化生)が残り、そこにがんが出来てしまう。

  • 除菌前に始まっていた変化(前がん状態)が、時間をかけて表に出てくることがある

  • 除菌はリスクを下げるが、胃がんを“完全にゼロ”にはできない【2】【3】

さらに日本の大規模データでも、除菌後しばらくの期間はリスクが高く見える時期があり、その後長期的には低下していく一方で、発症が起こりうることが示されています。【3】

つまり、「除菌=終了」ではなく、除菌後こそ“見逃さない設計(定期胃カメラ)”が大切ということです。

院長からのコメント

ピロリ菌除菌は、胃がん予防としてとても大切です。

ただし、除菌後も胃がんが“ゼロ”になるわけではありません。【2】【3】

今回のように数ミリの段階で見つけられれば、内視鏡治療で根治できる可能性が高いのが胃がんの特徴です。【6】

「症状がないから大丈夫」ではなく、“症状がないうちに見つける”ための胃カメラを、ぜひ上手に活用してください。

 

池袋上田胃腸クリニックでは、当日中に胃カメラ検査を受けて頂ける体制を整えています。お気軽にご相談ください。

👉 WEB予約はこちらから

📞 お電話でのお問い合わせ:03-5953-5903

※来院時間や食事時間、当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります

よくある質問(FAQ)

Q. ピロリ菌を除菌したら、胃がんの心配は不要ですか?

A. 不要ではありません。除菌は胃がんリスクを下げますが、ゼロにはなりません【2】【3】。除菌後も医師と相談し、定期的な胃カメラで早期発見を目指します。

 

Q. 無症状でも胃がんは見つかりますか?

A. はい。早期胃がんは症状が出ないことも多く、定期の胃カメラで偶然見つかるケースがあります。早期なら内視鏡治療で根治が期待できます【6】。

 

Q. 除菌後の胃カメラは、どれくらいの頻度で受けるべきですか?

A. 胃粘膜の萎縮や腸上皮化生の程度、年齢、家族歴などで目安が変わります。日本でも胃がん検診として内視鏡が推奨されており【7】、当院ではリスクに応じて1〜2年ごとの検査を提案することが多いです。

 

Q. 胃カメラで「小さなへこみ」があると言われました。必ずがんですか?

A. 必ずではありません。胃炎や潰瘍瘢痕などでも似た所見が出ます。ただし早期胃がんのこともあるため、NBIなどの詳細観察と必要に応じた生検で確認します【4】。

 

Q. NBIって何ですか?通常の胃カメラと違うの?

A. NBIは粘膜や血管の模様を見やすくする画像強調観察です。病変の境界や広がりの評価に役立つとされ【4】、当院でも積極的に用いています。

 

Q. 生検(組織を取る検査)は痛いですか?

A. 胃の粘膜には痛みを感じる神経が少ないため、通常は痛みを感じません。鎮静剤を使う場合は、より楽に受けられます(使用可否は体調や既往で判断します)。

 

Q. 早期胃がんは内視鏡で治せますか?

A. 条件を満たす早期胃がんは、内視鏡治療(内視鏡的切除)が標準治療の一つです【6】。切除標本の病理結果で「治癒切除」かを最終判定します。

 

Q. 内視鏡治療のあと、再発はありますか?

A. 切除した部位が治癒切除でも、別の場所に新たな病変ができる(異時性)可能性があるため、治療後も定期的な内視鏡フォローが重要です【8】。

 

Q. 胃がんが心配です。どんな症状があれば急いで受診すべき?

A. 体重減少、貧血、黒色便、吐血、飲み込みにくさ、強い腹痛などは早めの受診が安全です。症状がなくてもリスクが高い方は定期胃カメラが重要です【7】。

 

Q. ピロリ菌が陰性でも胃がんになりますか?

A. なります。頻度は高くありませんが、ピロリ菌以外の要因(自己免疫性胃炎など)や、過去感染後に陰性化しているケースもあります。医師が必要性を判断し、胃カメラで評価します【1】。

まとめ

  • ピロリ菌除菌は胃がんリスクを下げますが、ゼロにはなりません【2】【3】

  • 早期胃がんは無症状のことがあり、定期胃カメラで偶然見つかる場合があります。

  • NBIなどの画像強調観察は、病変の境界や広がり評価に有用です【4】【5】。

  • 早期で条件を満たせば、内視鏡治療で根治が期待できます【6】。

  • 「除菌したから終わり」ではなく、“除菌後の設計=定期胃カメラ”が大切です。

 

💡池袋上田胃腸クリニックでは無痛胃カメラを行っております。ぜひご相談ください。

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関連ページ

参考文献

【1】IARC / WHO. H. pylori is classified as carcinogenic to humans (Group 1).(IARC/WHO資料)
【2】Fuccio L, et al. Meta-analysis: H. pylori eradication and gastric cancer risk reduction. (2009)
【3】Ono A, et al. H. pylori eradication and long-term gastric cancer incidence in Japan. (2025)
【4】日本消化器内視鏡学会. Guidelines for endoscopic diagnosis of early gastric cancer. (2020)
【5】Yoshida N, et al. 2G-NBI vs WLI for detecting early gastric cancer in high-risk patients. (2021)
【6】日本胃癌学会. Japanese Gastric Cancer Treatment Guidelines 2021 (6th edition). (2023)
【7】Hamashima C, et al. Japanese Guidelines for Gastric Cancer Screening (update). (2018)
【8】Kobayashi M, et al. Endoscopic surveillance/metachronous cancer after eradication and ER. (2015)

医師紹介

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「検査はつらい、怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、“苦痛の少ない内視鏡検査(無痛胃カメラ・無痛大腸カメラ)” を心がけています。

初めての方や検査に不安がある方でも、「ここで受けてよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

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文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

 

 

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