実際の治療例【サプリがずっとのどにつまっている感じが取れない…原因は“食道潰瘍”でした】
「サプリを飲んだときにのどにつかえた気がする」
「それ以来、なんとなくのどの奥がつかえる感じが続いている…」
「飲み込むたびに違和感がある」
そんな経験はありませんか?
実際には、サプリそのものが残っているのではなく、一時的に食道にとどまった刺激で粘膜が傷つき、薬剤性食道潰瘍を起こしていることがあります。
特に、少ない水で飲んだとき、寝る前に服用したとき、服用後すぐ横になったときは起こりやすくなります。
耳鼻科で異常がなくても、症状の原因が食道にあることもあるため、違和感が続く場合は胃カメラで確認することが大切です。
今回は、サプリがのどにつかえて以来、違和感が取れなかった方に胃カメラを行い、上部食道の潰瘍を確認した実際の治療例を専門医の院長が詳しく解説します。
同じようにのどや胸の違和感が続く方は、「そのうち治るだろう」と我慢せず、ぜひ一度ご相談ください。
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※ご予約がない方でも受付時間内に受診して頂ければ診察可能です。
実際の治療例|サプリをのどにつまらせたあと、違和感が続く
【症状】
3日前にやや大きめのサプリメントを服用した際、のどにつかえるような感覚がありました。
その後も違和感が続き、「まだつまっているのでは」と感じて不安に。
耳鼻科を受診したところ、「のどには異常がないので、食道の可能性がある」と言われ、当院を受診されました。
【診察・検査】
唾液や食事を飲み込んだ時にまだ違和感があるとのことで、やはり食道由来の可能性を考え当日すぐに胃カメラ(内視鏡検査)を施行。
上部食道に浅い潰瘍性病変を認め、原因と考えました。
■実際の胃カメラの画像所見■
上部食道の画像です。黄色で囲まれた白い部分が、サプリが一時的に停滞したことで潰瘍になった部分です。
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※受診時間や当日の状況によっては翌日以降の検査となる場合もあります
【診断】
生検では悪性の所見なく、一時的にサプリメントが食道に停滞したことで、サプリの表面成分(酸性・アルカリ性・薬剤の刺激)によって粘膜が損傷し、
「薬剤性食道潰瘍(サプリによる食道潰瘍)」を起こしたと考えられました。
【治療】
サプリ自体はすでに消失していましたが、潰瘍部分の治癒を促すために粘膜保護剤と抗潰瘍薬(PPI)を内服開始しました。
あわせて、服用後すぐに横にならないように指導し、再度サプリを飲む際には「多めの水で服用し、服用後30分ほどは座るか立った姿勢を保つ」ことをお伝えしました。
【経過】
1週間後の再診時には違和感がほぼ消失。胃カメラの再検査でも潰瘍の改善を確認しました。
早期の受診と治療により、粘膜の回復も良好で重症化することなく治療完了となりました。
薬剤性食道潰瘍を防ぐための服用方法
薬剤性食道潰瘍は、飲み方を見直すことで予防しやすい病気です。
- サプリや薬はコップ1杯程度の水で飲む
- 服用中・服用直後は座るか立った姿勢を保つ
- 服用後すぐに横にならない
- 寝る直前の服用はできるだけ避ける
- 大きい錠剤やカプセルで飲みにくさがある場合は、剤形変更を相談する
「飲み方くらいで変わるの?」と思われるかもしれませんが、実際には服用方法が発症のきっかけになることがあります。再発予防のためにも、毎回の飲み方を意識することが大切です。
医師からのコメント
薬やサプリメントによる「薬剤性食道潰瘍」は、一見珍しいようで実際にはしばしば見られる病変です。
特にカプセルや大きな錠剤を水なしで飲む・寝る前に飲むと、食道に滞留して潰瘍を作ることがあります。
サプリや薬を飲む際は、コップ1杯以上の水で、服用後しばらく体を起こしたままにすることが大切です。
また、食道潰瘍は放置すると悪化し、食道穿孔や出血を来し重症化することもあるため、
症状が改善しない場合は「そのうち治るだろう」と軽く考えず、医療機関で相談し、胃カメラで検査を受けることが重要です。
こんな症状があるときは胃カメラを考えましょう
サプリや薬を飲んだあとに、次のような症状が続く場合は、食道に炎症や潰瘍が起きている可能性があります。
- のどや胸の奥につかえる感じが続く
- 飲み込むと痛い
- 食べ物や唾液が通りにくい
- 胸の痛みやしみる感じがある
- 数日たっても違和感が改善しない
こうした場合は、胃カメラで食道を直接確認することで、薬剤性食道潰瘍だけでなく、逆流性食道炎や食道がんなど他の病気との区別にもつながります。
▶のどのつかえ感や違和感が続く症状については、のどのつまり・違和感の記事一覧もあわせてご覧ください。
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❓どのような症状で胃カメラを受けるべきか迷う方は、胃カメラを受けるべき人も参考になります。
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よくある質問
Q. サプリがのどにつかえたあと、違和感が数日続いています。受診した方がいいですか?
A. はい。数日たっても違和感が残る場合は、食道に炎症や潰瘍が起きている可能性があります。とくに、飲み込むときの痛み、胸の違和感、食べ物の通りにくさがある場合は、消化器内科で相談し、必要に応じて胃カメラで確認することが大切です。【1】【2】
Q. 本当にまだサプリがのどに残っていることはあるのですか?
A. 多くの場合、実際にサプリが長時間残っているわけではありません。いったん食道に停滞したことで粘膜が傷つき、その後も「まだつまっている感じ」や違和感だけが続いていることがあります。【1】【2】
Q. 薬剤性食道潰瘍は自然に治りますか?
A. 軽い炎症であれば自然に改善することもありますが、潰瘍になっている場合は薬で治療した方が早く安全です。症状が続く場合や痛みがある場合は、自己判断せずに受診をおすすめします。【1】【2】
Q. 食道潰瘍を放置すると危ないですか?
A. はい。放置すると、潰瘍が深くなって出血、狭窄、まれに穿孔などにつながることがあります。飲み込みにくさや胸の痛みが続くときは、早めに検査を受けることが大切です。【1】【2】
Q. どんな薬やサプリで起こりやすいのですか?
A. 一般に、食道に停滞しやすい大きめの錠剤やカプセルで起こりやすいとされます。代表的には抗菌薬、痛み止めの一部、鉄剤、カリウム製剤、ビスホスホネート製剤などが知られており、サプリメントでも報告があります。【1】【2】【3】
Q. 耳鼻科で「のどに異常なし」と言われました。それでも食道が原因のことはありますか?
A. はい。あります。のどの違和感は、実際には咽頭ではなく食道に原因があることがあります。耳鼻科で異常がなくても、飲み込むときの違和感や胸の奥のつかえ感が続く場合は、食道の評価が必要になることがあります。【1】【2】
Q. 胃カメラは必ず必要ですか?
A. 症状が軽く短期間で改善している場合は、すぐに必要ないこともあります。ただし、数日以上続く症状、飲み込むときの痛み、食べ物が通りにくい感じ、胸の痛みがある場合は、胃カメラで食道を直接確認した方が安心です。【1】【2】
Q. 食道がんとの違いはどう見分けますか?
A. 症状だけで完全に区別することは難しいため、胃カメラが重要です。内視鏡で病変の形や広がりを確認し、必要に応じて生検を行うことで、薬剤性食道潰瘍と食道がんを見分けます。【1】【2】
Q. 治療するとどのくらいで良くなりますか?
A. 病変の深さや範囲によりますが、軽症〜中等症では1〜2週間ほどで症状が改善してくることが多いです。原因となった薬やサプリの見直しに加えて、PPIや粘膜保護薬を使うことがあります。【1】【2】
Q. 再発を防ぐにはどうすればいいですか?
A. サプリや薬はコップ1杯以上の水で服用し、服用後すぐに横にならないことが大切です。特に寝る直前の服用は避け、服用後30分ほどは座るか立った姿勢を保つと予防につながります。【1】【2】
まとめ
-
サプリや薬がのどにつかえた後に違和感が続く場合、食道潰瘍のことがあります
-
胃カメラ検査で正確に診断できます
-
粘膜保護剤と抗潰瘍薬で治療し、多くは1〜2週間で改善します
-
水分をしっかり取り、寝る前の服用は避けることが再発予防になります
-
食道潰瘍は放置すると悪化することもあるため、症状が続く場合は早めの検査が大切です
当院の胃カメラの特徴
-
ご自身に合わせた鎮静剤やスコープ調整で苦しくない無痛内視鏡検査
- 必要時には当日すぐに検査
-
高解像度スコープで小さな病変も発見
-
土日対応、事前診察は原則不要
- 池袋駅徒歩5分でアクセス良好
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医師紹介
東海林英典(しょうじ ひでのり)院長
📍経歴
国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。
胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。
令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。
内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。
- 日本内科学会認定医
- 日本消化器病学会専門医
🩺 診療にあたっての想い
「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、お気軽にご相談ください。
アクセス
〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10
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参考文献
-
Kikendall JW, et al. "Pill-induced esophageal injury. Case reports and review of the medical literature." Dig Dis Sci. 1983;28(2):174–182.
-
Genta RM, et al. "Drug-induced esophagitis." Clin Gastroenterol Hepatol. 2011;9(6):504–509.
-
厚生労働省「医薬品による消化管障害の副作用報告」2021年
文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)
