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【急性虫垂炎(盲腸)】原因・症状・検査・治療|突然の腹痛は要注意!

 

◆この記事はこのような方におすすめです

  • 急にみぞおちやおへその周りが痛くなった方
  • 時間が経つにつれて右下腹部が痛くなってきた方
  • 歩く、咳をする、体を動かすとお腹に響く方
  • 腹痛に吐き気・発熱・食欲低下を伴う方
  • 「盲腸かもしれない」と不安で、検査や治療の流れを知りたい方

 

💡この記事でわかること

  • 急性虫垂炎、いわゆる盲腸で起こりやすい症状
  • みぞおち痛から右下腹部痛に変わる理由
  • 腹部エコー・血液検査・CTなどで何を確認するのか
  • 抗生剤で治療できる場合と手術が必要な場合の違い
  • 20代女性の実際の急性虫垂炎の治療例

 

「みぞおちが急に痛み出した」「気づいたら右下腹部が強く痛む」――

そんな症状は、急性虫垂炎(いわゆる盲腸)の可能性があります。

虫垂炎は若い方から中高年まで幅広く起こる病気で、放置すると穿孔(腸に穴が開く)や腹膜炎に進展する危険があります。

早めの検査・診断・治療が大切です。

当院では、腹部エコーや血液検査による迅速な診断、症状に応じた外来での抗生剤治療や専門病院との連携手術を行っています。

急な腹痛・右下腹部の痛みでお困りの方がいらっしゃれば、このケースが受診のきっかけになれば幸いです。

 

急な腹痛、右下腹部痛、歩くと響く腹痛がある方へ

池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。

池袋周辺でお悩みの方は是非ご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

虫垂炎とは?

虫垂は、大腸の始まりにあたる盲腸から細く伸びる管状の臓器で、通常は右下腹部にあります。

急性虫垂炎は、この虫垂の内部がふさがり、細菌が増殖して炎症・感染が起こる病気です。一般的には「盲腸」と呼ばれることが多いですが、医学的には「急性虫垂炎」といいます。

虫垂炎は、初期には胃痛のように感じることもあります。そのため、最初は「胃腸炎かな」「胃が痛いだけかな」と思って様子を見てしまう方も少なくありません。

しかし、炎症が進むと痛みが右下腹部に移動し、歩く、咳をする、体を動かすだけでもお腹に響くような痛みになることがあります。

原因は?

虫垂の内腔がふさがることが発症のきっかけになります。

  • リンパ組織の腫れ

  • 糞石(便の塊)

  • 異物や腫瘍による閉塞

これにより内部の圧力が上がり、細菌増殖や循環障害を起こし炎症へと進みます。

症状は?

腹痛

急性虫垂炎の代表的な症状は腹痛です。

典型的には、最初はみぞおちやおへその周りの痛みとして始まり、時間が経つにつれて右下腹部の痛みに移動することがあります。

これは、炎症の初期には内臓からくるぼんやりした痛みとして感じられ、炎症が虫垂の周囲に広がって腹膜に刺激が及ぶと、右下腹部のはっきりした痛みとして感じやすくなるためです。

歩くと響く痛み

右下腹部の痛みが強くなり、歩く、咳をする、ジャンプする、車の振動で響くような痛みがある場合は注意が必要です。

このような痛みは、炎症が腹膜に及んでいる可能性があり、早めの診察が必要です。

吐き気・嘔吐・食欲低下

急性虫垂炎では、腹痛に加えて吐き気、嘔吐、食欲低下を伴うことがあります。

「お腹が痛いだけでなく、食欲がない」「気持ち悪くて食べられない」という場合も、虫垂炎を疑うきっかけになります。

発熱

炎症が強くなると発熱を伴うことがあります。

右下腹部痛に発熱を伴う場合は、急性虫垂炎、大腸憩室炎、感染性腸炎などの可能性があり、検査で原因を確認することが大切です。

注意|右下腹部痛=盲腸だけではありません

右下腹部が痛いと「盲腸かもしれない」と考える方は多いですが、右下腹部痛の原因は急性虫垂炎だけではありません。

症状が似ていても、原因によって治療方針は大きく変わります。

考えられる病気 特徴
急性虫垂炎 みぞおちやおへそ周囲の痛みから始まり、右下腹部痛に移動することがあります。歩くと響く痛み、吐き気、発熱を伴うことがあります。
感染性腸炎 腹痛、下痢、吐き気、発熱を伴うことがあります。食事内容や周囲の感染状況も確認します。
大腸憩室炎 下腹部痛、発熱、圧痛を起こすことがあります。右側大腸に起こると虫垂炎と似た症状になることがあります。
尿管結石 脇腹から下腹部、鼠径部にかけて強い痛みが出ることがあります。血尿を伴うこともあります。
婦人科疾患 卵巣出血、卵巣嚢腫、卵巣捻転、子宮外妊娠などで下腹部痛が起こることがあります。
大腸がん・虫垂腫瘍 頻度は高くありませんが、中高年の虫垂炎では、腫瘍による虫垂の閉塞が背景にあることがあります。

関連ページ:胃痛・腹痛外来はこちら

検査・診断は?

急性虫垂炎は、症状だけで診断するのではなく、診察、血液検査、画像検査を組み合わせて判断します。

虫垂炎と似た症状を起こす病気には、大腸憩室炎、感染性腸炎、尿管結石、婦人科疾患、時に大腸がんなどもあるため、まずは原因を見極めることが大切です。

血液検査

白血球数やCRPなどを確認し、炎症の程度を評価します。

炎症反応が強い場合や、全身状態が悪い場合は、入院や手術が必要になる可能性があります。

腹部エコー検査

腹部エコーは外来ですぐに施行でき、虫垂の腫れ、周囲の炎症、腹水、膿瘍の有無などが確認できるため、診断に非常に有効な検査です。

一般的に、腹部エコーで虫垂の外径が6mmを超えて腫れている場合は、急性虫垂炎を疑う重要な所見の一つです。

ただし、診断はサイズだけではなく、圧痛の部位、周囲の脂肪織の炎症、血流、腹水の有無なども含めて総合的に判断します。

※実際の急性虫垂炎のエコー所見※

右下腹部痛の部位に一致して腫大した虫垂を認めた急性虫垂炎の腹部エコー画像

右下腹部の痛みがある部位に一致して腫大した虫垂を認め、急性虫垂炎と診断しました。

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レントゲン・CT検査

必要に応じて、レントゲンやCT検査を行います。

CT検査では、虫垂の腫れ、炎症の広がり、糞石、穿孔、膿瘍の有無などを詳しく確認できます。症状や検査結果から重症が疑われる場合、診断が難しい場合、手術の必要性を判断する場合に重要です。

急性虫垂炎と同じように、大腸憩室炎や過敏性腸症候群、時に大腸がんなどでも右下腹部に痛みを生じるため、まずは血液検査やレントゲン・腹部エコー(もしくはCT)などで状態を評価し、確定診断をつけます。

治療は?

急性虫垂炎の治療は、炎症の程度、穿孔や膿瘍の有無、全身状態、画像検査の結果によって変わります。

軽症で、炎症が虫垂に限局しており、穿孔や膿瘍がない場合は、抗生剤による内科的治療を検討できることがあります。

一方で、痛みが強い場合、炎症反応が高い場合、穿孔や膿瘍が疑われる場合、糞石を伴う場合、抗生剤で改善しない場合には、外科治療、つまり手術が必要になることがあります。

内科的治療

内科的治療では、主に以下を行います。

  • 抗生剤治療
  • 安静
  • 食事制限
  • 必要に応じた点滴
  • 症状・血液検査・エコー所見の経過確認

抗生剤治療で改善する方もいますが、すべての虫垂炎が薬だけで治るわけではありません。治療中に痛みが強くなる、発熱が続く、炎症反応が悪化する場合には、手術が必要になることがあります。

外科的治療

外科的治療では、虫垂を切除する手術を行います。

以下のような場合は、手術や入院治療が必要になることがあります。

  • 痛みが強い
  • 炎症反応が強い
  • 穿孔が疑われる
  • 膿瘍がある
  • 腹膜炎が疑われる
  • 抗生剤治療で改善しない
  • 全身状態が悪い

当院で重症と判断した場合や手術が必要と考えられる場合は、速やかに連携病院へご紹介します。

薬で散らした後の注意点

抗生剤で炎症が落ち着いた場合でも、再発する可能性があります。

再び右下腹部痛、発熱、吐き気、歩くと響く痛みが出た場合は、早めに受診してください。

また、症状が改善した後も、エコー検査などで虫垂の腫れが落ち着いているか確認することが大切です。年齢や症状によっては、落ち着いた後に大腸カメラなどで大腸の病気が隠れていないか確認することもあります。

受診の目安

以下のような症状がある場合は、急性虫垂炎や重症な炎症の可能性があるため早めに医療機関への受診が大切です。

  • みぞおちやおへそ周囲の痛みが右下腹部へ移動してきた
  • 右下腹部痛が強い
  • 歩く、咳をする、車の振動でお腹に響く
  • 吐き気・嘔吐・食欲低下がある
  • 発熱がある
  • 痛みがどんどん悪化している

特に歩けないほどの強い痛み、高熱、繰り返す嘔吐、お腹全体が硬い・強く張る場合は、夜間・休日を含め救急医療機関への受診も検討してください。

池袋で急な腹痛・右下腹部痛があり、虫垂炎が心配な方へ

上田胃腸クリニックでは、腹部エコーや血液検査で腹痛の原因を確認します。軽症例では外来での抗生剤治療を検討し、手術や入院が必要と判断した場合は連携病院へご紹介します。

お電話での予約・お問い合わせ:03-5953-5903

実際の治療例

20代女性 急に発症したみぞおちの痛み・右下腹部痛 

【症状】

前日夜から急にみぞおちの痛みが出現。

改善するかと思い様子を見ていましが、どんどん痛みが増強してきたとのことで当院を受診されました。

【診察】

診察時にはみぞおちに加え、右下腹部にも痛みが出てきており、触診上でも右下腹部にかなり強い痛みがありました。

急激に症状が発症していることと、痛みがみぞおちから右下腹部に移動してきたことから急性虫垂炎(いわゆる盲腸)を疑いエコー検査を行いました。

【検査】

エコー検査では、虫垂の肥厚を認め虫垂炎と診断しました。

虫垂が8.8㎜大に腫大し(黄色矢印部分)、急性虫垂炎と診断しました。 ※正常は6㎜以下です。

【治療】

エコー検査では虫垂の穿孔(穴が開くこと)はなく、血液検査でも炎症は軽症であり、抗生剤の点滴で炎症を散らすこととしました。

翌日の再診時には痛みはかなり落ち着いており、炎症は改善傾向であり、3日ほど抗生剤を続け、最終的に痛みの改善、エコーや血液検査でも炎症の鎮静化を確認し、 治療終了としました。

薬で散らした場合は再燃するリスクもあるため、落ち着いた後に予防的に虫垂を切除する手術を行うケースもあります。(今回は患者さん本人が希望されず、手術までは行いませんでした。)

👉虫垂炎は 早期に診断治療すれば、外来で治療可能です。腹痛でお悩みの方は、早めにご受診ください。

池袋上田胃腸クリニックではWEB予約・電話予約を受け付けています。

池袋駅から徒歩5分程度でアクセス可能ですので、お困りの方はお気軽にご相談ください。

WEB予約はこちら 03-5953-5903

虫垂炎Q&A

Q. 急性虫垂炎と盲腸は同じですか?

A. 一般的に「盲腸」と呼ばれる病気の多くは、医学的には急性虫垂炎を指します。虫垂という細い管状の臓器に炎症が起こる病気です。

 

Q. 急性虫垂炎では必ず右下腹部が痛くなりますか?

A. 必ずではありません。最初はみぞおちやおへその周りが痛く、時間が経って右下腹部へ痛みが移動することがあります。

 

Q. 歩くとお腹に響く痛みは虫垂炎の可能性がありますか?

A. 可能性があります。歩行、咳、ジャンプ、車の振動などで右下腹部に響く痛みがある場合は、腹膜への刺激が関係している可能性があり、早めの診察が必要です。

 

Q. 入院が必要ですか?

A. 軽症で穿孔や膿瘍がなく、全身状態が安定している場合は、外来で治療できることがあります。ただし、点滴や再診が必要になることがあり、悪化時には入院や手術が必要になる場合があります。

 

Q. 抗生剤で治せますか?

A. 軽症で、穿孔や膿瘍がなく、炎症が限局している場合は、抗生剤治療を検討できます。ただし、すべての虫垂炎が薬だけで治るわけではなく、改善しない場合や悪化する場合は手術が必要です。

 

Q. 抗生剤治療中に手術になることもありますか?

A. あります。抗生剤治療で改善が乏しい場合、痛みや炎症が悪化する場合、穿孔や膿瘍が疑われる場合は、手術が必要になることがあります。そのため、抗生剤治療中も慎重な経過観察が必要です。

 

Q. 抗生剤で散らした場合は再発しますか?

A. 再発する可能性があります。再び右下腹部痛や発熱、吐き気が出た場合は早めに受診してください。再発を繰り返す場合は、炎症が落ち着いた後に手術を検討することがあります。

 

Q. 腹部エコーで虫垂炎はわかりますか?

A. わかることがあります。腹部エコーでは、虫垂の腫れ、周囲の炎症、腹水、膿瘍の有無などを確認します。ただし、体型や腸管ガスの影響で見えにくい場合もあり、必要に応じてCT検査を検討します。

 

Q. がんによって虫垂炎を起こすことはありますか?

A. まれにあります。大腸がんや虫垂腫瘍などによって虫垂の出口がふさがり、虫垂炎を起こすことがあります。特に40歳以上の方、血便、貧血、便通異常、体重減少がある方では、炎症が落ち着いた後に大腸の確認を検討します。

 

Q. どのような場合に救急受診が必要ですか?

A. 歩けないほどの強い腹痛、高熱、繰り返す嘔吐、お腹全体が硬い・強く張る、ぐったりしている場合は、夜間・休日を含め救急医療機関への受診を検討してください。

まとめ

  • 急性虫垂炎は、一般的に「盲腸」と呼ばれる病気です。
  • 最初はみぞおちやおへそ周囲が痛く、時間とともに右下腹部へ痛みが移動することがあります。
  • 歩くと響く痛み、吐き気、発熱、食欲低下を伴う場合は注意が必要です。
  • 診断には、診察、血液検査、腹部エコー、必要に応じてCT検査を行います。
  • 軽症で穿孔や膿瘍がない場合は、抗生剤治療を検討できることがあります。
  • 重症例や悪化例では、入院や手術が必要になることがあります。
  • 40歳以上の虫垂炎では、症状が落ち着いた後に大腸の確認を検討することがあります。

急な腹痛や右下腹部痛がある場合は、我慢しすぎず、早めにご相談ください。

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医師紹介・アクセス・診療時間

東海林英典(しょうじ ひでのり)院長

📍経歴

国立東北大学医学部卒業後、消化器内科・内視鏡内科の道を歩み始め、日本屈指の胃腸・内視鏡専門病院の平塚胃腸病院にて消化器・胃腸疾患と内視鏡検査・治療に従事。

胃腸疾患の外来診療を行いながら、年間3000件弱の内視鏡検査、および在院中は早期がんの治療も含めのべ数千件の内視鏡手術を施行。

令和6年10月より上田胃腸クリニックの院長に就任。

内視鏡検査だけでなく、胃痛・腹痛・胸やけや便秘などの胃腸症状専門外来や、がんの予防・早期発見に力を入れ、診療を行っている。

  • 日本内科学会認定医
  • 日本消化器病学会専門医

🩺 診療にあたっての想い

「症状がつらい、病気が怖い…」そんな患者さんの気持ちに寄り添い、ご不安がある方でも、「ここを受診してよかった」と思っていただけるような診療を大切にしています。胃や腸のことで不安がある方は、池袋上田胃腸クリニックまでお気軽にご相談ください。

アクセス

〒1710014
東京都豊島区池袋2丁目66-10  

上田胃腸クリニック(池袋駅 北口から徒歩5分)

  • JR「池袋」北改札 → 左へ → 20b出口から地上へ
  • 文化通りを直進、「スーパーホテル」「まいばすけっと」を左手に通過
  • その先の十字路を越え、左手4軒目が当院です(迷ったら 03-5953-5903)

診療時間

診療時間 月 火 水 木 金 土 日
8:30〜12:30 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇
13:30〜17:00 〇 〇 〇 〇 × 〇 〇

休診日:金曜日午後・祝日

診療は完全予約制です。

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▶WEB予約は【こちら】

文責:東海林英典院長・神谷雄介理事長(消化器内科・内視鏡専門医)

関連ページ

参考文献

  1. Di Saverio S, et al. Diagnosis and treatment of acute appendicitis: 2020 update of the WSES Jerusalem guidelines. World Journal of Emergency Surgery. 2020.
  2. CODA Collaborative. A Randomized Trial Comparing Antibiotics with Appendectomy for Appendicitis. New England Journal of Medicine. 2020.
  3. Park NH, et al. Ultrasonography of normal and abnormal appendix in children. World Journal of Radiology. 2011.
  4. SAGES. Guideline for the Diagnosis and Treatment of Appendicitis.
  5. Hajibandeh S, et al. The incidence of right-sided colon cancer in patients aged over 40 years with acute appendicitis: A systematic review and meta-analysis. International Journal of Surgery. 2020.

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